白雲仰臥録(13) 

5月30日

食事の片付けや、お茶汲みは自分でするようにしている。洗顔代わりの蒸しタオルも断った。
昼間は体操、読書。
点滴はあと数日。あわてず、しかし少しずつ復帰の準備を始める。
6月のカルチャーの講座は何とか実施したいし、文楽鑑賞教室も行くつもり。
若手会は21日に行けるだろう。配役も出た。ひと世代若返った感じ。
第2回BB会は実現するだろうか?

夏の公演の役も出ている。場の関係で、太夫さんで「切」がつくのは「宿屋」の嶋さんだけ、ということになる。
「化競」の人形は勘十郎隊長の下、どんな演出になるのだろうか?
第二部が通常公演並なのに安くてお得。すごい配役。

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白雲仰臥録(12) 

5月29日
いつまでこの類の日記を書くのだろうか?
目安はあと1週間。同僚や学生に迷惑をかけるのを承知で、今回はじっくり治すつもり。
酸素飽和度は午前中は判で押したように92%だったが、夕方96%まで上がる。

来週の今日は大学の授業でH・ボガード、I・バークマンの映画「カサブランカ」を見るそうだ。私は学生時代に見て以来なので、記憶が薄れている。見たいなあ。

読書は推理小説なども。しかし、「著名作家」の口述小説らしきものは好きじゃない。推敲という言葉を噛み締めてほしいが、そうもいかないのだろう。
歴史小説も読んでいる。
でも、やはり藤原道長の日記が一番面白い。この「御堂関白記」についてはエッセィを連載しているので、ネタ拾いというか、構想を固めるのにも時間が使える。不幸中の幸としておこう。

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白雲仰臥録(11) 

5月28日
朝、5時半に動脈血酸素飽和度を計ると、いきなり97%。正常範囲に入った。5時間近く眠れて楽になったし。ところが、うろうろ歩いたりしていると、80%台に逆戻り。全然しんどくはないのだが。その後は90%程度で推移。
歩いていると、いつも元気なナースが飛んで来て「背が高い! びっくりした!」。寝ているか座っているところしか見てなかったわけだから、よほど驚いたみたい。

ダンベルで遊んでいる。といってもダンベルなど持ち込んでいないので、本を使う。畏れ多くももったいなくも藤原道長の日記「御堂関白記」。この本、やたら重い(中味も重量も)。看護助手の人に笑われながら頑張っている。藤原道長を手玉に取るのだから痛快だ。

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白雲仰臥録(10) 

5月27日
昨日から治療がやっと一歩進む。これで好転しないとまずい。
酸素飽和度はこの2日ほど85~88だったのが今日は90~93。
明日はなんとか95を越えてほしい。

年輩の看護師さんに荒っぽい人が見受けられるというようなことを何日か前に書いたが、ふと思い出した。この病院ではないし、もう20年程前のことだ。
ある病院で、喘息外来の日があって、私も勧められて通っていた。某著名国立大学の大先生が非常勤で3時間だけ診察してくれ、診察後はほぼ全員が点滴を受ける(どれほど意味があったのだろうか?)。
ベッドではなく、車座に座っておしゃべりしながらの点滴風景だ。ほとんどが中高年の女性で、若かりし私はよく肴にされた。「うちの娘と結婚しない?」とか。
それはともかく、ここのベテラン看護婦(当時の呼称)ときたら……。

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白雲仰臥録(9) 

5月26日
ベストセラーはめったに読まないが、長女からせっかく借りたので、「天使と悪魔(上中下)」を読んだ。
小手先、あるいは口先で次々「ベストセラー」を生む安っぽさに比べるとよくできた作品だと思うし、実際面白かった。
処女懐胎のメタファとして人工受精を用いるなどしゃれたものだ。無理な展開も散見するが、リアルさにこだわらず、おおらかに読めばいいのだろう。
さて、映画を見るべきか否か。主演女優アイェレット・ゾラーを知らないので、彼女を見るだけでも価値があるか?

次の本は宮部みゆき。
シェークスピアの作品集を貸して欲しいが、今長女はそれに首っ引きで貸せない状況なのだろう。

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白雲仰臥録(8) 

5月25日
昼に出たハヤシライス(の刺激)が悪かったらしく、気分悪い。胃が焼けてもたれた感じ。
今日から大学が休校が解除されたこともあって、多数のメールが入る。そんなこともあって、コメントをいただきながら丁寧にお返事書けず。今はご容赦を。でもとても嬉しく拝見。
同じメールでも、教員全員宛のものは文字通り事務的だが、私個人に関する事務連絡をくれた人のものはほんわかしていてやはり嬉しい。
今日はこれにて……。

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白雲仰臥録(7) 

5月24日
病気でつらいのは、からだもさることながら、他人に迷惑をおかけすることである。
職場はもちろん、ブログでも気にしてくださる方が多く、黙っていたほうがよかったのだろうかと思わなくもない。

藤原道長の日記は難解だが面白い。長らく注釈の仕事をして来たが、今春私の関わったものとしては5冊目(これが最後)の注釈書が出た。ところが、同じ注釈の仕事をしてきた人が別に現代語訳を出したらしい(講談社学術文庫)。すごいものだ。娑婆に出たら早速買わねば。

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白雲仰臥録(6) 

5月23日
酸素飽和度が一時的に86まで落ち込む。
1週間何をやってきたのか、という感じ。
することがないので新聞は隅々まで読む。今、私はちょっとしたニュース通だ。
来月4日、中之島のアートエリアB1で青木文化庁長官らとのトークに勘十郎さんが出られるという新聞記事があった。こういう記事の場合、「勘十郎さん」ではなく「桐竹さん」と書かれるのが常だが、何とも気持ち悪い。杓子定規な記述はなんとかならないものか。
部屋に持ち込んでいる「上方芸能」は、記事によっては3回も4回も繰り返し読んだ。
ナースが「暑い、暑い」を連発。走り回ってるからなあ。

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白雲仰臥録(5) 

5月22日
今年も5月22日がやってきた。
お初・徳兵衛が最期を遂げた元禄16年4月7日(貞享暦)は今の暦で5月22日。あの曽根崎心中の悲劇が起こった日はこんな季節感だったわけだ。生ぬるい風の吹く初夏の大坂。北斗は冴えて妹背の星が輝き、天の川が滔々と流れる。そのきらめきに比して、大坂の北の果てに位置する曽根崎の森は闇の中だったろう。月は沈んだあとのことだ。
世間に負けて死に行く二人だが、近松は最後に「恋の手本となりにけり」と救いの言葉を記し、妙な言い方だが、物語はいわばハッピーエンドとなる。

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白雲仰臥録(4) 

5月21日
何ヶ月ぶりだろうか、6時間ばかり眠れた。
夜中、一度目覚めたものの、気がついたら朝の6時。睡眠グッスリ、目はパッチリ。頭ハッキリ、胸スッキリ。
文楽人形の授業のためにひとつ無言劇のアイディアを練ろうと思う。
テーマは「夏」か。四季のうちではもっとも風情の劣る季節だが、蛍を追い、花火に興じ、恋に身を焦がす乙女心を学生に演じてもらえるような。「花競四季寿」の二番煎じか?
昼ご飯がなんだか地味。糖尿じゃないんだけど、と思いつつ食べ始めたところで係の人が来て「間違えました」。どうやら同室の人に苗字の似た人がいるようだ。昔と違ってドアのところに名札を付けないからわからないけど。結局、1人前プラスアルファ食べてしまった。

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白雲仰臥録(3) 

5月20日
病院の妙味は看護師にあり。その働きで病状の変わること薬石の如し。
マスクをしていても、明るさもやる気も伝わる。
若いナースは情報公開を教えられているからだろう、頼まなくてもデータ(血圧、体温など)をすべて見せてくれる。笑顔も多い。一方、ベテランの中には、仕事だけをして風のように去っていく人もいる。データも自分でメモして終わり。キャリアによる安心感はあるが、機械的と感じなくもない。
医師はむしろ逆で、若い人ほどデータのみで診断しようとしているように見える。教科書的というか、マニュアル重視というか。聴診器も当てない回診って何だろう? 鼻づまりがあって、夜、眠りにくいので、若い医師に話すと、「僕は耳鼻科医じゃないので」という感じ(そうは言わないけど)。

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白雲仰臥録(2) 

5月18日
暑くなる。
動脈血酸素飽和度は計測器を指にはさむだけで計れる。1コ部屋に置いておいてくれたらひまつぶしに日に30回くらい測りそうだ。今朝は92。血圧は101ー65。
抗生剤の点滴のせいか、ややお腹が不調。
夜、眠れないのがなによりつらい。
午後はじめて主治医が来る。愛想のないお兄ちゃん。仕事内容を話したところ、「そんな無理しちゃダメですよ」。そりゃ、たしかにその通りなんだけど……。
何だか話すのに違和感があると思ったら、普段20~30代の男性と話すことがほとんどない生活をしていることに思い至る。特に話したいわけではないけれども(笑)。
喀痰検査。抗生剤の種類も考慮されよう。気管支拡張剤を錠剤から点滴に変更。
中・長期戦も視野に入れて『御堂関白記』をちらちらと読んでいる。この文献は桁外れに難解なので、1冊あれば100年は読める。
夜の計測では、酸素飽和度94。血圧90ー56。熱はない。
眠れないのがなさけない。
箕面の講座はやはり1回中止とのこと。それが私の担当。偶然ながらラッキーというべきか。。
よみうり文化センターの講座では7月に宇治探訪がある。多少なりとも歩かねばならないし、解説はもちろん、質問も受ける必要がある。こういうとき助手か大学院生がいてくれたら、昼ご飯おごるから、と言って来てもらうのだけど。
宝塚でもひとつ高齢者大学の講演(文楽の話)を頼まれた。文楽の話は専門じゃないから苦手。

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白雲仰臥録(1) 

窓からは白い雲だけが見えます。
家の近くの病院のベッドにいます。
行く雲の姿が定まらないように、私もまた不安定な時間を過ごしており、なすべきこともないままに日記など書いておきます。
それなら読むこともないというかたはここまで、ということで(笑)。

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国宝は出なくても 

この東京公演では第一部に住大夫・綱大夫、寛治、清治、簑助、文雀といった

    人間国宝

のみなさんが集まっていらっしゃいます。
もちろん師匠方の至芸を一気に味わえるという意味でこの第一部は見逃せない、聞き逃せないものと言えるのでしょう。
それに対して第二部は嶋大夫、松香大夫、英大夫、富助、清友、清介、和生、勘十郎、清十郎、玉也といった方々のご出演で、これまたとても楽しみに見えます。
以前でしたら人間国宝を第一部と第二部に振り分けないと芝居にならない、という感じもしましたが、今やその次の世代の方々がもはやトップクラスの実力を付けてこられているわけですね。

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酸欠 

この記事のカテゴリは「日々牛歩」にしたのですが、このところの私は牛にはとてもかないません。
亀にも負け、アリにも遅れ、ミミズにもかなわず、そんな状態でかろうじて生きております。
そんなわけで、いささかこのブログもいい加減な書き方になっておりますのでご容赦くださいませ。
何がいけないのか、いわば

    酸欠状態

なのです。
授業はいい加減(これまもともと)、生活はぐうたら(これももともと)というありさまです。
ただ、授業を休むとあとで「補講」というしっぺ返しがきますので、これはサボれず、なんとかはいつくばるようにして働いています。休講がうるさく言われなかった昔はよかったなぁ、と(笑)懐かしんでいます。

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上方芸能172号 

大阪・西区に編集部のある

    上方芸能

誌はきわめてユニークな雑誌です。
大阪に限らず、京都や兵庫などを含めて「上方」と位置付け、その芸能を紹介、支援、批判、普及するなど、ペンによってさまざまな議論を展開しています。
その最新号が届きました。え?やたけたの熊さんのところには先週届いてた?
何しろ中小企業なので代表や編集長みずから梱包されて(編集長は華奢なのに腕っ節は強いらしいです)発送となりますので、一度に、というわけにはいかないそうです。

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そういえば・・・ 

そういえば、定額給付金というのはどうなったのでしょう?
私はこの「給付金」をどうすればよいのか悩んだこともあったのですが、よく考えたらもともとは

    減 税

の形だったわけですから、受け取らないと逆に変なのではないかと思うようになりました。
とまあ、そういう理屈をつけて結局は受け取ることにしたわけです。
いまだにこんな政策ともいえない政策はおかしいと思ってはいますが、減税されるのにそれを拒否する理由もまたないように思います。
で、私の住む市に申請書のようなものを送ったのですが、一般銀行とゆうちょ銀行では一ヶ月ほど振り込み時期がずれるそうで、私はゆうちょ銀行にしましたのでまだ入っていないか、そろそろ入っているか、というところかと思います。
銀行の残高などあまり細かくチェックしていないのでよくわからないのです。
で、使うのか、といわれたら、特にそういう予定はありません。

  毎月の赤字を埋める

というか、減っていく預金にごくわずかでもブレーキがかかる(ただし一回きりですが)というていどのことです。

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続 素人劇団 

私の大学にはもう5年間文楽の人形遣いさんが教えに来てくださっています。
基本的にお一人が中心で、それ以外に4人来てくださったことがあります。
たまたま玉男師匠のお住まいがお近くでしたので、お弟子さんが師匠のご機嫌伺い(師匠は当時はもう舞台を去っていらっしゃいました)をなさったあと大学に来てくださった、ということもありました。

この授業は大学のカリキュラムですから15コマが基本です。この15コマの間にできることをなんとかやっちゃうわけです。
最初は基本的な動きを教わるだけかな、と思っていたのですが、人形遣いさんといろいろ話しているうちに、

    短い芝居をやりましょう

ということになったのです。
15コマでできるの? とお感じでしょう。できません(笑)。でもやっちゃうんです。
先にゴールを決めて、そこに進んでいくわけです。
すると、何とか格好がつくものです。

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素人劇団 

ある程度歳をとって、昔を懐かしむだけのキャリアを積むと、現在や未来に悲観的になったり、絶望したりすることがありそうです。
いつの時代も文楽はそのように絶望視されてきた歴史を持っています。
昔の芸談を読んでも

  昔の芸はすばらしかった

  若い人はだらしない

  文楽はまもなく滅ぶ

などという「決まり文句」がしょっちゅう出てきます。
たしかに、歌舞伎のように門閥があって比較手安定的に伝えられている芸能に比べると、文楽は脆弱な面がないとはいえないでしょう。
でも、そのもろさを逆手にとってむしろエネルギーとして今日まで伝えてきたのが文楽という芸だったのかもしれません。
私はあまり悲観していないのです。

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30周年は・・・ 付370,000 

このブログでこれまで一番印象に残っているのは2006年9月25日の記事です。

    吉田玉男師匠 ご逝去


の内容で(前日に亡くなられました)、多くの方からコメントをいただいたのでした。
ふと思い出すことがあってその記事を読んでいたのですが、あの時は国立小劇場で「忠臣蔵」だったのです。そこでその前後に私はその公演で上演されない忠臣蔵についての記事を書いていたのです。
するとこんなコメントをいただいていたのです。

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公任の悩み 

昨日、大阪梅田のよみうり文化センターで平安時代の歴史のお話をしてまいりました。
シリーズの2回目です。
今回のテーマは

    藤原公任 (ふじわらのきんとう)

でした。
実は聴講者が前回に比べて激減。いかに私の話がつまらないかの証拠のようで、かなりショックでした。

公任という人は、百人一首の「瀧の音は絶えて久しくなりぬれど・・」の歌でも知られる歌人です。
彼が生まれた家は代々関白の家柄で、父も後年その地位に就きます。母親は醍醐天皇の孫娘で血筋は文句なし。姉は円融天皇皇后、妹は花山天皇女御となるなど、ゆくゆくは彼自身摂関となる可能性も大でした。といっても良家のアホボンではなく、若いころから大変優秀な学才を発揮していたといわれます。
藤原道長の父親など、公任に比べてわが子は・・・と嘆いたとすら伝えられています。
さぞかしすばらしい出世を、といいたいところですが、世の中はそう図式どおりにはいかないもので、彼は権力の中枢から離れてしまうのです。
関白の職は彼の父の後はその道長の父親(ただし摂政)に移り、さらにその子たちが跡を継いでいきます。
公任は和歌や漢詩の才を発揮しつつ、せめて道長家以外の家の連中よりは上の地位を確保することをプライドとして維持することになります。

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追われる男 

文楽の二枚目はほんとうによく女性から慕われます。
女性は一途で積極的。男はどちらかというと素っ気ない。
お里の猛攻にも弥助は「義理に契った」。八重垣姫にすりよられても勝頼は「人違いでしょ」。求馬も十次郎もなんだかつれない……。
それぞれ事情や立場があっとそういう態度を取っているわけですが、これでは娘たちも「あんまりぃ気強いぃ、胴欲な~」とでも言いたくなります。
その究極のコンビが

    安珍 ・ 清姫

でしょうか。
清姫は安珍を見て、この人はかつて都で出会った憧れの人だと直感(女性の直感は鋭い!)。安珍は実はもともと朱雀帝の弟桜木親王だったわけです。
ところが皇位継承の争いに巻き込まれて、親王は出家姿となったというのがこの芝居の時代ものたる所以。
何も彼女はいきなりお坊さんに惚れたというわけではないのです。
いわば私と道ですれ違った女性がクラクラっとなって、その人が千里金蘭大学の公開講座に来たら私が話をしていて「ああ! 憧れの人は教師という聖職者だったのだ」と感極まったという事情とそっくりですね(何と言う自己満足!)。

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今日が初日 

文楽東京公演、本日初日です。
大阪の国立文楽劇場25周年と連動しての公演で、演目は

    壽式三番叟

    伊勢音頭恋寝刃

    日高川入相花王

    ひらかな盛衰記

です。

床では絶品住大夫師の「油屋」、嶋師匠・富助さんの「揚屋」のほか、「切」の東京お披露目が「真那古庄司館」となった咲大夫さん。
「先陣問答」の呂勢さん、「源太勘当」の千歳さんも楽しみですね。

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9×2 

東京国立劇場の文楽5月公演は国立文楽劇場25周年記念公演でもあります。
それだけに幕開きは大阪同様

    壽式三番叟

です。
床は多少入れ替わりがありますが、人形は大阪と同じ。
またまた熱演が期待されます。
ところで、配役を見ますと床は総勢18人(大夫9、三味線9)という豪華版。
いくら上手側の小幕は使わないからといっても、この人数が納まるのでしょうか?
あるいは舞台後方に床を作って並ばれるのでしょうか?
ご覧になる方、ぜひ教えてください。

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髭 

この連休はついぞどこにも行かず、ぐうたらな生活をしました。
その象徴が

    不精髭

です。
私はもともと髭は濃くないほうで、高校時代も髭など剃ったことがありませんでした。同級生の中には毎日剃らないと汚らしいという「オトナ」もいて、そういう連中からは「コドモだねぇ」と馬鹿にされました。
さすがに25歳頃になると1日おきくらいに剃るようになりましたが。

この連休前半はまったく剃らず、後半に入る頃、頬と顎だけ剃り、口ひげは残していました。
今日(7日)からは仕事なので、昨夜ついにばっさり(というほどおおげさではありませんが)カミソリをあてました。やはり私には似合わないように思います。

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歌集 

仕事の関係で歌集(個人の短歌集成)を送っていただくことがしばしばあります。
プロの歌人になると、毎日のように見知らぬ方から送られてくるようですが、私の場合は年に4、5冊程度です。

子育てが終わって、定年退職して、何か自分の

    人生の足跡を残したい

という方がいらっしゃいます。
そういう方がカルチャーの短歌教室や同人誌に参加して、3年なり5年なり日々詠み続けられたものの中から、200首、300首という作品を選んで本にされるわけです。
これがなかなかたいしたもので、素人短歌と馬鹿にはできないのです。
さすがに人生を見極めた世代で熱心に勉強もされますから、視点がユニークで言葉の選択も自在。

一番最近歌集を送ってくださった方の作品を一首。

  どの箱に俺を分別すればよい
      コンビニの前のゴミ箱五つ
               (兵庫県・K.M.さん)


私なら「食えないゴミ」(そんなのありませんが)かなと思います(笑)。

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GW 

ゴールデンウィーク(GW)も残りわずか。いかがお過ごしでしょうか?
私は8連休です。こんなに続けて休まなくていいから、6月に3日くらい休みを回して欲しいです。
GWというのはそもそも映画の大映が言い出した言葉だそうで、映画の興行成績がいいことからこの時期をそうのように呼んだのだとか。
そのためか、NHKなどでは今でも「GW」の言葉は用いずに

    大型連休

と言っているようです。

確かにこの時期は映画もなかなかいいものを集めているようです。このところちょっと事情があって映画を見に行けていないのです。

    スラムドッグ$ミリオネア

    グラントリノ

    ミルク

    ある公爵夫人の生涯

等々、おとみさんの風知草でうらやましげに記事を眺めているのが実情です。

祝日法が変わる前は4・29、5・1(メーデー)、5・3、5・5が休みでしたから

    飛び石連休

とも言っていましたが、最近は死語になりました。

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BB会へのお誘い 

4月18日(土)夜、およそ2時間にわたって

    第一回 BB会

がおこなわれました。
初対面の方も多かったわけですが、企画部長はもちろん、盛り上げ部長(どなた?)や切り上げ部長(どなた?)の功績も多大にして成功裡にお開きとなったようです。
これに勢いを得て、6月20日(土)の若手会、さらには夏の公演でも実施できればと願っています。
作家の赤川次郎さんをまきこもう、というグッドアイディアもあります。赤川さん、いつでも連絡下さい(笑)。BB会では著名人も特別扱いしませんので、どうぞお気楽に(笑)。
4月にご参加いただけなかった方々、敷居が高いなんて思わずに是非おいで下さい。

というわけで、あらかじめ希望者を募ります。
まずは6月20日に参加しようという方、コメントあるいはメール(アドレスをご存じでない方は左欄のメールフォームをご利用下さい)で意志表示をお願いします。
人数だけ(お名前は出さずに)追い追い連絡します。
前回同様、この記事のあとの「続きを読む」をクリックしていただいたところに情報を更新していきます。

こういう会は、えてして2回目以降じり貧になりがちです。
それだけに、若手会の熱気をそのままいただいて大いに盛り上がっていただきたく存じます。

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福島、神崎 

東京公演で上演される

    ひらかな盛衰記


は現在の県名でいうと、三重、滋賀、大阪、兵庫などが舞台になります。
今回は上演されない三段目「逆櫓」の史跡といえば、大阪市福島区にある「逆櫓の松跡」が有名です。
現在は関西電力病院の北東側、ドミール堂島というマンションの前(大阪市福島区福島2丁目2)に、石碑と並んでとても樋口は登れそうにないほっそりとした松(笑)が残されています。
このあたりは以前蜆川が流れていたところです。
Google map で見れば「ほっそりとした松」はもちろん、石碑の文字までほぼ読める形で見ることができます。こうなると居ながらにして散歩をしたような気になりますから、文楽名所案内をするのがつまらなくなってきます(笑)。
それはともかく、「松右衞門内」の

    船頭権四郎の家

が福島にあったというわけですね。

3年前に写真つきで記事を書いていますので、よろしかったらご覧下さい(→こちら

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今度は傾城 

女の首の中で、

    傾 城

というのは独特の重みがありますね。
実際あの衣装ですしあの頭ですから、重いでしょうが、それに加えて役の重みも半端ではないようです。
娘も老女形も端役で用いられる(もちろん目力の強くない首を選ばれるのでしょう)ことはありますが、傾城に関しては端役ということはありませんよね。

傾城首はこれまで夕霧も阿古屋も宮城野も梅ヶ枝も、やはり簔助師匠が主で、時々文雀師匠で拝見してきたように思います。
形を崩さず、風格や性根を表現し、色っぽさとともに揺るがぬ心意気のようなものまで見せていただきたいわけです。

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