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政治の話 

私は政治経済法律などの社会系の話が苦手です。というよりも知識がありません。
先日、かつて教えて今は看護師になっている人が

    

を持っていて自分で売買しているという話を聞いてびっくりしました。証券会社の大事なお客様らしいのです。
実は私の父が株が好きであちこちの株を買っていました。電鉄会社の株を持っていると電車にただで乗れます。ですから父は関西勤めの頃は電車はいつもどこへ行くのも無料でした。東京勤務の時はその優待が生かせませんので、私がもらっていました。本人でなくても使えるのです。ですから、父の生前は京都、神戸、大阪、どこへ行くのも自由自在でした。
そのほかにもガス会社、電力会社、商社等々、有力な会社の株を持っていたように記憶します。いわゆる安定株主で、買いこそすれ、あまり売らなかったのではないかと思います。
特に

    阪急電鉄

は電車自体が好きで買っているといっていました。
しかし学生さん(もう社会人だけど)が株とは、たいしたものとしか言いようがありません。まず、資金を持っていることが素晴らしい(笑)。私はその時点で失格ですから。
以前しばしばマンション経営しませんかとか、先物取引はどうですかとか、そんな電話がかかってきましたが、いつも答えは同じ♪「お金がありませんので、はい、さようなら」。

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街の顔 

関西はの街々は一極集中とは無縁のように思います。
京都は「天子さんのいたはった高貴なとこ」、大阪は「商売の街、進取の気に溢れた関西の中心」とそれぞれにプライドがあり、神戸は「わが道を行くセンス豊かな街」、奈良は「たたなづく青垣に囲まれた国のまほろば」とこれまた独自のカラー。
特に

    京阪神の三つの町

は互いに譲らないというか、あまり協力もしないし、どちらかというと反発することで成り立っているような気もするのです。
一長一短があります。短所としては、集まることで生まれる大きなエネルギーをみすみす見捨てているような気がすること。
関東は東京に集中して、千葉や埼玉から関西に来られると自分のことを「東京から来ました」と自己紹介する人もあるくらい。「東京のどこですか」とお尋ねすると「千葉です」と答えられて、「それは東京と違うやろ」というのが関西人の感覚ではないでしょうか。
中では

    横浜の人

が比較的プライドが高いかな? 横浜は横浜、というような。

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小松菜 

春から夏にかけてのミニニンジン騒動(笑)も終わり、プランターは9月の初めに苦土石灰を撒いてしっかり混ぜて2週間ほど休息させました。将来もう少しきちんと野菜作りをしたいので、その練習のためにまた何か造りたい、と思って

    秋蒔き野菜

を物色していました。
超シロウトの私は種類もあまり知らず、どれが簡単でどれが難しいのかもわかりません。やはり「育てやすい」はキーワードです。
カブ、レタス、ホウレンソウ、チンゲンサイ、ニンニク、ダイコンなどの中から、育てやすく、平素の消費量の多い

    小松菜

を蒔いてみました。虫が気になるものの、ミニニンジンの時もほぼ大丈夫だったのでとりあえずネットも用意していません。
私が夏の終わりから9月上旬まで病院にいたことと、暑さがなかなか収まらなかったこともあって、種を蒔いたのは9月19日でした。ミニニンジンが発芽まで10日ほどかかったのに対してこちらは1日で芽が出ました。
蒔き方が荒っぽく、ぎゅうぎゅう詰めになっており、本葉がでたら間引きます。

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栄養不足? 

アレルギーが強いので何かと困っています。
IgE抗体を測定するとかなり高い数値がでます。それでも、一時に比べると減ってはいるのですが。
年に何度か血液検査をします。不調な時に調べますので、その原因の炎症に反応する

   CRP

の値が大きいことがあります。しかしこれは炎症が収まると正常値に戻ります。
ついでにドクターの考えでいろいろな項目の検査もしてもらいます。
たいてい調べるのが肝機能。AST、ALT、γーGTPなどですね。私はだいたいすべて10(IU/l)前後で問題ありません。
アレルギーが強いと好酸球値が高くなります。私は一時かなりひどい数字でしたが、直近の検査ではやや高いくらい。
腎機能に関する項目も問題になったことはなく、尿酸値も基準値を超えたことはありません。
まめなところがあるものですから(笑)、検査結果をもらうと、私は

    Excel

にまとめています。
先日それをざっとながめて、ふと気づいたのです。

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おけいこ 

昨日、奈良市の幼稚園に行ってきました。
来月末に上演予定の文楽人形劇の稽古のためです。
といっても、私が

    指導

するので、かなりいい加減なのです。本当なら文楽の師匠に教えに来ていただきたいのですが、そんな予算はありません。
すでに12日に一度行っており、そのときは基本的な人形の動かした方(というよりも持ち方というレベル)を学んでいただきました。
そして昨日は実際に上演する寸劇などを演出しながら通して稽古していただきました。
かなりハードな練習です。時間はみっちり3時間(途中休憩を含む)。人形遣いさんは地元の方々で、

    ご年配の女性

ばかり。腕が痛くなったかもしれません。
幼稚園の保護者の方はバックアップに廻っていただきます。

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紫の上 

学生諸姉は迷惑に思っているかもしれませんが、私が今一番おもしろがっている授業は

    源氏物語

です。
前回は紫の上の人物像を感じ取ってもらおうと思って彼女にフォーカスして話をしました。
光源氏が25年ほど年少の内親王である女三宮と結婚します。紫の上は内心つらい思いは抱きながら、表面上は一生懸命光源氏の身だしなみなどを整えます。
お付きの女房たちが「そこまでなさらなくても」というくらいです。
当時の結婚は三日続けて通いますから、光源氏も紫の上のところから女三宮のところに三日間通い続けます。
その三日目、これで結婚が正式に成立するのです。光源氏がなんとなく行きにくくてぐずぐずしていると「見苦しいですからいらしてください」と紫の上はせかします。自分が引き止めているように思われるのがつらいのでしょう。
光源氏が「今日だけは許してください」などというと紫の上は

    少し微笑みて

話をそらして利します。この「微笑み」のニュアンス! 学生諸姉にはこういうところをどう読みますか、と問いかけています。

    目に近く移ればかはる世の中を
      行く末遠く頼みけるかな

以前にもご紹介したことがあると思うのですが、この歌は紫の上の心情の吐露としてとても有名なものです。彼女はこれを口ずさんだりはせず、古歌などを書いているところにさりげなく書き交えています。光源氏がそれを見て申し訳ない気持ちになります。

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結婚と忌み言葉 

源氏物語の若菜上巻を授業で読んでいます。
ついでに学生に興味を持ってもらえそうな話題も時々付け加えています。
今は光源氏と女三宮(朱雀院皇女)の結婚の部分。そこで、

    王朝貴族の結婚

について話したりしています。
学生はやはり関心があるようで、「結婚指輪ってあったのですか」「顔も見ずに結婚して平気だったのですか」「離婚はありましたか」「皇女ってどんな相手と結婚したのですか」などあれこれ質問が来ます。
私は馬鹿正直なので(笑)、それらすべてに返事をするようにしています。
なにしろ、学生と

    コミュニケーション

が取れませんから、授業のはじめに30分ほどかけてそれらに答えて、せめてもの交流としています。
先日も書きましたが、当時の結婚は男性が3日女性の家に続けて通うことで成立する、婿取りの形でした。ただし、姓は別姓で、子は夫の姓を名乗りました。

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演出 

私は演出の方法など学んだことはありません。演出家の先生に付いたこともありません。
ですから、文楽人形劇の演出をする時はまったく

    見よう見まね

に過ぎません。
しかしやらないわけには行かない、という事情もありますので、私なりにあれこれ考えるのです。
お手本はやはり文楽です。
文楽の人形遣いさんがされるのは、浄瑠璃の文句をいかに表現するかということで、浄瑠璃の寸法の中で人形を動かしていかれます。また、浄瑠璃作者も人形の動きを念頭において文章を考えていらっしゃると思います。
丸本歌舞伎で、時として間延びするような気がするのも、やはり人間の寸法と人形の寸法の違いなのではないかと思うことがあります。
私が作る人形劇の台本は必ず

    地の文

があります。それもできるだけ多めに書きます。ト書きのようなものですが、必ず声に出して読みます。その間に人形を動かすように文章を創るのです。

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悔悛 

きちんと聖書を勉強したこともない私は、新約聖書に登場するマグダラのマリアについてはなかなかうまく説明できないのです。
そもそも、マリアという名はキリストがらみではよく出てくるので、区別することすら面倒なくらいです。イエスのお母さんもそうですし、フェルメールの「マルタとマリアの家のキリスト」に出てくる

    ベタニアのマリア

もいます。
マグダラのマリアはイエスの埋葬を見届け、復活を目の当たりにした人だそうで、「使徒たちへの使徒」としても知られます。ところが、ベタニアのマリアと同一視されることがあるそうで、イエスの足に香油を注ぎ、その足を自らの髪で拭ったという話は両方のマリアに伝えられたり。なんだかよくわからないのです。
さらには、マグダラのマリアは美貌で金持ちで、快楽に溺れていたのが、後にイエスに出会って悔悛したともいいます。そしてこの「悔悛するマグダラのマリア」の姿が絵画のテーマとして好んで描かれるようです。
というわけで宗教に関する専門的なことはわからないのですが、とにかくこの

    悔悛するマグダラのマリア

という絵画主題はなかなかいいものなのです。
いわば「美しい罪の女」が悔悛する、その様子はアトリビュートである髑髏と書物とともに(あるいは香油なども)描かれ、マリアの表情が描く人それぞれに魅力的です。

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三日続けて 

授業で、平安時代の貴族の結婚の話をしました。
当時は男が婿として女の家に通う形態でしたが、同居もあります。藤原道長は正妻と目される源倫子と同居していました。ただし、その屋敷はもともと倫子のものでしたので、いわば婿に行ってそのまま居ついてしまったようなものですね。もう一人彼には主要な妻がいました。彼女の名は源明子。こちらは通い婚でした。
倫子が6人、明子が6人、見事に多くの子を産んで、道長は栄えたのでした。
結婚の約束ができると、男は必ず

    三日続けて

女のところに通うのがしきたりでした。
男が屋敷に上がると、その沓(くつ)を女の親が抱いて寝るというしきたりもありました。
女の家のしかるべき人が新婚の二人に衾(ふすま)をかける「衾覆い」というしきたりも。
三日間、男が通い続けて結婚が正式に成立すると

    露見(ところあらわし)

がありました。今で言うなら披露宴のようなものですね。
その夜は「三日夜の餅」を食べたりもしました。
学生は「沓を抱く」のしきたりを一番おもしろいといっていました。

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オリオン座 

「○○座」というと、やはり私などはまず「文楽座」を思い浮かべますが、それ以外にも「竹本座」「豊竹座」「彦六座」「近松座」「明楽座」「堀江座」「中座」「角座」「浪花座」「松竹座」「南座」等々、いくらでも出てきます。
もうひとつ、「座」がつくというと星座ですね。
「座」はもちろん座る場所のことですが、そこから人が集まる場所という意味にもなって、何らかのグループも指し示すようになったのでしょうか。
星座も星の集まり。
私が始めて覚えた星座は

    オリオン座

だったと思います。
大きな星座で、真ん中に三つ星。鳥が羽を広げたように見えるオリオン大星雲を天体望遠鏡で見つけたときはちょっと嬉しくなりました。
この星座は日本でも昔から意識されていて、古くは中国の呼び名である「参宿」(しんしゅく)の語で知られていました。「参」は音からわかるように「三つ」のことらしく、やはり三つ星由来の名前のようです。
江戸時代には

    「鼓星」(つづみぼし)

と呼ばれていましたが、これはもう、形そのものですね。
秋はあまり目立った星座がありませんが、冬になるとこのオリオン座のほか、ぎょしゃ座(1等星はカペラ)、おうし座(アルデバラン)、ふたご座(ポルックス。もうひとつのカストルは1.6等星)、こいぬ座(プロキオン)、そして全天で最も明るく見えるシリウスを持つおおいぬ座などがあり、さらには「すばる」(プレアデス星団)もあり、ほんとうに美しいのです。

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鳥肌が 

野田首相が9月の大相撲千秋楽の白鳳・日馬富士の一番を見て「鳥肌が立った」と言ったそうです。するとその夜、東京の副知事さんだったと思うのですが、「間違った使い方だ」とTwitterで批判していました。
たしかに、この言葉は「怖くて(あるいは寒くて)ぞっとする」という意味です。
総理大臣ともあろうものがけしからんと。
まったくそのとおりではありますが、いま、若い世代では「ぞっとするくらい感激した」の意味で使われるのがむしろ普通です。学生が感激の意味で使った場合、私ならどうするかな、と考えたのです。おそらく目くじらは立てないだろうと思います。
野田さんについても私はあまり文句は言いません。
美しい日本語などひとつも知らない人が大阪の市長をしていますから、野田さんなどまだきれいな方です(比較の対象が間違っている?)。
それに、恐怖を感じるのとぞくぞくするのとは感覚的に近いので、こういう

    「鳥肌」

の用法は今後ますます定着していくと思います。

先日、源氏物語の授業でこんな体験をしました。
その日読んだのは光源氏と女三宮の結婚の場面でした。
ついでに、当時の結婚や離婚の話もしたのです。ところが、話し終わってもまだ時間がありました。そこで、思い付きで

    伊勢物語

の24段の話をしました。

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味わい 

耳の病気があると、さまざまなところに悪影響が出てきます。
一番怖いのは耳のすぐとなりにある脳に影響が及ぶこと。髄膜炎などになるとこれは大変です。
神経の問題で言うと

    味覚障害

も出現します。すでに私はあまり味覚を感じません。「おいしいもの」を食べたいという意欲がなくなるのも当然かもしれません。実はそんな金銭的余裕がないだけのことですが(笑)。
お酒もおいしくなくなってきました。
私の五感について優れていた順に言うと視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚になります。目はずっとよくて、本当にめがねが欲しいと思ったのは40代からです。
耳も抜群によくて、かすかな音でも聞き分ける自信がありました。それに反して、鼻と舌は自信がなく、何を食べても

    おいしい!

とは思わなかったくらいです。つまらないのです。

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めまい 

ここしばらくかなりの体調不良です。
季節の変わり目ということで風邪をひいたのだと思いますが、最高で38.0度まで熱が上がり、鼻はつまり、特にひどいのが

    めまい

でした。
ある日は横になって天井を見ると動く動く。これは何だと思って座ると、今度は家具が下から上へ、下から上へ。
こんなにひどいめまいはずいぶん久しぶりのことでした。
そこまでひどいのはその一日だけのことで、翌日からはまあまあなんとか。それでも、まっすぐ歩いているつもりがふらつくことがありました。
風邪が耳の炎症を強くして、それが悪影響を与えたのだろうと思います。
幸いのどに影響がなかったので、授業をこなすことはできました。
しかし、歩いている姿はかなり危なっかしかったはずです(笑)。

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ぼやく左利き 

時々大声でぼやきたくなります。

  「左利きで悪かったな」

と(笑)。
なにしろ、不便なことが多すぎるのです。
電車に乗る場合のきっぷを売る機械(「券売機」だと、どうも券が機械を売っているように見えてしまうので私はこの言葉は使わないのです)のコイン投入口その他。児童改札機の切符投入口、銀行に入ったらATMの機械操作キーの位置、手で触れて開ける自動ドアの「触れてください」の位置等々、家にいたら家にいたでパソコンのキーボードもrangeのガスコックも水道の蛇口もハサミも、その他あれこれ。
私は右手で字を書き、右手で箸を使いますので、あまり目立たないかもしれませんが筋金入りの左利きです。要するに箸とペン以外は左なのです。
箸は右でもスプーンは左。ナイフも左で使いますから、逆にフォークは右。
指揮者が指揮棒を左手で振るとやはり楽員さんたちは面食らうでしょうか。

左利きの

    メリット

はいろいろあるのです。野球でピッチャーをする場合、左利きは役に立ちます。特に相手打者が左利きだとかなり嫌がられるのです。一塁手も左のほうが守りやすい。打者になると、バッターボックスが一歩右打者より一塁に近いので、セーフかアウトかぎりぎりの場合、セーフになりやすいし、相手野手にプレッシャーも与えられます。
その他、他人の意表を付く、という場面では野球に限らず案外有益です。

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仮名手本忠臣蔵 十一段目 

最近の忠臣蔵の上演は大詰めとして

  光明寺焼香

  花水橋引揚

のどちらかが上演されます。最近は花水橋のほうが多いように感じます。
比較的原作のイメージに近いのは光明寺のほうですが、どちらにしても原作からはかなり離れています。
そこで原作の十一段目をご紹介しておきます。

大星由良助と45人の塩冶浪人は舟を使って鎌倉稲村ガ崎から上陸して師直の屋敷に向かいます。46人が

    いろは四十七文字

を用いて紹介されていきます。「吉田岡崎ちりぬるを、わか手は小寺、立川甚兵衛・・」という具合です。そして大星力弥、矢間十太郎、千崎弥五郎らは表門、由良助や郷右衛門は裏門から入ることになります。
師直は薬師寺らとともに油断して芸子らに舞わせて酒を飲み、前後不覚になって寝ています。
矢間、千崎を先頭に一同は屋敷に入り込み、雨戸は力弥が「山科閑居」で父に教わったとおりに開けて乱入します。驚いた両隣の仁木、石堂の家から事情を問われると、由良助はわけを話し、両家は手出しをしないと言ってくれました。

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其礼成心中を読む(5の2) 

こうして読んでみると、『其礼成心中』はとてもテンポがいいですね。音楽を聴いているようです。
さて、娘も幸せになりそうで、半兵衛としては肩の荷がいくらか降ります。しかし、借金だけは片付けなければなりません。
こうなったら、人生を踏み外した饅頭屋の借金心中。これを近松に書かせて、また饅頭が売れるようにと考えます。他人様に迷惑はかけられないというおかつも同意し、中年夫婦は抱き合います。ちょっといい場面です。
泣いて出かけるのはやめよう、笑おう、というので、二人は笑いますが、やがてそれは泣き声に。松王丸顔負けの

    笑い泣き

です。二人は人に見られなければ意味がないと、淀川で死のうと言います。今の堂島川を意識されているのか、あるいは十三のほうでしょうか。
こ二人が飛び込むと水中シーン。私は知らないのですが、ここでミラーボールを使うのでしょうか。
半兵衛はさすがに苦しくなります。ふと見ると水中に漂うおかつの姿。我に返った半兵衛は平泳ぎとバサロを駆使しておかつを救って地上に戻り、人工呼吸。おかつは息を吹き返します。
半兵衛曰く、

  人間、死んだらおしまいや

心中を試みた者の言葉とも思えませんが、試みたからこそ言える言葉かも知れません。

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密かな呼び名 

文楽技芸員さんのお名前は芸名ですから、我々は住師匠とか勘十郎さんとか、気軽に呼んでいます。
ご本名で欣一師匠とか豊実さんとお呼びするわけには参りません。ただ、うっかり技芸員さん同士が呼びあっていらっしゃるのをつい真似してしまうことはありました。以前、ある太夫さんが「これ、今度は賢ちゃんが語りますねん」とおっしゃった時、私はうっかり「へぇ、賢ちゃんですか」と言ってしまいました。
マスコミはしばしば

  竹本さん、桐竹さん

と呼ぶので閉口します。そう言えば大阪市長も「竹本氏」と呼んでたなあ。
太夫さんは「津」「呂」のような一文字の場合は「津大夫師匠」「呂大夫さん」ですが、それ以上になると「越路師匠」「文字久さん」「相子ちゃん」(失礼)のようにお呼びします。
私は三味線弾きさんはほとんどお付き合いがないので年少の方でも「藤蔵さん」は「藤蔵君」とは言いません。
人形遣いさんは厚かましくも、

   ジローさん、イチローさん

とか、「幸ちゃん」「ひろ君」などと勝手に呼んでいます。

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新作の難しさ 

大阪市長は大半の大阪市民の声を代表しているつもりなのかもしれません。
「行かない人たちの声を代弁します。行く人なんて少数なんだから」と例によって詭弁で市民の声を代表しているようなことを言っています。
以前も書きましたが、大阪市民は約270万人。文楽劇場は年間10万人ほどの入場者。これがすべて大阪市民で、しかも一人一回行ったものとしても270分の10、27分の1。つまり3.7%です。実際は大阪市民以外が半分以上でしょうし、リピーターが多いことはいうまでもないこと。また、鑑賞教室は無理やり生かされますが、これは逆に大阪市民が多い。ですから、自主的に行こうとする人となるとごくわずか。市民の99%以上は文楽なんて行かないのです。
その99%以上の人について

    大衆の声

というのはごまかし。これは以前に書いたとおりです。
市長は新作浄瑠璃をやらないとお客さんは来ない、という意味のことを言っているようですが、これはまったく間違いだと思います。新作をやるならやればいいと思いますし、実際これまでにもなかなか評判のよい

    夫婦善哉

のようなものもあります。ただ、あの作品ですらそんなに頻繁に上演するものではありませんし、頻繁に上演したらお客さんはすぐに飽きると思います。
それ以外にまた新たに作るとなると、これはもう、予算が大変だろうと思います。アーツカウンシルに申請したら補助してくれるのでしょうか。

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誰に読まれているやら 

ブログは限定公開という手もあるのですが、私はどなたでもご覧ください、という姿勢です。
ところが、そうするとどういうかたがご覧になっているかわからないというオソロシサ(笑)もあります。
何かの偶然でご覧いただいて、今では友人付き合いさせていただいている方も少なくありません。

    だしまきの夕べ

のメンバーはほぼそういうかたです。
ありがたいです。
最近、長男が付き合っている「彼女」が読んでくれたという話を聞き、嬉しいような、困ったような(笑)。
どういう経緯で来てくれたのかはわかりませんが、変な内容を読まれたかも知れません。
まあ、これで彼らの仲がうまくいかなくなっても、私の知ったことではありません(笑)。
音楽の教員志望らしく、

    フルート

が特にうまいのだとか。
ほんとうなら聴かせてほしいのですが、残念です。


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仮名手本忠臣蔵 十段目(2) 

義平の妻、おそのがやって来ます。
あほうの伊五に戸を開けさせます。義平と数人の男が奥で酒を飲んでいることと芳松が一人で寝て、母を恋しがっていることを聞いておそのは悲しみにくれます。
義平が現れ、伊五に奥で給仕をするように言いつけ、おそのの前の戸を締めます。
おそのは話があるといいますが、義平は拒みます。おそのは戸の隙間から一通の書き物を投げ込みます。さきほどの

    離縁状

です。
「親の了竹は悪巧みをする人物だが、自分はそうではないから親を油断させて逃げてきた、芳松がかわいくないのか」とおそのは訴えます。
義平は「実家に帰れといった時、了竹は心が許せないから病気のふりをしておけ、髪も梳くな、ざんばら髪の女を嫁に欲しいという男はいないといったではないか。それをなぜ忘れたのか。芳松は夜毎に母を求め、かわいそうで仕方がない。しかしどうしようもなく離縁状を渡したのだ。死んだと思えば済むことだ」と説き伏せようとします。おそのはそれでも

    芳松に会いたい

といいますが、義平は許さず内に入ってしまいます。
おそのは激しく悶え苦しみ、死ぬ覚悟でその場を離れようとします。

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引退 

昨日(9日)は熱が残っていて終日寝ていたのです。
頭が痛くて本も読めなかったので、久しぶりにテレビを観ました。といっても

    ワンセグ

でしたが。
何を観ていたかというと、サンテレビの阪神対横浜。金本選手の引退試合でした。
もともと阪神ファンでもない上に、このところメジャーリーグばかりに関心が行っており、熱でも出さないとまず観ないところでした。
結局、金本選手は

第1打席 ファーストゴロ
第2打席 三振
第3打席 センター前ヒット
第4打席 キャッチャーフライ

でした。お疲れさまでした、というほかはありません。
左手首を骨折したあと右手1本でヒットを打ったとか連続イニング出場の記録を打ち立てたとか、記録はもちろん、印象に残る選手だったと思います。
何をおっしゃっていたのかはわかりませんが、引退セレモニーでは対戦相手の横浜にも気配りした、あまり涙を見せない挨拶だったように感じられました。さすがの貫禄でした。

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風邪 

一昨日の日曜日、なんだかしんどかったのです。
しかしまあ、なんとか過ごし、月曜の朝をむかえました。何でも、今秋一番の冷え込みだったとかで、さらに調子が悪くなりました。
しかも、体育の日もおかまいなしの

    祝日授業

でした。7時1分に家を出たら、道はがらがら。普段なら35分から40分はかかるのに、27分で着きました。これはありがたいのですが、なんだか頭がボンヤリ。頑張って予習して、授業にいきましたが、学生は少なめ。
人気はないのですが、それでも普段より少ないのは祝日のせいもいくらかあるのではないでしょうか。
とにかく寒気がして、しゃべりながらふらふら。昔ならサボったかも知れませんが、今は何かとうるさいのです。
やっとしゃべり終えて研究室に戻ったら、とにかく

    寝る!

というわけで、30分ほどうつらうつら。

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其礼成心中を読む(5の1) 

読んでいてワクワクしながら第五場に進みます。
「半兵衛おかつ 淀川入水の段」です。
半兵衛の娘のおふくには恋人ができました。それがなんと商売がたきの「かきあげ天網島」の政吉です。首は若男なので、本来はおふくの相手ではないアンバランス。おもしろいです。
それにしても敵同士の恋とは、ロミオとジュリエットか久我之助と雛鳥か。

そうとは知らず、半兵衛は借金がかさんでおかつと夜逃げの相談までしています。
そこにおふくが戻ってきて、政吉のことを告白します。あの網島の商売敵と聞いた半兵衛はもちろん大反対。しかも娘の美人とは言えない顔を見て「お前に惚れる男が、

  この世におるとは思えへん

のや」とまでいう始末。おかつはなんとか助け舟を出そうとするのですが、彼女も「このての顔は一生飽きしまへんで」と、フォローになっているのかどうか。
反対されただけでなく自分でも気にしていることを言われてさすがのおふくも腹を立て、

    心中する

とまで言います。
半兵衛はさらに「心中言うもんは美男美女がやるもんや」と言い大混乱。おかつは「認めてやってくれ」というのですが半兵衛は許しません。これも今も昔も変わらぬ娘と両親の関係ですね。

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ゆうえんち 

昨日、ひらかたパーク(大阪府枚方市)が開園100
周年を迎えたそうです。
枚方市は淀川左岸の京阪沿線なので、私はほとんど知らない町で多分枚方市の土を踏んだことはないと思います(通過は何度もしています)。
もともと寝屋川市にあった香里遊園地の菊人形展が枚方市に移ったのがきっかけで、大正時代末期に本格的な遊園地になったそうです。昭和49年をピークにやや斜陽気味になったものの、

  ひらかたパークの菊人形

といえば私も子供の頃から知っていました。当時、京阪電鉄提供のニュースがあり、毎日それを見ていましたので、秋になるといやが応でも菊人形の宣伝を見るわけです。
もちろん行ったことはなかったのですが、正直に申しますと菊人形は何となく不気味で、あまり好きではなかったのです。
普通の着物を着せればいいのに、なんて思っていましたから。美的センス欠如!
しかし、あれには技があり、美しさを維持していくのも大変。そんなことがわかると一度見てもいいかな、と思うようになりました。
で、どこかで(笑)観たのですが、さて、どんな印象を持ったのか、忘れてしまいました(笑)。
菊人形展は20005年で閉幕となったのですか、今年は「平清盛と源頼朝」をテーマに開催されています(11月25日まで)
私は多分行けませんが、多数の来園者がありますように。

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後期授業 

すっかり秋らしくなってきましたが、後期の授業もそろそろ落ち着いてきた感じです。
夏休みを挟むため、約7週間学生に向かって大きな声を出すことがなかったので、最初はどうしても思うように声が届いていないような気がしました。
いくら声を張り上げても、その声が学生の手前で

    ポトンと落ち

てしまうような感覚。あるいは逆に声が学生を通り抜けてあらぬ方向に飛んでいってしまうような。
面白い話もできませんので、学生はやはり退屈そうに見えます。
久しぶりに声を出すとなると、やはりしばらくの間ボイストレーニングというか、声のリハビリをしなければならないように思います。
9月24日が後期の初日だったのですが、その日は車の中でひとしきり

    外郎売

を暗誦していました。必ずしもこれがいいというわけではありませんが、単なる早口言葉に比べるとリズムもありますので割合に好きなのです。「あめんぼあかいなあいうえお」という、北原白秋の「五十音」もありますが、どういうわけかきちんと覚えられないままなのです。
しかし、我ながら車の中で滑舌の稽古をするというのも変わっていますね。
後期はあまりたくさんの授業をさせてもらえません。もう少しコマ数多ければ、その分、赤字が多少でも減るのですが(笑)、残念です。バイト探しも行き詰まり、大晦日あたりは借金取りから逃げ回っているかもしれません(笑)。

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仮名手本忠臣蔵 十段目(1) 

忠臣蔵で通しといっても、最近ほとんど上演されないのが十段目です。
いわゆる「天河屋」の段です。
実は文楽では私も一度観たことがあるのみです。平成10年12月で、千歳大夫、錦糸、文吾、玉女、玉英らの出演でした。
子供の頃は浪曲でしょうか、

  天野屋利平は男でござる

の一節だけを、誰から聞いたというのでもなく覚えていました。天野屋利平という人物が何者なのかは知りませんでしたが(笑)。
九段目「山科閑居」の最後に力弥の言葉として「泉州堺の天河屋義平方へも通達し、荷物の工面つかまつらん」とあり、話は十段目に至って堺へと移っていくのです。

義平はかつて塩冶判官の恩を受けたことに感謝している

    男気のある

人物。大星は信頼して武器の調達を依頼しています。
義平は秘密を守るため、妻の「その」を実家に帰し、使用人のほとんどを解雇して残っているのはあほうの伊五と四歳の息子よし松。よし松は「芳松」と記されることが多いので以後それに従っておきます。
そこに原郷右衛門と大星力弥がやって来ます。義平は海路陸路を使って武器などを鎌倉に送る手筈を説明し、秘密が漏れる心配はない事も話し、二人は安堵して帰っていきます。
そこに義平の舅(「その」の父)の大田了竹がやってきます。かつて斧九太夫から扶持をうけていた了竹は義平に向かって、「その」に離縁状を書け、それをしないならこの家に帰すと迫ります。秘密絶対の義平はやむなく承知し、これで縁が切れたと去り状を投げつけます。了竹が「なにやら企みをしているらしいから、娘を置いておくわけには行かない。幸いさるお歴々から嫁に欲しいといわれたので今夜の内に嫁に出す」と言うと義平は了竹を蹴飛ばして追い出します。

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予想にたがわず 

まったくお騒がせ、迷惑千万。
よくもこんな人物が大阪市長などと大きな顔をしていられるものだと思えてなりません。
昨日、文楽技芸員と大阪市長の「意見交換会」(?)がおこなわれました。
ネットで中継するところはあったのでしょうか? どちらにしても私は観ることはできませんので、情報は新聞頼み。おもに産経新聞から情報を得ました。
私はほんとうに政治には素人なのです。おそらくここに来てくださるどなたよりも。
その私が、こういう話になって、こういう結論になるのではないか、と勝手に想像していた通りになりました。
とにかくお金のことを持ち出して相手を煙に巻いて

    はいわかりました

と言わせようという魂胆。「市長のおっしゃることも理解できます」「私も伝統は大事だと思っています」。そして「では補助金凍結は解除します」でうちどめ。まったく筋書き通り。私の書く新作浄瑠璃並みのお粗末さ。こんな安っぽい芝居を書いたら劇場に3割も入りません。
先日毎日新聞で堺屋太一さんは「官より民の支持を」とか言って、

  このまま助成を続ければ、官僚の規定に合わせる
  だけの形式演技に陥る危険さえある

と大見得を切っていましたが、助成は続けるのだそうです。つまり市長のやっていることは堺屋さんにいわせると市長の規定に合わせるだけの形式演技に陥るものになるかもしれない、ということです。
そんな馬鹿なことがあるはずがありません。
堺屋さん、老いたりというか、恥をかいてしまいました。


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其礼成心中を読む(4) 

第四場は「大近松 半兵衛直訴の段」で、第三場の続きであり、第五場の結末を決定付けるかすがいのような場でもあります。
登場人物は半兵衛と近松門左衛門のみ。場所は近松の家。
近松を訪問した半兵衛は最初は下手(したて)に出るのですが、「あんた、ええ加減にしいや」と顔色を改め(人形なので色は出ませんが)、「あんたのせいでな、わしの人生無茶苦茶や」「あほぬかせ」と段々エスカレート。
ついには「実際の出来事を芝居にせずに自分で考えて(すべてフィクションとして)書け」という意味のことをいいます。
ここで近松はそのほうが客が喜ぶといい、半兵衛が客が喜べばいいのかと問うと、

    客が喜ぶのが一番や

と答えます。ここにはさりげなく三谷さんの芝居作りの根本が記されているように思います。
半兵衛はなおも「関係者の気持ち考えたことあるんか」(この「関係者」はいい言葉です)と食い下がります。『曾根崎心中』でいうなら九平次。

    ほんものの九平次

が観たらどう思う? 家族が観たらどう思う と迫ります。さすがの近松も九平次には悪いことをしたがお前に謝ることはない、と突き放します。

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ことばの身づくろい 

「上方芸能」発行人の木津川計さんはとてもいい声でいらっしゃいます。
講演で突然歌い始められたりしますが、昭和の香りが漂う甘く切ない歌いかたをなさいます。
ラジオ向きのかたです。いや、テレビでもあの知性のあるお顔は映えるのですが、お声の魅力がやや薄れます。ですから、NHKラジオ(関西ローカル)でなさっている

    ラジオエッセイ

は木津川さんにぴったりだと思います。とにかく名調子なのです。
私も「上方芸能」の忘年会の余興で木津川さんが新国劇の一場面を語られたのを何度か拝聴しました。今はそれを「一人語り劇場」として口演されています。
その木津川さんが上梓された

    ことばの身づくろい

をいただきました(上方芸能出版センター。10月1日刊)。
長らく“La漢”に連載されていたものに少し書き加えられたものです。
私はとりあえず日本語教員として仕事をしていますが、木津川さんのこの新著にはまだまだ勉強することがあるな、としみじみ思わされました。

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