伊賀越道中双六 鶴が岡から行家屋敷 

11月文楽公演で

    伊賀越道中双六

が出ましたが、唐木政右衛門のくだりでありながら、やや食い足りない形でした。
いったいあれはどういう話なんだろう、お谷はなぜ雪の中を歩いてきたんだろう、なぜあれほどむごく子供は殺されねばならないのだろう、というあたりを振り返っておこうと思います。
こういうことをしておかないと、すぐに忘れちゃうんです(お恥ずかしい)。

和田志津馬の父、行家が沢井股五郎に殺され、その仇を討つというのが主筋なわけですが、その発端の場面である大序「鶴が岡」から二段目「和田行家屋敷」の段とは。

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公開講座 

後期も一般の方々をお迎えしての公開講座があります。前期から引き続きお越しくださる方もあれば、後期からという方もあります。
耳の状態が悪く本当はやめようかと思ったのですが、後期だけはがんばろうと思い直し、続けることにしたのです。
ひょっとしたらこれが最後の公開講座になるかなとも思っています。

内容は前期の続きで、

  百人一首の古注釈を読む

というもの。
私の本来の専門に近い内容です。

変体仮名をマスターしていただくことをひとつの目標にしながら、百人一首の本来の姿を確認していこうというものです。

現在百人一首というと

    カルタの札 (ふだ)

のように思われていますが、もともとは歌集なのです。

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感じる「距離」 

文楽が一段落したところで、ふと本来の我が仕事に思いを馳せます。

学生との関係は、やはりある程度近いものでなければ教員としてはまずいと思います。
ところが、平素会話をすることはもは困難。最低限の意思の疎通は学生がメモしてくれたりしてなんとかこなしますが、ほかの教員のようにはできません。

それを補ってくれるものに

    大学のブログ

があります。
平成17年3月からスタートした

    千里金蘭大学人間社会学部

      人間社会学科文化表現コース


のブログは、

    “アルビレオ”

の愛称で、当初は私が、今は学科長が主な書き手として続いています。
初めの頃は学生からのコメントも多く、ブログが普段の交流から独立して存在感を誇示していたような気がします。

ところが最近は少し様相が変わってきています。

学生と教員が極めてひんぱんに接する我が大学なので、おそらく(としか私には言えないのですが)ブログで書かれた事をめぐっての意見の交換は「コメント投稿」の形ではなく日常会話の中で行われているのだろうと思います。

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十一月公演千秋楽 

文楽十一月公演は昨日が

      千秋楽

でした。
季節の変わり目で体調に不安を伴う時期の公演でしたが、技芸員の皆さんお疲れ様でした。
河庄の住大夫、紙屋内の簑助、岡崎の綱大夫、十九大夫、文雀、紅葉狩の寛治各師匠をはじめ、勘十郎、玉女、清之助等々の活躍もあり、ワキのみなさんも立派で、なかなか充実した舞台でした。
体調管理はたいへんだったと思います。12月は師匠方はお休みですので、本公演としては、次は初春。どうかお風邪などお召しになりませんように。

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玉男師匠の花舞台 

NHKの「芸能花舞台」で玉男師匠の追悼番組が放送されました。
あらためて

    もうあのお姿は見られない

と実感しました。
忠臣蔵の平右衛門を遣うビデオが流れていましたが、あれは文五郎さんがおかるを遣われた(二階にいる場面のみ。そのあとは亀松さんと交代)時のもののように思います。玉助さんが由良助かな?
いい男ですよね、玉男さん。

城明け渡しは相子大夫さんが一言でした。でも、彼にとってとても名誉ですよね。

河庄の治兵衛。今上演中だけに、しみじみした気持ちがひとしおでした。
知盛、悲壮かつ豪快ですね。
本当に偉大な方だったと思います。
玉男師匠と同じ時代に生きられて幸いです。

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劇場での出会い 

以前にもよく似たことを書いたような気がするのですが、劇場に行くといろんな人と出会えるのが楽しみです。

有名人の方々
これまでにも俳優さん、落語家さん、タレントさん、国会議員さん、評論家さんなどいろんな方のお姿をお見かけしました。

技芸員さんの奥様方
親しい人もあれば、恐れ多くて声をかけられない人もあります。

チケット売りの若手技芸員さん
たいてい冷やかしていきます(笑)。時には大師匠もロビーに出ていらっしゃいますね。そういう時は緊張します。

でも、もっとも嬉しいのはファン仲間とばったり出会うことかもしれません。

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高齢者と文楽人形 

11日に子供たちに文楽人形を見てもらったのですが、19日には

    高齢者の皆さん

に、学生による文楽人形を御覧頂きました。
勤務先の大学のすぐそばにある市民ホールで、地元の高齢者の皆さんの昼食会のイベントにお招きいただいたのです。
昨年に続いて2回目の参加です。

20分という時間でしたが、食後のひと時をリラックスしていただこうと、企画を練って、楽しい時間を持ちました。
内容は、おなじみ(?)の人形によるマジック。けっこう受けました。
そして、学生の企画による歌遊び。

    むすんでひらいて

を皆さんと一緒にやるんだ、という企画なのですが、相手は高齢者の皆さんです。やってくださるのかな?といささか心配もしていました。すると、思いがけず皆さん元気に参加してくださるじゃありませんか。

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見せたり、簑助 

もう、文楽では泣けないかなとお思うことがあります。やはり浄瑠璃をしっかり聴けてこそ文楽の味わいがありますから。
昨日は「天の網島」に行っていました。
「紙屋内」。誓詞を書いたあと、治兵衛は炬燵にもぐっています。
おさんが奥から出てきて、

    「まだ曽根崎を忘れずか」

そしておさんは炬燵のふとんを上げて、夫の顔を見ます。その一瞬。
私は涙がこみ上げました。

    枕につたふ涙の瀧

もう何度も何度も見た場面です。
それなのに、こんなにしみじみと感じ入った経験はかつてなかったと思います。

    簑助さん

です。簑助さんの技にやられてしまいました。おさんは無言なのに伝わってきます。

    えっ、泣いているの?

    そんなに涙を流して…

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近松忌 

国立天文台に旧暦のことを質問すると、「天文台では旧暦を正式なものと認めていない」という理由で、はっきり答えてくれないという話を聞きました。今でもそうなのでしょうか?
旧暦と新暦の扱いにはたしかに困ることもあります。

さて、1724年11月22日(当時は貞享暦)は

    近松門左衛門の命日

です。
現在の暦ですと翌1725年1月6日に当たるようです。
さて、どちらの暦によって命日と定めるべきでしょうか?
一般的には旧暦の日付である11月22日としているようですが、けっして晩秋ではありません。寒のころですよね。
近松は亡くなる少し前に辞世文を書いています。
こんな内容です。

  代々の武士の家に生まれながら、武門を離れ、公卿に仕えたが爵位もない。
  市井で暮らしながら商売を知らないし、隠者のようで隠者でない。
  賢そうで賢くない。物知りのようで何も知らない。そんなまがいものだ。
  唐や大和の教えから雑芸だの滑稽だの、なんでもしらないことがないように
  いいかげんなことばかり書いたり言ったりしたが、死に臨んで言うことが
  なにもないことが恥ずかしい。
  そんな七十年余りの時間は、思えばとりとめもない世だった。
  そんな一生をまもなく終えようとしている。
  もし辞世は?と問う人がいたら、

    それぞ辞世 去ほどに扨もそののちに 残る桜が花しにほはば
     (「さるほどに」とか「さても」とか「そののちに」とかいう
      浄瑠璃の作品が、後々まで残るならば、それが私の辞世だ)

   享保九年中冬上旬
    入寂名 阿耨院穆矣日一具足居士

  最期の時を待たずあらかじめ記しておく。

    残れとは思ふもおろか埋み火の消ぬまあだなる朽木がきして
     (埋み火が消えずに残るわずかな暇に書いた駄作が、
      後世まで残れと思うのも愚かなことだ)」

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紅葉狩の高さ 

木に登る、というのは子供の頃だれでも(?)やりたがったいたずらかもしれません。
私も家に柿の木があって、秋になるとその実を取るために親公認で木登りをしました。
なんだか偉くなったような、一種の征服感がありました。

文楽で木に登るというと

  武智光秀

  樋口次郎兼光

  此下藤吉郎 など

やぐら登りはお七、岩登りは俊寛や平知盛、屋根登りは団七。
その他、京極内匠だの連獅子の獅子たちだの狐忠信だの孫悟空だの、さまざまな登場人物が登ったり飛んだりしてくれます。

ところで、「紅葉狩」の鬼女も木に登ります。

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初春は 

来年のことを言います。

    ハッハッハッハ
    (誰か笑ってますが、気にしないように)

正月に文楽が見られるのはやはり地元大阪の特権です。
楽しみがいろいろあります。

演目は

第一部
    花競四季寿

    御所桜堀川夜討

    壺坂観音霊験記

第二部
    二人禿

    嫗山姥

    冥途の飛脚

です。

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番付を見ながら 

11月公演の番付はちょっと寂しいです。
休演なさっていてもお名前のあった玉男師匠がついにお姿を消されました。
よって、人形では簑助師匠が座頭格の位置である筆下に移られました。

Save.jpg


下のは国立文楽劇場開場公演の番付(昭和59年4月)ですが、この時から玉男師匠は筆下にいらっしゃいました。

Save0001.jpg


何だか寂しいです、やっぱり。
楽屋に行っても、暖簾は「玉男さん江」というのがかかっていても、名札はありません。「玉男部屋」は玉英さんが一番上になっていました。

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芸熱心 

11月公演もたけなわ、紅葉もそろそろたけなわです。
たけなわということばには、盛りという意味とともに少し陰りを見せ始めた頃というニュアンスも感じます。
晩秋によく似合う言葉かと。

ある技芸員さんからメールが来ました。
ある部分(とだけいっておきます。わかりにくくて、ごめんなさい)の演技で人から指摘を受けたんだけど、どう思うか、ということでした。
私なりに簡単な返事をしたうえで、今日もう一度その部分を見せてもらうので改めてお返事することにしました。

同じように千秋楽までやっておけばそれほど文句も出ずに楽に済ませられるでしょう。
でも、さすがはプロ。

    芸熱心

です。

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上方芸能162号 

関西のさまざまな芸能を網羅する、代表的な芸能雑誌

    上方芸能

その162号が発売中です。161号は完売したそうですが、今号はどうでしょうか? 連続完売で、部数を増やすようになればいいですね。
編集次長さんは「京町堀通信」のページで「毎日のように一六一号のご注文を、お電話でいただく。が、完売のためお応えできない。売り切れは嬉しいことだけれど、同時に申し訳なく残念です」とおっしゃっています。

今号は

    「団塊の世代と芸能文化」

の特集です。
定年退職間近のこの世代が、芸能とどのように向き合うのか。
木津川計、笹井裕子、劇団四季関西公演本部、植田紳爾各氏ほかが、さまざまな観点から論じています。

団塊の世代の芸能人の寄稿もあります。文楽では

    豊竹英大夫さん

が書いていらっしゃいます。
「贔屓の引きおこ私(ひいきのひきおこし)」のコーナーには

    鶴澤寛治師匠

が登場。
「歌舞伎・文楽花ごよみ」もさまざまな情報を提供してくれます。
「追悼」のページには

    野澤喜左衛門さん

    吉田作十郎さん

玉男師匠は次号で大きく特集されるようです。

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寛太郎君 

昨日は七五三でした。子どもの成長をお祝いするのですが、文楽ではこの人が…、と思ったら

え!もう高校卒業したの??? 中学じゃないの!?
ねえ、

      鶴沢寛太郎君!

御祖父さまの寛治師匠の襲名の時に一緒に口上に並んで
住大夫師匠からは

  文楽には門閥がないからしっかりやれ

と、玉男師匠からは

  期待のサラブレッド

と言われ、ただただ平伏していたあの日からもう6年近くがたちます。
当初、普通に正座するため座高がピョコンと高くて、裃も映らず、「らしからぬ」三味線弾きさんでした。

あまりの可愛さ(?)に、ある日文楽劇場で清友さんらのツレで演奏していた時、終わって頭を下げると前にいた年配のお客さんがツカツカと床に近づいてポンとご祝儀袋を。
寛太郎君、「え?あの?どうすれば・・?」と戸惑った挙句、「ありがとうございます」と頂いて、赤くなって引っ込んでいきました。

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近づく「欲望」 

テネシーワルツと言えば江利チエミ(古い!)。
テネシー・ウィリアムズといえば「ガラスの動物園」「やけたトタン屋根の上の猫」「夏と煙」。
そして、何と言っても

    欲望という名の電車
        A STREETCAR NAMED DESIRE

杉村春子、岸田今日子、東恵美子、篠井英介、大竹しのぶ。
日本でもさまざまなブランチが演じられてきました。
アメリカのテレビではアン・マーグレット、ジェシカ・ラング。
映画では2度目のアカデミー賞受賞となったビビアン・リー。
私もとても好きな作品です。

兵庫県尼崎市のピッコロ劇団は岩松了演出、平井久美子主演で17日からこの名作を上演します。

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音が聞こえる日 

再び音が聞こえる日が来るのでしょうか?
楽しく会話できる日が来るのでしょうか?
芝居に没頭できる日が来るのでしょうか?

    ずっとそれを願っています

いろんな手段はあります。
よく知られているのは補聴器 hearing aid です。
しかしそれが適応しなくなると大変つらいことになってきます。
そして私はもはやその段階に来ています。

最近しばしば聞くのが

    人工内耳 cochlear implant system

の埋め込み。
これによって音楽が聴けるようになったなどといううらやましい話を聞くことがあります。
保険が適用され、ほぼ1日に1人の割合で全国のどこかで手術が行われているようです。

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風邪気味 

暖かいというより暑い関西の秋でした。
ところが、ここに来て一気に冷え込み、私の周辺も風邪ひきの人が多くなっています。
私も一昨日の文楽人形の催しが引き金になったのか、昨日はかなりだるくダウンしておりました。

実は、更科姫にもまさる

  ツチ子大夫さん

  お園さん

とお会いできるかも、と思っていたのですが、そんな事情でできませんでした。
お園&ツチ子大夫ファンとしては一生の不覚です。

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子供と文楽人形 付50,000ヒット 

昨日、学生と一緒に吹田市にある某小学校に行きました。
いわば秋祭りのようなもので、地元の子ども達がさまざまな催しを楽しむイベントでした。
そこに私どもの文楽人形が呼ばれたわけです。
子供がどう反応するのか、興味と不安。

1時間という長丁場を任され、学生と一緒にいろいろ考えました。
というのは嘘で、

    99%学生のアイデア

で実施したのです。

司会を担当した学生がリーダーとなって文楽人形と子供が一緒にゲームをしたり、持ちネタのマジックを披露したり。
子供たちがすさまじい盛り上がりで、ワイワイキャーキャー。

DSC01148.jpg
(画像は手を入れてあります)

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「紅葉狩」の二人 

「岡崎」でたっぷりと時代物らしさを味わったあとは晩秋にふさわしい

      

です。
寛治師匠の引っ張る床ももちろんけっこうなのですが、やはりここは人形に目を奪われます。

  更科姫実は鬼女  吉田清之助

  平維茂        吉田 勘弥

の中堅二人が主役です。
華のあること、実に素晴らしいです。

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紙屋内 

手元に昭和43年10月大阪公演の床本があります。

    「心中天網島」

       北新地河庄の段
       天満紙屋内の段

が上演されています。
「河庄」はおなじみ。「茶屋の段梯子」もあれば「ポコペン」も「二十両」もありの改作版。現行のバージョンですね。
「紙屋内」は……。

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夜はさびしい 

十一月公演も今日は6日目。
昼はまだしも、夜は客席の何とさびしいことか。
昨日(8日)は3分の1くらいだったでしょうか。
多くの太夫さんが床に座ると思わず客席を眺めていました。

「岡崎」は

  2時間あまりぶっ通し

なのですが、実は私は気が付いたら2時間経っていたというくらいあっという間でした(寝てたわけではありません)。
それほどに充実していました。
三輪ー英ー綱ー十九
と、それぞれに持ち味を出しての語りでした。

実は「岡崎」を見るのはひさしぶりなのです。
ふと思ったのはこんなに雪が少なかったかな、ということ。
お谷が凍えているわけですが、どうもつらそうに思えないのです。
「袖萩祭文」と混同してしまっているのかもしれませんが。

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MRI 

昨日病院で

  CT(Computed Tomography) 

及び

 MRI(Magnetic Resonance Imaging)

の検査をしてきました。
痛くも苦しくもない検査ですがいささかニガテです。
閉所恐怖症まではいかないのですが、MRIで狭いところに押し込められるのはやはり嫌いです。
MR(MRI,MRAなど)は、
「閉所恐怖症の人は受けられません」
「閉所恐怖症の人は医師と相談してください」
という注意書きが各病院のHPなどに明記されていたりします。
こういわれると余計に不安になります。

はっきり言って

    弱虫

です。
胃カメラなどもそうなのですが、私はこういうとき、怖い怖い、とあらかじめ思っておくのです。
絶対できない、無理だ、ダメだ、と。
そうすれば実際その場に行けば、まあ、それほどでもないじゃないかという気になるのです。こういう考え方はダメですかね?
実際、つつがなく終了しました。
目を閉じて、自分が今どういうところにいるなんていうことを想像しなければ、平気ですね。
20分なんとか耐えました。

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「河庄」のチャリ 

この内容、以前も書いたかもしれません。
と、思いつつまた書きます(笑)
いつも思っていることなので、同じ事を繰り返す可能性があるのです。
老化現象?

「河庄」の「中」といえばチャリがかった内容を含みます。
太兵衛と善六が小春をからかいます。その時に浄瑠璃仕立てでいやみを言うわけです。
あそこは面白いでしょうか?
箒でずるてん(太棹)のまねをするあたり、

  「しゆろ胴に竹の丸棹とけつかるわいハヽヽヽ」
  「さあさあ、みなに聞かすのぢや。精一杯に張込んでしつかりやつてくれ」
  「そんなら一寸調子聞かしてんか」
  「おつとこんでる、こんでる」
  「マア、一聞かしてんか一を」
  「よし、ソリヤ、一ぢやぞ。ドン、ドンドンドン」
  「御堂様の太鼓のやうな音ぢやな。アハヽヽヽサア、そんなら二聞かしてんか」
  「よし、よし、トン、トントントン」
  「ア茶屋の段梯子登つてゐるやうな音ぢやなアハハ、三聞かしてんか三を」
  「ヲツト、三ぢやな、ア、テン、テンテンテン」
  「アまるで紙屑屋のおんごくちやがなハヽヽヽ。(以下略)」

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満月 

今年は11月3日が

    十三夜

でした。ということは

    昨日(5日)が満月

だったわけですね。
夕方5時過ぎ、近くの公園にいたのですが、ぽっかりと丸いものが東の空に浮かんでいました。
まだ薄暮でしたから、月の色も黄色くなく、むしろ

    ピンク

そして次第に色を増して、5時半ごろにはすっかり黄色くなっていました。
旧暦の9月15日なのですね。
大安吉日。結婚式も多い日曜だったのでしょう。

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文楽11月公演(2) 

『天網島』は

  「河庄」 と 「紙屋内」

があまりにも有名です。
たしかに、この両段に見える人物の心の動きや行動にはしみじみと心を動かされます。
治兵衛という、「三十に追っかかり」「勘太郎お末といふ六つと四つの子の親」で、「六間口の家」を持つ、あまりにも頼りない男のために精一杯心を尽くす人々。
小春、孫右衛門、おさん。
素晴らしい作品の、素晴らしい場面だと思います。

が、私は、そのあとの

    「大和屋」

も大好きなのです。これがあるとないとでは作品の印象が変わるようにすら思います。

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文楽 初日 

本日(4日)いよいよ11月公演の初日です。

小春(旧暦十月)の「網島」はこの時期にしばしば上演されます。
河庄の中を語る千歳大夫が、そのあと「紙屋内」の切場を嶋大夫に代わって語ります。大変でしょうが、頑張ってほしいものです。
「伊賀越」は「沼津」が有名ですが、いわばあれは脇筋。「岡崎」を軸にした主筋もまた楽しみです。
「新関」は、遠眼鏡で見える団子売りが引抜きで上演される楽しみがあります。こういうのはおおらか楽しいと思います。
錦秋の公演として「紅葉狩」もおなじみの演目です。

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大学祭 

11月4日と5日は勤務先の

      大学祭

です。
私の学科は教員も学生も祭好きで、昨日(2日)は準備で獅子てんや瀬戸わんや(??)。
以前、短大勤務だった時は、学生は「大学祭=休日」と決め込んであまり参加しなかったのです。それが今の学科になって見違えるような雰囲気です。
学科で展示をするというのも当たり前のようになっていますし、学科の教員は産地直送のミカンを売るそうです。
普段は教授っぽい人(って、変な言い方ですが)が、ミカンを売る姿と来たら、路上にライトバンを停めて

      「産直」

の看板を出しているおじさんさながら。いい雰囲気です。

明日は入試だと言うのに、そんなことはおかまいなし(?)で、キャンパスはテント、提灯が鈴なり。受験生はまじめに試験を受けてくれるでしょうか。

とにかく開幕前から大いに盛り上がっています。

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22年前のビデオ 

昨日は仕事の合間に

    国立文楽劇場開場公演

をNHKが放送したビデオを見ていました。
昭和59年放送です。

ビデオの冒頭には三番叟がほんの1分ばかり。
これは開場記念式典のもので、一般の方は見られないものでした。
太夫、三味線が舞台正面の後方にずらりと並びます。
越路大夫、津大夫、南部大夫、文字大夫(現住大夫)、織大夫(現綱大夫)、十九大夫、伊達路大夫(現伊達大夫)、嶋大夫、小松大夫……。
三味線は先代燕三、先代錦糸、叶太郎、団六(現寛治)、勝平(のちの喜左衛門)、団七、清治……。

さて、三番叟を遣っていたのは誰だと思われますか?

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文楽11月公演(1) 

十一月になりました。
文楽大阪本公演の月です。
この公演は

◇第1部=午前11時

  心中天網島
    (北新地河庄・天満紙屋内・大和屋・道行名残りの橋づくし)

◇第2部=午後4時

  伊賀越道中双六
    (藤川新関【引抜き団子売】・竹藪・岡崎・伊賀上野敵討)

  紅葉狩

です。玉男師匠亡きあと、最初の大阪本公演です。
治兵衛は勘十郎、政右衛門は玉女。玉男師匠のあとはこの二人が立役の主役をつとめられます。

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