カーテンコール~曾根崎心中(4) 

このところ、大学に行くと研究室の大掃除。すでに大きなゴミ袋5枚を使い、廃棄する雑誌類は数百冊。ゴミの中で生活していたようなものです。
でも肝心の書籍の梱包はまるでできていません。
引越しの期日に間に合うかどうか・・。

さて、「曽根崎心中」はいよいよ今日が放送の日です。
「芸術劇場」ですのでお見逃しなく。

これからはもう当たり前のように

    勘十郎・玉女

のお初・徳兵衛が見られるのでしょうね。
それと同時に、

    和生・清之助

などもぜひお願いしたいものです。
また、鑑賞教室ではさらに次の世代がどんどん出て欲しいです。

    文司・簑二郎        勘弥・清三郎

    幸助・清五郎        簑一郎・一輔

ちょっと行き過ぎですか?
勘緑さんは? ウ~ン、やっぱり九平次かな?

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生玉のお初~曾根崎心中(3) 

このところの簑助さんの人形はずいぶん世話女房的な性格が強調されているような気がします。

    酒屋のお園 (11月大阪)

    新口村の梅川 (1月大阪)

    壺坂のお里 (2月東京)

などいずれも動きが細やかで甲斐甲斐しさがよくうかがわれました。
同じ人形でも遣い方によってずいぶん印象が違うものだと感じました。

曾根崎心中のお初でも、簑助さんと勘十郎さんではまた違うものが見えて当然でしょう。

ところで、お初というのはどんな女性なのでしょう?
生玉の段の冒頭、田舎客と観音廻りをしたあと茶店で休んでいるお初。
それを徳兵衛が見つけて「初ぢやないか、初、初」と呼びかけ、お初は走り出て「ノウ徳様かどうしてぞ」となります。
そして徳兵衛は編笠を脱いで「そなたは少しやつれたやうな」などといたわります。

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昭和30年の上演~曾根崎心中(2) 

「曽根崎心中」といえば、私は玉男・簑助がほとんどです。
もちろん、玉男・文雀、清十郎・簑助、文昇・紋寿、文吾・紋寿、玉幸・一暢、簑太郎・簑助等々、いろんなコンビがありましたが、今回の放送は本公演では初めての

    勘十郎 玉女

です。21世紀の名コンビとしてこれからも繰り返し上演されるコンビでしょう。

ところで、現行の形での初演は昭和30年ですが、この時は

    栄三 玉男

でした(因会の上演)。栄三は二代目、玉也さんの元の師匠ですね。
そのほかの出演は次の通りでした。

 生玉社前 津太夫 寛治郎(後の六世寛治)
 天満屋  綱太夫 弥七
 天神の森 雛太夫(徳兵衛) 南部太夫(お初) 織部太夫
        猿糸  錦糸  寛弘(現寛治) 清好
  
 九平次 玉市  平野屋久右衛門  玉助
 田舎客・天満屋惣兵衛  常次  惣兵衛女房  紋太郎
 下女  玉昇  丁稚長蔵  玉之助
 町の衆 万次郎、玉米   よね衆  淳造  

ご覧のとおり、この時は

  今と全く同じ形での上演ではなかった

のです。

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光からの逃亡~曾根崎心中(1) 

今月29日(22:25~0:40)にNHK教育テレビで

  芸術劇場 -文楽“曽根崎心中”/吉田玉男の芸と人-

の放送があります。
公演は昨年11月23日に国立文楽劇場で上演された勘十郎(お初)・玉女(徳兵衛)・簑助(九平次)のもの。そのあと「吉田玉男・その芸と人となりを振返る」があります。
文楽の演目の中で、人気ナンバー1~3に常時位置しているのがこの演目です。
原作が名作、わかりやすい、そしてなんといっても時間が短い(笑)。
忠臣蔵を2時間半でやっちゃうの劇団もすばらしいですけどね。

先日昭和50年代の朝日座のプログラムを見ていたのですが、たまたまアンケート結果が出ていました。
この時の「見たい演目」の第一位はやはり

    曽根崎心中

でした。

原作は冒頭に「観音廻り」があり、その結果として生玉でお初が休憩しているところにつながるわけですね。
脚色の野澤松之輔がこれをばっさり捨ててしまったのは結果的にコンパクトさを導き、前述の「時間が短い」につながるわけです。
そのあともあれよあれよというまに話が進み、事件の発端から翌日未明の心中までを約90分で見せてしまいます。
これには賛否あり、特に近松研究者の方々からはあまり評判がよくないのですが、私はこれはこれでひとつのあり方だと思っています。

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観客 

私どもは文楽の観客であり、聴衆であります。
このブログもその視点から書いているつもりなのです。
しかし、ふと思うのは、不特定の人に開かれているブログを読む人の中には

    文楽の技芸員さん

がいらしてもちっともおかしくないということです。
最近の若い技芸員さんにとって、パソコンなど珍しいものでも何でもないわけで、文房具のひとつとして自宅に置かれる方は少なくないでしょう。
早い時期に鶴沢八介さんがホームページを開かれましたが、今もなおあのページのデータは貴重なものでしばしば参考にさせていただいています。
そして、それ以後も多くの方がご自身のHPを持たれるなど、パソコン愛用者になられているはずです。

さればこのブログも時にはどなたかのぞいてくださっている可能性はありますよね。

  くだらない!  まちがってる!  無礼だ!

など厳しい目で見られているかもしれません。
普段見られている人が見る人に、見る人が見られる人になるわけです。

実際、某技芸員さんがブログをしばしば見ているというお話をうかがったこともあります。
私のところに来られているかどうかは存じませんが。

立場上、コメントをするのは難しいだろうと思うのですが、ひょっとしたらさりげないHNを使って素人のフリをしてコメントされていたりして(笑)。

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東京公演千秋楽 

本日、東京公演が千秋楽を迎えます。
寒い中、技芸員の皆様方は健闘されて見事な成果を収められたようです。
インフルエンザに花粉症に、なにかと調子の悪くなる季節だけに、健康管理には細心の注意をお払いだったと思います。
今回、さまざまなお話を伺っておりますと、

  わかりやすい壺阪

  華麗の極致、千本

  さすがの名作、冥途

などのお声があったような印象です。
私が十分に拝見できておりませんので、なんとも申し上げられないのですが、またしても勘十郎さんにやられたかもしれません。静御前も狐忠信も、お里も沢市もできてしまうこの人はいったい何なんだ、と思えます。芸域の広さでは余人の追随を許しませんね。
しかし、それ以外にも、この演目! この場面! この人! というものが皆様それぞれのご感想としておありだったことでしょう。

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女義太夫 

今日、国立文楽劇場小ホールで

  第97回 女義太夫公演

があります(午後1時開演)。
 
  忠臣蔵・裏門       竹本住年 豊澤住緒
  忠臣蔵・勘平腹切    竹本友和嘉 鶴澤友吉
  恋飛脚・新口村の前   竹本友香  豊澤雛文
  恋飛脚・新口村の奥   竹本越京  鶴澤寛也    

のご出演です。
友香さん、雛文さんは私の贔屓です。友香さんはきっぱりとした、でも色気のある浄瑠璃を語られます。
越京さんはちょっとした由縁があって一時メル友してました(笑)。
寛也さんは美貌が有名になりすぎましたが、ほんとうにしっとりとした雰囲気のある三味線です。
聞きたいです。

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引越し準備 

自宅ではありません。
勤務先の個人研究室を学内事情で移ることになりました。

引越し自体は3月なのですが、そろそろ準備にかかっています。
問題は

    

です。
木のかたまりですね、これは。重いの何の。
梱包でくたびれ、運搬でくたびれ、開梱でくたびれ。
われながら大丈夫かな~、と案じております。

次の不安は、

    文楽人形

です。
舞台表現演習室というのが稽古場になるのですが、現在は私の部屋から2階上がったところ、同じ建物なので問題はありません。ところが移転先はエレベーターのない3階。しかも別の建物で徒歩2分。人形に小道具に、場合によっては手摺も持って行かねばなりません。
屋根が続いていないので、雨が降ったら大変です。
ひとしずくも濡らすわけには行かないのですから、どうやって運ぼうか今から心配です。
一応おかみには訴えたのです。

  おねげえでございますだ、人形のケースを買うてくだされ。
  鍵のついたケースを買うてくださりませ。
  それを舞台表現演習室においておけば人形は傷みゃいたしますまいて。
  おねげえでごぜえます、お代官様・・・。


と申し上げたのですが、忘れられたみたいです(笑)。

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大衆芸能 

私はどうも議論をするのが苦手なのです。
もともと論理的にものが考えられないほうで、かろうじてアイデアを思い付いた頃には話題は次に移っている、ということがしばしば。
また、考えをいかに言葉にして相手を説得するかという点でも力がありません。

    言葉で人を傷つける

こともしばしばです。
絶対になれない仕事のひとつが弁護士だろうと思います。

いつだったか、どういうはずみか忘れたのですが3人の人形遣いさんと文楽劇場近くの飲み屋さんにいました。

そこで話をしているうちに、これまたどういう話の行き違いからか、一番若手の人が急に

  文楽は大衆芸能ですから、そんな「しち面倒くさい」こと言わんといてください

と怒り出しました。
私は呆気に取られてしまい、フォローのしようがなかったのです。
どうも私が彼の気に障ることを言ったようなのです。
きっと(というのは、私はあまり覚えていないのです)「演劇として」とか「芸術だから」とかそういうことを力説しちゃったんだろうと思うのです。
悪かったなぁ、と思う反面、もう少し冷静に議論がしたかったという思いも拭えません。

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確定申告 

ずぼらを自認しているのですが、時々マメに行動することがあります。
1月になるとせっせと

    確定申告

の準備に励みます。
給与以外の収入をわずかながら申告しますが、これだと追加で納税しなければなりません。
でも、医療費控除が(かなり)あるので結局

    還 付

があります。
学生時代までは医者というものと縁がなかったので、父親がよく「うちは保険料の払い損や」と言っていました。
その分を今取り返している、というつもりではないのですが、還付金の額を見ると情けなくなります。

昔は手書きでしたが、今はパソコンが計算までしてくれますので、楽になりました。
さらに

    eータックス

とかで申告もできるようになったとか。
ただそのためには手続きも機械もいるようで、私はまだそこまでは行っていないのです。
あれって便利なのでしょうか?

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ホテル 

今回は急遽東京に行くことを決めたため、うまくホテルが取れるかどうかが心配でした。
受験シーズンでもあり、やはりなかなか思うようにはいかないのです。
結局上野であればいくらか空いているということで、適当に選んで某ホテルを予約しました。
もちろん

    ネットでの予約

です。
昔なら電話していましたから、相手の応対振りでなんとなくどんなホテルか想像できたわけですが、ネットだとそういうわけには参りません。

先日書きましたように、この日はちょいと体調がおかしくなって、とにかくホテルで寝っ転がろうということにしたわけです。
で、近くまで行くと

    ●●ホテル、次の角を左折

と書いてあり、ホッとしてそのとおりに行きました。
するとそこにあるドアは透明の自動ドアなんかじゃないんです。ノブ付きの、何やら怪しげな(笑)重厚なドアでした。
これで中に入って、とてもフロントと呼べそうにないところに70歳くらいのおばちゃんがいて、うさんくさそうに上目遣いでにらまれたら、これはもうかなりいかがわしそうです。

で、中に入ると、とてもフロントと呼べそうにないところに70歳くらいのおばちゃんがいて、上目遣いに私を見るのです!

    ここ、ビジネスホテルだよね?

なんだか心配になってきました。

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東博にて 

15日、午後。東京駅について、その足で上野の東京国立博物館に行きました。
何度か書きましたが、

  宮廷のみやび 近衛家1000年の名宝

を見に行ったのです。
これまでにも何度か京都宇多野にある

    陽明文庫

のお蔵には入れていただいています。
そして、さりげなく置かれているお宝の山を拝見してきました。
今回展示されている

  藤原鎌足像     春日鹿曼荼羅図    源氏物語
  大手鑑        古今和歌集


など、もう目の前で手に取れる距離で何度か拝見したものです。
それらが、こうしてケースの中に入って展示されているのを見ますと、独特の感慨があります。
掛け軸も多く出ていましたが、実は私が陽明文庫での研究会に入れていただいていたとき、文庫長さんがさりげなく床の間に掛けて下さっていたものがやはり展示されていたのです。
思えば本当に贅沢なことをさせていただいたわけです。

最大のお目当ては、やはり

    『御堂関白記』

藤原道長の日記です。
当時の貴族には毎年、具注暦という巻物状の暦が配布されるのですが、それにはわざと余白が空けてあります。そこに各自が日記を書けるようになっているわけです。
だいたい4行くらい書けます。
書ききれない場合は裏書といって、裏面に続きを書くのです。
その、道長の書いた自筆の日記が今に残っているわけです。
もちろん国宝です。
展示されていたのは、

  寛弘四年の金峯山参詣の記事
  寛仁二年の大饗にまつわる記事
  寛弘五年の敦成親王(後一条天皇)誕生の記事  
  寛弘元年の息子頼通が春日祭使となったときの記事(裏書)

とにかく感激しました。金峯山の記事のすぐ横には(あまり注目されていませんでしたが)道長が埋めた金銅の経筒(金峯神社蔵)も展示されていました。
『御堂関白記』で一番感動したのは寛弘元年のもの。
道長が、春日祭の使者となって大和に出かけた息子を案じて藤原公任、花山天皇と歌を交わしたのですが、その歌がすべてかな書きで出ているのです。
見ているうちにじわっと涙があふれそうになりました。
そしてすべてを見終わって帰ろうと思うと・・・そこにN文庫長さんのお姿が!

     N さん!

声をおかけすると、Nさんは一瞬「?」というお顔をされましたが、すぐに満面の笑み。

    来てくれたんかいな

というお顔でした。しばし昔話をして、でもあちらはお仕事ですから長居もできず、

    ではまた、お目にかかれますように

と申しました。

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帰りました 

なんだか本当に落ち着かない旅で、疾風のように東京に現れて疾風のように去っていきました。
1泊にしたのは、実は健康上の不安もあったからです。
この冬はかなり調子が悪く、この公演は諦めるつもりだったのです。ところが、なんとか体調も元に戻りつつあり、1泊ならいいだろう、というわけで自分に許可を出し、勤務先には例によって無理を言って出張扱いにしてもらいました。学長、ありがとうございます。

そうしたら、なんというありがたいことか、16日の第二部のチケットがあるというご連絡をくださった方があり、これはもう

    行くのが運命だ

とばかりに旅立ったわけです。
昨日は朝からもう一度東博へ。そのわけはまた後日書きます。
そして、午後は特に意味もなく

    田宮神社 お岩稲荷

へ行きました。何年ぶりか忘れてしまいましたが、懐かしかったです。
あそこには箴言の書かれたしをりというのでしょうか、定期入れの中に入れておいてください、というものがあります。
私も一枚いただいてきました。そこにはこう書かれています。

    気魄の生命道をじっくり歩む

う~ん、わかったようなわからないような。

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あわただしく、帰ります 

いろいろアクシデントがあり、記事に不正確な点がありました。
以下、訂正版です。

15日は東京泊まりでした。
宿は上野。このところ、半蔵門か上野です。
上野にした理由は二つ。

  半蔵門が取れなかった

  安かった

ホテル代は大学が出してくれますので、12000円でも8000円でも私の腹は痛みませんが、少しでも安く上げようという、勤務先思いなのです(笑)。

昨日は取るものもとりあえず上野の国立博物館で陽明文庫の展覧会。
この件については後日改めて。

そのあと、東京都美術館で

  ルーブル美術館展

別会場では盆栽の展示も行われていて、なんだかごちゃごちゃした感じでした。
もともとこの美術館は美術館としてあまり好きではありません。

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あわただしく、東京へ 付210,000 

2月はある程度時間に余裕があると思っていたのですが、諸事情でそうもいかず、やっとのことで今日と明日東京に参ります。昨年9月以来です。
ゆっくり2泊したかったのですが、スケジュールを切り詰めて1泊で帰ります。
今日は昼間に上野の

    国立博物館

に行き、夜には

    国立劇場

に行くつもりです。

国立博物館は昨年の「受胎告知」以来です。
時間に余裕があれば

    東京都美術館

    出光美術館

ものぞきたいと思っています。
都美は

    ルーヴル美術館展

出光は

    王朝の恋ー描かれた伊勢物語

です。

明日はとりあえず国立劇場。
第二部終演後すぐに帰ろうと思っています。
あわただしいですが、ぎゅっと詰まった日程で動こうと思っております。

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日本語の泉 

先日、御年80歳の恩師が最新刊の本を送って下さいました。
万葉集や上代日本語を専門とされている先生で、某私立大学の学長までなさった、学者、教育者、統率者として立派な方です。
ほっそりした体格で、頑健というイメージはない先生ですが、今なお活発にお仕事をされています。お元気でいらっしゃることを本当に嬉しく思っているのです。

150ページあまりの本ですが、面白く懐かしくてあっという間に一読してしまいました。

                     32019679.jpg


    日本語の泉 (和泉書院・刊 1575円)

と題された本は、歴史的仮名遣いで書かれています。つまり

「思います」ではなくて「思ひます」、「待っていた」ではなく「待つてゐた」という具合に。

    読みにくそう

と思われますか? 私にとってはちっともそんなことはありません。
いや、どなたにでもすらすら読めるだろうと思います。
内容が充実しているのに、語り口調ですので、とてもわかりやすくなっています。
難しい内容でも平易に書いてこそ本として価値があるとお考えのように思われます。

タイトルからもお分かりのように、内容はもちろん上代の日本語が中心です。
しかし、それが現代日本語の源流として捉えられていますので、

    現代日本語の問題

として読むことができるわけです。

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上方芸能167号 

皆様おなじみの(でもないかな?)

    上方芸能 167号

が発売になりました。
今号の特集は

  どうなるー2050年の上方芸能界

文楽からは桐竹勘十郎、竹本文字久大夫、吉田玉女のお三方が寄稿されています。
2050年は私など到底立ち会えない未来ですが、やはりそれくらい先を見ながら現代を語ることは必要だろうと思います。
玉女さんの文章の中には、その時代まで人形遣いとして活躍しているであろう。玉翔さん、玉若さんのコメントも記されています。

「なつか史スタア伝」には

    竹本津大夫師

が登場。読売新聞にいらっしゃった川崎一朗さんの文章で、常に文楽の将来を案じ、どんな相手にもはっきりをものをおっしゃる津大夫師の在りし日のお姿が語られます。
そして、森西編集長による

    吉田玉幸さん

の追悼文も(文吾さんについては次号)。

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チョコの日は 

明後日は2月14日。たしか、綱大夫さんがお誕生日だったような気がするのですが。
そしてもちろんこの日は

    バレンタインデー

ですね。
今年もチョコレートが飛び交うようです。
昨年のこの日の記事に、

 1)学生があげたい人はやはり若い男の子が中心である
 2)万一教員にあげようという奇特な学生がいても、ステキな先生に限られる
 3)学生は貧乏なので無駄遣いはしない
 4)この時期、学生は大学に来ない

という理由を挙げて、私は学生からは一切もらえないことを見事に論証しました(笑)。
情勢は全く変わっておらず(あたりまえ)、今年も無縁だと思います。

けっして負け惜しみではない(!)のですが、実際のところまったく

    欲しいなんて思わない

のです。
ただし、

    いただくと嬉しい

これもまた事実です。
ただ、

    いただくとお返しに困る

昔から女性に対して不器用な私はこれもまた事実なのであります。

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口上さん 

昔から口上で知られた人形遣いさんがあります。
今では文司さんらが活躍されていますが、これもやはり個性があるほうがいいですね。
文司さんでいうならよく伸び、よく通る声。実に気持ちのいいものです。柝のタイミングもよいと、それだけで文楽に来た、という感じがします。
何も美声でなくていいのです。けだるい声も、ボイストレーニングの発想からいうとめちゃくちゃな声も、雰囲気を作ってくれればOKかも。

ただ、油断すると口上まれに間違いもしてしまうようです。
以前ある方が襲名間もない綱大夫さんのことを堂々と

    竹本~おり~たゆう~~

と言ってしまったことがありました。
また、住大夫さんのことを

    竹本~つな~たゆう~~

とも。
ご本人、言ってしまった後でびっくりでしょうが、言われた方もがくっときたでしょうね。

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ゆき 

年に一度くらいこういう日があります。
私の住む街に松王丸がやってきました。

雪持松


写真がぼやけていますが・・・。
雪は不思議なものです。音もなく伝えられる空からの手紙。

    雪月花の時、最も君を憶(おも)ふ (白居易)
    雪林頭に点じて、見るに花あり (菅原道真)

豊作の前兆とも言われ、平安時代の貴族は初雪の日に内裏に参る(初雪見参)という習慣もありました。
その一方で寒く、生きものを凍えさせる力も持っています。

    鷺 娘

は躍動感にあふれますが、

    袖 萩 (安達原・袖萩祭文)

    お 種 (廿四孝・勘助住家)

    お 谷 (伊賀越・岡崎)

    白百合 (雪狐々姿湖)

など、雪に埋もれる哀しいヒロイン達です。
このほかにも「新口村」「櫓のお七」など、雪を抜きにしては演じられない演目があります。

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清十郎 その3 

本日の記事、実は5日ほど前に書いたものに少々手を入れたもので、コメントなどですでに話題になったことも含まれますが、ご容赦下さい。

清之助さんの襲名日程などはもう内定しているのでしょうか。私は存じませんし、知っていても正式発表までは知らん顔がいいでしょうね。
9月と11月か、1月と2月か。そのどちらかかな、とは想像されますが。
演目と役は何がいいでしょうか?
女形なら相当重い役でないと清十郎の名にふさわしくないでしょうね。
まゆみこさんからは

    八重垣姫

というアイデアが出ましたが、私も大賛成です。火焔の肩衣を着けて颯爽たる姿を見せていただきたいですね。
渋いものですと

    政 岡

    定 高

などの老女形なら立女形として文句のない役柄でしょう。
立役なら、清之助さんは文七系ではないので難しいですね。
先日は

    久我之助

    桜 丸

を挙げましたが、やはり悲劇的過ぎるでしょうか。
段切に見得を切っている役のほうが(光秀とか松王とか)いいかもしれませんね。もちろん文七系になりますが。

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東京公演 

今日から東京公演が始まります。
申すまでもなく、今回は

    冥途の飛脚

    二人禿

    ひばり山姫捨松

    壺坂観音霊験記

    義経千本桜

です。
うひょ~~って思うのが

    道行初音旅

なんと、静と忠信が、呂勢・和生と咲甫・勘十郎で、しかも、しかも、しかも・・・・・
三味線が

    清治さん

をシンにするメンバーじゃありませんか!!
待ちに待った清治の道行!!
なんで東京でやりますねん??
大阪でもやってんか!

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高齢者から学ぶ 

今年の冬はどうも体調がすぐれません。
やむを得ず、昨日はまたまた点滴に行ってきました(笑)。
そんな、普段にも増してボヤッっした頭ですので、ひょっとすると以前書いたことを繰り返すかもしれません。あらかじめお詫び申し上げておきます。

大学は20歳前後の若者が学ぶところ。
そんな「常識」はもう通じなくなってきています。
団塊の世代が続々とリタイアされ、

    もう一度大学で勉強を

という方もいらっしゃるでしょう。
と同時に、各自治体が高齢者大学や短期の講座を催されることも多いようです。
1月にお招き下さった高齢者大学では百人一首のお話をさせていただいたのですが、その後受講者の方々からメールやお手紙をいただきました。
質問がある、とのことで、とても熱心にお尋ねくださいました。
お返事を書きましたところ、さらにお礼状を下さり、さすがは年の功と感じ入りました。

それに気をよくして、というわけではないのですが、来年度はまた勤務先で公開講座をしようかと思っています。
題材は、いろいろ考えたあげく、

    伊勢物語

にしようと決めました。

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夢 

珍しくはっきりした夢を見ました。
どういうわけか、

    文楽の人形遣い

になっていました。
この歳でデビュー。幸助さんの左を持っていました。演目はわからないのですが、立役の人形でした。幸助さんと私ですから、とにかく人形遣いが大きい! 弁慶でもないのに私も顔を出していました。
どうすればいいのか困っていると、隣で演じていた玉輝さんが(本番中に)

    こうすんねん!

と、アドバイスしてくれてことなきを得ました。
それにしても、舞台からのアングルというのが妙に生々しく記憶に残っています。

それが終わると、ひとりで足の稽古を始めます。
若い人が周りでニヤニヤして、冷やかされるばかり。
唯一、紋臣さんが「その足はこわれてますよ。こっちのを使えばいいですよ」と、彼らしい優しい気配りを見せてくれました。

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清十郎 その2 

四代豊松清十郎師は桐竹紋之助から昭和34年に清十郎の四代目を継がれ、その名をさらに大きくされました。
大正15年生まれで昭和59年(1984)11月17日に亡くなられていますので、その芸の真髄を見極められた世代といえば戦前生まれの方になってしまうような気がします。
私がいくら「すばらしい人形遣いさんだった」といってもあまり説得力はなさそうです。
実際私が記憶している舞台はさほど多くありません。

  『曽根崎心中』の徳兵衛
  『心中天の網島』のおさん
  『冥途の飛脚』の梅川、忠兵衛
  『妹背山婦女庭訓』の久我之助
  『菅原伝授手習鑑』の松王丸
  『一谷嫩軍記』の相模
  『本朝廿四孝』の八重垣姫
  『彦山権現誓助剣』の六助

意外に立役が多いのに気がつきました。
先代勘十郎師匠が「女形では時代物の清十郎、世話物の簑助」とおっしゃっていたような気がするのです。あるいは勘十郎師ご自身の評価ではなく、そういう世評だったとおっしゃっていたのかもしれません。

私は四代目からはまず第一に

    潔 さ

を感じていました。あんまりあてにはなりませんが、私の若気の感想です。
ですから久我之助など本当によかったと思うのです。
桜丸は知らないのですが、きっとよかっただろうなと思います。
もっと長生きされていたら微妙や覚寿などの婆もすばらしかったでしょうね。
老女形では「定高」「政岡」(見ていません)なんてよさそうです。
娘では八重垣姫のあでやかさとやはり「潔さ」。
「野崎」のおみつもよかったのではないでしょうか?

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今年も年内立春 

昨日は節分。
豆まきなさいましたでしょうか?
関西では恵方を向いての巻き寿司のまるかじり。
腰いわし、じゃなくて、いわしにひいらぎ。
昔風にいうと

   追 儺 (ついな・おにやらひ)

ですね。
一年の最後に鬼を追って良き新春を迎えるわけです。
関西では文楽は初春公演で新年を迎えますが、関東では二月公演が新春公演。
旧暦を考えると案外こちらの方が

    新 春

にふさわしいかもしれません。
なんといっても今日は

    立 春

です。
名のみではありますが、春が来るといわれるとなんとなく心が浮き立ちます。
今年も春が迎えられたか、と。

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忘れる、落とす、失う 

何をやってもダメ、という日がありますね。
先日、耳鼻科の病院に行こうと思って家を出たのですが、前日から職場のメールを見ていなかったので電車で携帯からチェックしようと思っていました。
で、電車に乗るとどこにも携帯がありません。

    家に忘れてきた

らしいのです。
がっくり来て乗り換えの駅で立ち上がると見知らぬ人が何か指差して私に合図しています。

    50円玉を落とした

らしく、その音に気付かない私を不審に思いながら注意してくださったようでした。
今日は冴えないなぁ、と思いながら、やっとの思いで病院へ。するときわめて耳の状態が悪く、医者いわく

    聴力をほぼ完全に失った状態です

ガックリ・・・・

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如月 

旧暦で言えば今日はまだ昨年の12月26日ですが、今の暦では如月です。梅の季節ですね。

関西では北野天満宮などどうしても道真さんの関係が有名ですが、和歌山へ行けばまた桁外れの梅林もありますし、私の地元近くでもささやかな梅林は散在します。谷崎潤一郎も岡本(神戸)の梅林を愛したようです。
筝曲や長唄に

    桜 狩

がありますが、梅林狩(バイリンガル?)もまたよろしいですね。香が楽しみです。

    君ならで誰にか見せむ梅の花色をも香をも知る人ぞ知る
                              (古今集 紀友則)


義経千本桜の「すしや」では平維盛のことを

    利口で伊達で 色~も香も知る~人~ぞ知~る優男(やさをのこ)

といいます。「君ならで~」の和歌を典拠にした表現。
さりげなく古典を取り入れるのは当時の作者必須の教養ですね。
色だけでなく香のよさは美男の必要条件だったのでしょうか。
源氏物語でも「薫の君」は仏性を感じさせるような香が身体から発したということになっています。
具体的な匂いという意味のみならず、大事なのは嗜みあるいは雰囲気でしょうかね?

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清十郎 その1 

ひとあし早い春の便り。

    五代目 豊松清十郎

の襲名がいよいよ決まったそうです。
清之助さんは今年50歳になられますし、いい時期でしょうね。

清之助さんはファンが多く、私の知る限りでも人形遣いさんの中で一番好き!という熱烈ファンを自称する人はけっこういらっしゃいます。
このブログに来てくださる方でもっとも熱心なのはpeacemamさんでしょう。
なんだか、peacemamさんにおめでとうございますと申し上げたい心境です。

勘十郎さんが襲名される頃から、簑助師匠はことあるごとに「次は清十郎」とおっしゃっていましたから、時間の問題だとは思っておりました。
四代目が亡くなられたのは1984年。文楽劇場が出来た年でした。
四月の杮落とし公演に清十郎さんは初日は出演されたことを覚えています。
役は千本桜の

    お里

で、相手役の弥助は簑助さん、権太は玉男さんでした。
でも二日目の途中からは一暢さんが代役を勤められる状態だったのです。
その後は休演が続いてやがて役もつかなくなり、やっと翌年の正月公演のチラシに忠臣蔵の

    足利直義

に名前が見えて、私は回復されたのだと思って喜んでいたのです。そうしたらまもなく訃報が入ったのでした。

きりりとした立役も時代物を中心とした女形もすぐれ、私は大好きな人形遣いさんでした。

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