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検非違使 

「検非違使」と書いて何と読む?
と問われて「けんびし」と答えた方は文楽の見すぎだと思います。文楽では『用命天皇職人鑑』の検非違使勝船に使われたそうですね。
本来は「けんびゐし」なまって

    「けびゐし」

です。
平安時代に京の非違する令外官(令の規定にない官職)です。手っ取り早く言えば京都府警、あるいは当時の警視庁でしょうか。原則的に衛門府の職員が兼任します。警察の仕事だけでなく、訴訟や裁判まで扱うようになり、警視庁兼最高裁。こうなると権力が強大化していきますよね。
長官は別当といい、譜第(代)、器量、才幹、有職、近習、容儀、富有が求められました。家柄がよく、人徳も行政手腕も学識も財力も求められるなかなか難しい職だったのですね。

    藤原公任(ふじわらのきんとう)

がこの職にあったとき、藤原道長に追従する姿勢があったので、一門(藤原公任は藤原氏の中でも名門の小野宮一門でした)のうるさがたの藤原実資(ふじわらのさねすけ)が「検非違使の別当なのに」とぼやいたことがあったほどです。
ただし、別当は現場で犯人逮捕に向かうわけではありません。

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かぐや姫の昇天 

2012年の秋から1年半をかけて竹取物語を講座で読んできました。回数としては18回ですから、普通の講義で言うとワンセメスター プラス アルファくらいです。
受講者の皆さんは最後まで熱心にお付き合いくださいました。この方々がいらっしゃるから私も真剣に予習をしますし、精一杯お話もします。一人ではなかなかここまではできない、というくらい一生懸命丁寧に読んできました。
面白いお話です。
結婚相手を求めている男が水浴している天女の姿を見つけてその羽衣を隠して天に帰れなくなった天女を妻とし、やがて羽衣を発見した天女が帰っていく(そのあと、天女の父から難題を出されて解決したりできなかったりする話が付きます)という、いわゆる

    羽衣伝説

が背景にあります。
そのほか、化生譚、致富長者譚、求婚難題譚、地名由来譚などの要素もあって、変化に富みます。
求婚難題譚では5人の求婚者が登場。最初の3人は苦労して(あまり苦労しないものもいますが)難題として求められたものの贋物をもってきますがことごとく見破られて失敗。あとの2人は自ら取りに行って遭難したり命を落としたり。この部分は確かに面白いのです。
親王が二人、大臣、大納言、中納言というトップクラスの貴族が三人で、普通なら求婚を断るなどできないくらいの

    良縁

ではあります。しかしかぐや姫にとってはなんでもない男たち。
その「高貴な」男たちの失敗が痛快です。今の世でも権力を持ちたがる人物、実際に持ってしまってめちゃくちゃなことをしたがる人物はいますが、彼らの正体もおなじように浅はかな弱い男たちであり、また行く末もこういうものでしょう。今も昔も変わりません。

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久しぶりの学生 

学生が文楽人形を遣うことがなくなってかなり時間が経ちます。最後に使った学生はもう24歳かな。
授業で声を掛けてもあまり反応はなく、今年もはっきりと「文楽人形って

    気持ち悪いです」

と言ってくれた学生もいました。
しかたないなぁ、と思っていたのですが、その一方で、お世辞かもしれないのですが、一度さわってみたいという学生がいましたので、ダメでもともとと思って連絡をしてみました。専門の勉強が忙しい人たちですから「そう何度も、というわけには行かないかもしれませんが、一度でもいいから触れてみませんか」と誘ったのです。すると、どうもお世辞ではなく、本当に興味があるといわんばかりの返事が返ってきました。
ただ、時期的に試験があってそのあとはもう事実上の春休みになりますので、彼女たちはあまり大学には来ません。そこでお互いの時間が合う昨日、私の部屋に来てもらったのです。

    児童学科

という、保育系の学科の学生さんなのです。
2人で来てくれました。
ツメ人形を使って簡単な動きをしてみましょうということで、主遣いが右手を右側に指して右を向いてキマリ、右手をひざに戻して左を向くために頭を繰ったところで左遣いが左手を差し出す準備をして顔が左向くのに従って左手を左側に差し出してキマリ、そして元の姿勢に戻る、というものです。

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ブラボー 

昔、クラシックのコンサートにしばしば行っていました。
すると客席に必ずいるのが

    楽器を持っている人

でした。なぜ楽器を持って聴きに来るのかはよくわかりませんが、主にバイオリンケース持参の方が目立ちました。
しかしこれはさほど邪魔になるわけでもありませんから、ご自由に、という感じでした。
困ったのが

    ブラボー屋

と呼ばれる人。何しろ演奏の最後の一音が奏でられるや否や拍手して「ブラボー!」と怒鳴る(?)のです。余韻も何もあったものではありません。だいたい、ほんとうに「ブラボー!」といえる演奏だったのか? 時には不満を抱くような演奏もありましたが、そんなときでも必ず「ブラボー!」と叫ぶのです。実感としては若い男性に多かったような気がします。
本人は何も気づかず、「誰よりも自分が先に」と思うのでしょうが、意外に周囲の人は眉をひそめているのです。
歌舞伎でも、3階の大向こうからタイミングぴしゃりで声がかかるといいのですが、1階席から「○之助さぁん」などと呼ばれるとひっくり返りそうになることもありました。
歌舞伎ブームはいいのですが、観慣れない人が「自由に声を掛けてもいいんだ」と思われるのか、とんでもない時に声を出されると劇場がシラーっとしてしまうでしょうね。

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気になる言葉 

いつだったか、ネットで「○○さんと△△さんは敬遠の中だ」という文に出合いました。
おそらく

    犬猿の仲

のことだろうと思います。そのお二人の名前(政治家さんでした)を並べてみると、なるほど仲が悪そうだ(笑)という感じでしたので、たぶん間違いないと思います。
もっとも、敬遠しているといえないこともないので、意味はなんとなく通じてしまうというものでした。
この間は学生が「この授業を永遠と聞いて・・・」と書いていました。これは「延々と」でしょうね。いくらなんでも「永遠」には授業しません。
「雰囲気」を「ふいんき」と発音する人が増えていることは何度か書きましたが、やはりこういうところでも耳で聞いてなんとなく覚えているものは間違いやすいものだと感じました。
西洋ではどちらかというと「犬と猫が仲が悪い」というのでしょうか。
こんな文を見つけました。

  They agree like cats and dogs.

仲がいいといっておきながら、実際は反語的に仲が悪いことを言っているようですが、その例に挙げられている動物は犬と猫ですね。日本風にいうなら「あいつらは犬と猿みたいに話が合うな」という皮肉でしょう。
最近ネット上で犬と猫が仲良く寝っころがっているような写真をしばしば見かけますので、本当はどうなのでしょうね。やはり個体によるのでしょうか。あるいは生まれたときから一緒に育てたりするとそうなるのでしょうか。

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2014年初春公演千秋楽 

初春公演も今日が千秋楽です。
去年もそうでしたが、演目が発表されると

    「なんなんだ、これは」

と思わないでもなかったのですが、やはり面白いことは面白いのです。
「布引」は「九郎助住家」だけだったのがやはり残念ですが、玉志さんの大舅が強い印象に残っていますし、他のかたがたもよかったです。「新口村」は停電のアクシデントもありましたがさすがにいいです。越路師匠の「お~ち~う~どの」を思い出しながら拝見していました。
「面売り」はその時の自分の顔があの面のうちのどれだろうと考えるのが楽しみです。「ひょっとこ」だったらいいのですが・・。
「四条河原から猿回し」もやはり前段がないので何がどうなっているのかちょっとわかりにくくはあります。今回は簑紫郎さんが猿だったそうですが、あそこはやはり楽しみです。三味線で清介さんと清丈さんががんばっていらっしゃいました。
「阿古屋」は寛太郎さんの三曲に拍手喝采。勘十郎さんは「出」がすてきだったなあ。
詳しい感想はまた後日としておきます。

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いいたいことを言う 

私はけっして品のよい人間ではありませんので、いいたいことを言うと取り返しがつかないことになります。そこでこれまでは

  言いたいことは言わない

言いたくないことも言わない、という具合に世の中から逃げてきたところがあります。
これではいつまでたってもつまらない。今年は嫌われてもそろそろ言いたいことを言おうと思い始めています。
我慢することで得るものがないとは言いません、また我慢しないことで失うものがあることもしばしば感じます。
しかしその逆もあるわけで、新年になったことでもありますので、この際言いたいことを言って得るものを探し、失うものはあきらめる、という姿勢に転じてみようかなと。
言いたいことを言わない、の根本には

    自信のなさ

があります。
なにごとにも自信が持てないために下手なことを言うのはためらわれるわけです。だんだん年齢を重ねると若気の至りでは済まないことも増えてきます。

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痛みの正体(その2) 

どうも私はこの痛みは変だぞ、と思い続けていました。時にピリピリと神経の痛みを感じるのです。
身体の半分、神経の痛み・・これって、ひょっとして

    帯状疱疹

じゃない? で、背中を鏡に映すと赤い斑点が・・・。
さあ、皮膚科だ、と思ったのですが、もう医者は年末で閉まっていました。
正月の三が日は、実は痛くて仕方がなかったのです。近所の皮膚科を調べたら三が日は休み、土曜は診察ということになっていました。
そこで早速4日の土曜日に出かけたのです。すると入り口の前にソファが放り出されていました。「なんじゃこれは?」と思ってふと入り口の掲示を見ると、「年末年始の診察のお知らせ」が貼ってあり、

    4日(土)休診

となっていました。あっ、そ! 要するに来週からの診察のために待合室のソファを外に出して掃除中なんですね。12月29日が日曜でしたから、この日を休めば12月29,30,31,1月1,2,3,4,5と8連休ですよね。お気持ちはよく分かります。
全く、新年早々、どうしてこんな目に遭うのだろう、今年もろくなことがないだろうな、と思いながら、がっかりして家路につくほかはありませんでした。


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痛みの正体(その1) 

昨年の末に美術書をたくさん運んで腰が痛かったという記事を書いたのですが、後日談があります。
呼吸の楽なのをいいことに、いっさい車を使わずにひたすら歩いたり、年末の大掃除に励んだりしているうちに、腰だけでなく、大腿部にも痛みが来ました。
かなり長い間運動できませんでしたから、やはり弱っていたのでしょうね。
で、腰からひざにかけて、何か所か痛みが起こったのです。それも、全て右半身。
別に、階段の昇降が不自由だとか、歩くと痛みが増すとか、そんなことは何もないのです。
クリスマスの直後くらいに病院に行って主治医に聞いたら、一度

    整形外科

に行った方がよい、と言われました。
同じ院内にありますので、早速軽い気持ちで行ってみました。私、実は、整形外科は生まれてはじめてだったのです。
すると、高齢の方がたくさん並んでいらして、多分、私は最年少(笑)。
レントゲンを撮れと言われるかな、と思ったら、それどころではなく、

    MRI

に行きましょう。と言われ、ええぇ! 大げさな! と思いつつ、万一骨がずれていたり折れていたりしたら厄介だし、と素直に従いました。わけあってタダですし。

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寒くて 

文楽初春公演の客席がにぎわっています。
庶民の力と言うか、文楽を愛する大衆の力がどれほど大きなものか改めて感じています。
すでに新聞などにも出ていますが、大阪市は愚かなことに文楽協会への補助金を満額出さないことが事実上決まりました。今さら驚くことではなく、そもそも初春公演で3万人も入るわけがないし、入ったら入ったで文楽の興行としては

    入りすぎ

ともいえると私は感じています。
清十郎さんのブログで知りましたが、公演前半だけで1万3000人が入ったことになり、これは平均540人くらいだとか。
540人と言うと、東京の国立劇場がほぼ満員になる数です。人口も違いますし、公演日数も違いますから、信じられないほどの数です。私に言わせると、文楽の公演は500人が満席くらいの劇場がベスト。700人以上入る

    多目的劇場

の大阪の国立劇場(文楽劇場)は中途半端な中ホールですから、これを満員にすること自体が本来無理なのだと思います。しかし、週末などはほぼ満員になっているそうで、これはもう大盛況と言ってもよい。
この公演で残念なことは、ロビーでの話題が「3万人」のことに偏っていることです。なんというつまらない話題!
「新年おめでとう」「今年もよろしく」でいいはずなのに、およそ非文化的! 私は何よりこの事に関して、大阪市のつまらない政策を非難したいのです。
文化という言葉を使うと「えせ文化人」とでも言ってバカにする手合いもありますが、冗談じゃない。文化を持つからこそ人間なのでしょう。まんまと大阪市役所の詭弁に嵌って「文化人」をバカにする快感を得ているだけのことです。そもそも「文化人」って誰なんだ? とそれもいつも思うことです。「私が文化人です」と公言する人なんているのでしょうか? だって、人は文化を求めて生きているのだから、100%が文化人とも言えるし、それなら取り立てて「文化人」などということばを使う必要などない、という意味では「文化人」など一人もいないといってもよいくらいです。
あのことばはきわめて「テレビ的」だと私は思っています。
とにかく大阪市の考えは

    寒い

です。

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近江の君 

源氏物語の授業がらみで、ついトイレの話になってしまいました。
で、ふと思い出したのですが、この物語の中にまったくトイレ関係の話がないのかというとそんな事はありませんでした。
光源氏はかつて愛した夕顔の娘(光源氏のライバルである頭中将との間にできた娘)である

    玉鬘(たまかづら)

を、彼女が成長したあとで見つけ出し、自分の養女として男たちの気を引いたりします。中でも熱心だったのは光源氏の弟の兵部卿宮(ひょうぶきょうのみや)。この人はやや線の細いところがあるのですが、風流で知られた人です。光源氏はこの弟宮を招いて玉鬘の近くに入れ、パッと蛍を放ってその光で玉鬘の容姿をほんのりと見せる、といういたずらをします。
なかなか風流な話で、この一件があるので弟宮は「蛍宮(ほたるのみや)」と読者から呼ばれるようになります。
こういう話を聴くとうずうずするのがライバルと言うもの。頭中将(この時は出世して内大臣になっています)は玉鬘が自分の実の娘だということを知らないまま、自分もどこかに落としだねがあるはずだ、と娘探しをするのです。
それで見つけてきたのが

    近江の君

と呼ばれる女性です。ところが彼女はどうにも品がなくて何よりもいけないのが早口。内大臣は近江の君と話しているうちに「どうかその早口だけは何とか直してください。そうしてくれたら私も寿命が延びます」と諭すのですが、近江の君はまた早口で「これは生まれたときからなんです、なんでも産屋に妙法寺(近江国にあった)の別当という人がいたため、それにあやかったんだろうっていうことですの」としゃべりちらします。実は内大臣はこの「娘」を見つけたことをいささか(いや、かなり)後悔していて、厄介払いがてらに宮仕えでもさせたいと思っているのです。

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庶民のトイレ 

引き続き、食事時には読めない記事です。

平安時代の貴族は樋箱(おまる)を用いて排便していたらしく、外出する場合は携帯もしたようです。
それをすぐに樋洗(ひすまし)に捨てさせて、清浄を保つことはしたのでしょう。当時の人は香を嗜みましたが、こういう場合にはやはり必要ですね。香にはトイレのあとの芳香剤としての役割もあったのではないでしょうか。
樋殿(排泄物を捨てるところ)についてはどんなものだったのかあまりよくわかりませんが、長和二年(1013)六月三十日の『御堂関白記』(藤原道長の日記)には「昨日の午の刻に内裏の

    樋殿が転倒した」

という記事が見え、不審なために早速占いがおこなわれています。同じことを藤原実資の日記である『小右記』では「風もなかったということだ」「理由もなく倒れた」と不審がる記事が見えており、かなり問題になったことがうかがわれます。
それにしても、この部分だけが倒れたということは、内裏の建物の一部というよりは独立した場所ということになるのでしょう。今でも田舎に行くとトイレが建物から離れているところにあるという話を聞きますが、やはり不浄の場という意識でしょうか。

一方、庶民はおまるに排泄して樋洗に捨てさせるなどというぜいたくなことができるはずもありません。ではどうしたのか、実際のところはよくわかりません。平安時代のものではなく、14世紀後半に描かれた

    慕帰絵詞

という絵巻(西本願寺所蔵)があります。
親鸞聖人の後継者であった覚如(1270‐1351)の伝記を描くものです。
この中に厠が描かれています。

かわや

こんな感じです。この絵の左上の部分、僧の視線の先にあるのが厠で、二枚の板を並べた簡易公衆トイレのようなものでしょう。南北朝時代にはこういうものがあったのですね。こうやって溜めておいて肥料にする意味もあったのかもしれません。
しかし平安時代にはこれに該当するものがあったかどうかわかりません。

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貴族のトイレ 

注意! 食事時にはお読みにならないようにお願いします。

源氏物語の話などをしている時にふと排泄のことを話題にすると学生の目がパッと輝きます。
別に教室はスカトロジーの集合体ではないのですが、貴族だろうが庶民だろうが、天皇だろうがお坊さんだろうが、現代人だろうが縄文人だろうが、人間だろうが芋虫だろうが、誰もが日々繰り返す行為でありながら、なかなかその

  実態が記録されにくい

のがこの排泄という行為です。
有名な話ですが、今昔物語集巻三十に「平定文、本院の侍従に懸想せし語」という話があります。平定(貞)文(871?~923)という好色な男が、本院侍従という麗しい女性に懸想して、盛んにアタックするのですが、いつもかわされてしまいます。彼はもうなんとかあきらめようと思うのです。そこで、彼女が排泄したものを見たらさすがに幻滅していやになるだろうと考ます。侍従のところにいる樋洗(ひすまし)が

    樋箱(ひばこ)

らしきものを持っているのをみつけた定文はそれを奪い取ってしまいます。樋洗は樋箱(清箱=しのはこ=ともいう)の中の汚物を捨てて洗う仕事をしていました。樋箱の汚物、それこそが排泄物だったのです。
おそるおそる定文がそれを開けると、中から丁子の芳香が漂ってきました。そして大きさは親指ほどで、長さが二、三寸くらいの黒ばんだ黄色っぽいものがありました。これが彼女の・・・と思った定文は思わずなめてしまうのです。するとなんとも甘いような苦いような味が。実は尿は丁子を煮た汁、糞は、薫物で作った細工物。またまたしてやられた、という話です。

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藤岡忠美先生 

私には恩師と呼べる方が何人かいらっしゃいます。
中でも、研究の手ほどきをしてくださった第一の師匠は

    藤岡忠美先生

です。
お名前に「忠」の字がつくのはやはり時代を反映しているかな、と思わせられる大正15年のお生まれです。
和泉式部集の研究で卒業論文を書かれ、早くも注目されました。
大学院はすぐに中退されて北の国立大学に気鋭の研究者として赴任され、20代、30代を札幌で過ごされ、その後長く私の母校にいらっしゃいました。
和泉式部、紀貫之、曽禰好忠、藤原兼輔ら平安時代の和歌史を研究されて多大な業績を挙げられました。ご著書は『平安和歌史論』『和泉式部日記』『紀貫之』『平安朝和歌ー読解と試論』『袋草紙注釈』『王朝文学の基層』などなど。
そのほかに論文集『古今和歌集連環』『古代中世和歌文学の研究』の編者でもいらっしゃいますが、この論集には私も書かせていただきました。
さらに、

    忠岑集注釈

という共著書もあるのですが、その共著者は私なのです。「一緒にやろう」と先生に言われた時の感激は今も忘れられません。


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広島の視点 

私は30代の時、4年間広島に暮らしたことをとてもよかったと思っています。それまでは日本の中心は、いや世界の中心は

    関西地方

であり、あとは東京さえ知っておれば何とでもなると感じていたふしがあります。
もちろん理屈ではそんな事は思っていません。あくまで肌で感じるものとしてこの世には関西とそのほかしかないと認識していたように思うのです。
転勤族の方などはその点さまざまな視点からこの国を、あるいはこの地球を観ることができるのだろうと思います。
私の場合、父親が転勤はしましたが、単身だったり母親と一緒に行っただけで家は置いて行きましたので、そういう体験をしていなかったのです。
父は主に東京でしたので、私も東京にはかなり行きました。学生時代は夏休みは長期間東京暮らし。夏休みは東京から実家に帰る、という普通の学生とは逆ですね。東京が私の

    「田舎」

だったのです。
ですから、東京のことは知っているとは言いませんが、雰囲気だけは分かります。地下鉄のこと、自分は今、東西南北どちらを向いているか(笑)、忠臣蔵の旧跡はどこにあるかなど。
普段は客観的に見ている街で、しかしある程度の期間はそこで生活するために主観もできてくる、というわけです。

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脱水症状 付800,000 

夏になると汗をかきますから脱水症状に注意、とよく言われます。しかし冬にも注意は必要です。乾燥していますし、汗をかかないのであまり脱水への意識がなくなるからでしょう。
脱水という言葉から、単に水が不足していると思いがちですが、実際は体液が不足しているわけで、水もさることながら

    電解質

も同時に失われていることになります。
注意しないととんでもないことにもなりかねません。
私も以前、夏に歩きすぎて頭が茫然としてしまったことがあります。もともと茫然としていますのでさほど気にしていなかったのですが、目の前がぐらぐらする感じで、スポーツドリンクを片手に椅子に座って10分ほどじっとしているうちにやっと普通に戻った、と言う経験があります。
かなり怖かったです。
先日、用があって、大阪市の

    市立中央図書館

に行きました。あれこれ調べることができてよかったのですが、折角ここまで来たんだからちょっと歩こうと思って界隈をぶらつきました。
市立中央図書館は地下鉄西長堀の近くで、町名としては大阪市西区北堀江です。東側が新なにわ筋で、この通りを東に渡ってすぐのところには難波神社のお旅所があります。ここはもともと由加神社といったそうで、岡山県倉敷市に本宮のある神社だったようです。この近くには関西電力発祥の地もあるのですが、今回は行かずに和光寺を訪ねました。

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停電 

文楽劇場の開場公演、といいますから、今から30年前の昭和59年4月のことです。
義経千本桜の上演中に突然

    スプリンクラー

が作動して舞台に「雨」が降ったことがありました。もちろん誤作動ですから、ちょっとしたパニック。なんといっても人形は水に濡らせませんから、人形遣いさんは必死でした。
お客さんの中には「さすがに新しい劇場だから、珍しい演出をするんだなあ」と思ったかたがいらしたとか。
最新の機械で動く劇場ですから、誤作動があるとはおもわなかったのですね。
ナマの舞台はまれにこういったアクシデントがあるから怖いです。かつて秋田の康楽館で「鳴門」の上演中に灯りの蝋燭が紙に燃え移り、ちょっと危なかったことがありました。去年の内子座では停電もあったとか。

実は、昨日の初春公演の

    傾城恋飛脚

上演中にもアクシデントがありました。

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ツキアゲ 

文楽人形はあれだけの演技をするのに、さほど複雑な構造を持っていません。
ツメ人形などは本当になにもない。三人遣いの重要な人形でも仕掛けだらけではありません。むしろ仕掛けの少ないほうが演技が色々工夫でき、首や鬘の制作にもしどころが多い(笑っているでも泣いているでもない

    微妙な表情

など)だろうと思います。
首の仕掛けとして、ウナヅキがあるだけのものも多く、顔の部分が動くというと目(文七などの立役に多し)、口(悪役、憎まれ役に多し)、その他、眉、鼻、耳の動くものも。
手は開閉がありますが、これも細かく動くもの(たこつかみなど)から手首が動くだけのもの(かせ手)までさまざまです。
足は膝が曲がるだけですね。
ところで、立ち役には奇妙な棒がついています。いわゆる

    ツキアゲ

です。これ、意外に使い方がわからないのですが、使えるようになると「うまく考えたな」と思わせられます。
重さを軽減したり、バランスをとるのみならず、緊張感を出したり滑稽な動きを演出したりもできます。
幼稚園で遣っているツメ人形にもツキアゲはついています。ところが本番終了後、遣い手さんが顔色を変えて飛んでこられて「こわしてしまいました」と平身低頭されるのです。
なんのことはない、ツキアゲを留めている三味線の糸が切れただけのことでした。また新しい糸で結べば済みます。

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文楽ウィーク 

今週は、月曜が成人の日、土日は大学センター試験だそうで、金曜日はその準備かな? とにかく学校はばたばたしています。その間に挟まれた火、水、木の3日は私のような教養科目の授業はないのです。なんだかよく分からないのですが、専門科目など主要科目の

    調整期間

にあたるのだそうです(といわれても意味が分からないけど)。
何にしても先週始まった授業が今週はいきなりお休みで、来週が後期の最終回ということになります。
先日も書きましたが、変な日程です。
どうせ「調整」するならなぜ次の週にしないのかもわかりません(別に教えてもらわなくてもいいけど)。
ただ、ここで1週間空き時間があると、いつでも文楽に行けます。その意味ではとてもありがたいのです。
先立つものがあれば(笑)、

    毎日でも

行きたいくらいです。
さしあたり、明日は一日劇場にこもることになります。

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第22回だしまきの夕べ 

昨日は

    第22回だしまきの夕べ

でした。こう書くと何だか威厳がありますね(ない!)。
十日戎も終わって、さすがに正月気分も抜ける頃ではありますが、夕べはそれ以上の盛り上がりが!?
昨年、私は結局1月に参加したもののその後まったく行けませんでした。今年は正月用にちょっと無理して薬を使ったものですから、何とか体調を維持できて、1年ぶりに参加することができました。
やはりみなさんとご一緒できるのはうれしいです。
今回は、休憩時間にちょっとばかり

    舞台裏

のほうに遊びに行きました。
幕間ですからお邪魔にならないようにおとなしくこっそり歩いてきました(ウソ)。
なんでも、やたけたの熊さんが前回のだしまきの時に、ある方に「次はバックステージにご案内します」と約束なさったのだそうで、それを果たす意味もあったようです。ですから、参加者は熊さんとその方だけ・・・のはずだったのに、なんだかぞろぞろと(笑)。

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ベータエンドルフィン 

生兵法はけがの元なので、生意気なことは言わないほうがいいのです。
ただ、朝食のことを書いたので、ついでに。私が受験勉強で一気に成績が上がったのはなぜだったのだろう、と、今思っても不思議なのです。
ところが栄養の専門家の人にうかがうと、朝ごはんをしっかり食べることで脳の中に

    ベータエンドルフィン

という物質が分泌されるのだとか。これが頭のやる気スイッチを入れてくれるのだそうです。そしてその刺激でドーパミンが出てますます活力じゅうぶんになる。
ベータエンドルフィンは、語弊があるのを承知で言ってみれば一種の麻薬でしょうか。ハイテンションに、元気な気持ちになれる。
それが欠けるとなんだか陰鬱な気持ちになります。
そんな人が、ちょっと似たような刺激を求めて走るのが

    麻薬・覚せい剤

そのもの。
やはり生活の不規則な人がいろんな意味で好ましからぬ方向に進んでしまうように思います。

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朝ごはん 

私が大学受験するときのことですから、ずいぶん前のことになってしまいます。多分5年以上前です(笑)。
実はあまり成績がよくなくて、このままでは志望校に行けないだろうという時期がありました。
それまでも大体朝型人間だったのですが、切羽詰った気になってというか意図的に切羽詰って、生活を超朝方に代えたことがありました。

    寝坊な豆腐屋さん型

くらいでしょうか。
夜は家に帰ってから夕食をはさんで9時まで勉強。9時になれば風呂に入って、いつでも眠れる状況にしておきます。そして自然に寝てしまいます。
朝は4時台に起きてまず勉強、2時間あまり勉強して学校に行くのです。
秋まではまだいいのですが、真冬は寒くて寒くて。
足は暖めていましたが、頭がぼうっとするかもしれないから、と部屋を暖めていませんでした。
この生活は、それでもとても快適なのでした。まず何と言っても勉強がちっとも苦にならない。早朝、と言うか未明の頃なんて、他にすることがないから、勉強でもしないとやってられないのです。

    ラジオ

をつけていました。FMなんてしゃれたものではありません。だって、ラジオはAMしか聴けなかったのです(笑)。そういえば、ラジオ関西で5時頃からラジオ講座っていうのもあったな。

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百太夫神社祭(その3) 

ご祝儀ものが終わると続々と人形が出てきました。梨割首、『鳴門』のお弓、おつる、十郎兵衛、『尼崎』の光秀、操、十次郎、初菊、『五条橋』の弁慶、牛若丸。これを次から次へと持ち替えて、人形遣いさんがご自身で語りながら一人遣いされます。十郎兵衛は今回は人形立てに立ててあっただけでした。

阿波箱廻し14
おつると申します。後方の梨割首の顔が開いたままに(笑)

阿波箱廻し16


阿波箱廻し17
現れ出たのは光秀です

続いて『五条橋』。颯爽たる牛若丸に挑む弁慶が降参するところ、おなじみですね。

阿波箱廻し19
牛若丸

阿波箱廻し22
降参した弁慶と牛若丸

今度こそ終わりかなと思っていたら、現れ出でたる清姫! 日高川の渡し場です。

阿波箱廻し27

阿波箱廻し28
いよいよ嫉妬に燃えます

阿波箱廻し29
すべて一人で遣われます

阿波箱廻し32
最後はダブル・ガブ

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百太夫神社祭(その2) 

阪急電鉄夙川駅から夙川の川沿いに南下していきます。JR神戸線(東海道本線)を超えるとすぐに国道2号線です。そのあたりで川に別れを告げて東に歩きますと産所町の交差点。ここから南にえべっさん筋こと県道193号が走っています。その道を少し歩くとNTT兵庫支店西宮ビル。その一画に「傀儡師古跡」の像が建てられています。

傀儡師古跡(2)

そしてさらに阪神電鉄を超えるとすぐに西宮神社に着きます。
門を入ると一気にダッシュして、というのは10日に行われる福男選びですね。私はのんびりと歩いて本殿からその奥にある百太夫神社へ。
私が着いた頃はちょうど宮司さんが何やらかんやらおっしゃっていました(よくわかりません)。そして玉ぐしの奉納があって西宮市の

    えびす座

の皆さんが登場されました。装束もかつての傀儡師をイメージしたもので、とてもしゃれています。
皆さんニコニコしながらの演技です。なかなかの腕前でした。
この方々は「戎座人形芝居館」を本拠に活動していらっしゃいましたが、残念ながら、一昨年の12月、閉館になりました。
今は西宮神社会館などで活動されたり、各地に出かけていったりされているようです。HPによれば「西宮の伝統芸能として地域のふれ合い事業などで上演いたします」とのことで、新作もおこなっていらっしゃるのだとか。
さて、えびす舞です。これもHPにあるのですが、
「えびす様は、皆様に福を与えようと、鯛を釣りに出かけるのですが、そこで釣れるものは…(笑い)。最後に鯛が釣れてめでたしめでたし。大好きな御神酒を召し上がって酔ったえびす様は、自分の生まれや素性を歌に合わせて舞い踊ります。たらふくの御神酒で楽しさの頂点に達し、皆々様に大きな福を授けます。」というものです。

えびす座03
箱の中からえびす様登場

えびす座04
船に乗って魚釣りへ

えびす座06
めでたく鯛を釣り上げます

えびす座07
そしてお神酒をググーッと

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年明けの授業 

昨日はまだ1月6日ですよ、でも今や大学はそんな事は言っていられません。すでに1月の授業が始まったのです。
特に月曜日は祝日になることが多いですし、来週は

    成人の日

ですから、その日に成人式を迎える学生さんがたくさんいるのに、まさか大学が授業をするわけにはいかないでしょう。それで昨日からということになっているのです。
日程表を観ると、どうも来週は1週間休みらしく、その次の週が最後の授業ということのようです。15回という回数さえ満たせば連続性というか流れというものを無視した全くひどい日程です。
私は時々言うのです。後期は9月頭に初めて12月で終わるようにすべきだと。こういう不規則日程を見るとしみじみ感じます。学生だって、この時期インフルエンザその他になる可能性が高く、試験を受けられない、あるいは無理して受けるということが起こってきます。
学生のためにならない、授業効果も上がらない、そんな制度が今おこなわれていると思います。

    秋入学

の話も起こっては消えていきますが、何か工夫できませんかね。
大学は3月に始まり、7月早々に前期修了、後期は9月から12月。1,2月はお休みで、2月中に卒業式をして、卒業生は3月にはもう企業で研修に入る。
そうはいかないのでしょうか。

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百太夫神社祭(その1) 

昨日は兵庫県西宮市社家町にある西宮神社内の

    百太夫神社

のお祭でした。
西宮神社は全国のえびす神の総本社。本殿は三連春日造(さんれんかすがづくり)。蛭児大神、天照大御神(明治初年に大国主大神をも配祀)、須佐之男大神をそれぞれ第一殿から第三殿までに祀っています。

百太夫神社は「神社」とはいっても本殿の西の、神社全体でいうと片隅にある末社です。

image_01.jpg

この図(クリックして拡大してください)でいうと、上端やや左に本殿が見えます。その「御本殿」という文字の左側にとても小さな四角形が二つとそれよりは少し大きめの四角形があります。そのやや大きめのものが百太夫神社です。

百太夫神社
これが百太夫神社です。もとは散所村(今の西宮市産所町。西宮神社のすぐ北)にあったものを天保十年(1839)に遷座したものとのことです。

先日も書きましたように、ここで毎年5日の午前11時からに「百太夫神社祭」がおこなわれます。
この祭では、御祝儀舞、三番叟、えびす舞などが奉納されます。

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ついてない 

年の初めの運試しというか、一年の計はこの時期にありますので、できれば運のいい年頭でありたいなと思っていたのです。
しかし、なかなか運気は向上せず、今のところ冴えない初春です。
年末からちょっと調子が悪いと思っていたのですが、未経験の病気が起こりまして、年明けとともに苦痛が増しました。しかも年初で病院は救急以外は閉まっています。救急ということではないのでとにかく三が日は我慢しようと決心。近くの開業医さんの年末年始の診察状況を調べてみると、三が日は休み、土曜は診察あり、ということになっていました。
それで昨日はやっと出かけて行ったのです。ところが医院(メディカルビルの一画)のドアの前には待合室のソファらしきものが積んでありました。なんだこりゃと思ってふとドアを見ると「新年は

    6日から

診察します」との貼り紙。話が違うじゃん! と文句を言っても仕方がありません。あのソファは新年の準備のために入れ替えるものだったのかもしれません。年末は28日まで診察されていたようで、三が日明けの4日を休めば8連休になりますから、まあ、休みますかね。このメディカルビルのすべての医院が閉まっていました。私がネットで見たのは「原則的に」ということだったのですね。
わざわざ10分も歩いてきたのに、新年早々

    ついてない

とがっかりしながら帰りました。それにしてもこんなタイミングの悪い病気の罹り方はない、というくらいの悪さでした。やむを得ず、6日まで我慢、しかし仕事の都合があって行けるかどうか。最悪7日になってしまいます。悪化しなければいいのですが。

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犬に引かれて 

一月も四日になりました。
今日は仕事始めで、着物姿の出勤がテレビのネタになって、と思っていたら土曜日なんですね。ということは、世間はまだお休みでしょうか。
もちろん学校も休みですが、私はすでに仕事を始めています。だって、することがないのですから(笑)。
ところが、また新たな病気が発生。痛みを伴いますので厄介です。
今日から病院が開くので行きますが、来週に迫った「だしまき」には行けるのか、いささか不安があります。

子供たちは大きくなりましたので、今さらどこかへ行こうと誘っても付き合ってはくれません(笑)。仕方がないから

    犬と散歩

するだけの正月でしたが、時間がゆっくり過ぎる日々というのも、それはそれでいいのかも。
犬と散歩というのは、ほんとうにいいものです。ある程度彼に主導権を渡していますので、むしろこちらが散歩に連れて行ってもらう感じです。
牛に引かれると信州まで行かねばなりませんが、犬に引かれるだけなら

    近くの公園

への往復でじゅうぶん。
彼も運動になり、私も足のリハビリになります。
そうなんです、私はこの半年ほとんど歩かなかったので、足が弱っています。筋肉が落ちて、なさけないくらい細くなっています。

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2014年初春公演初日 

新年も3日、今日は文楽初春公演の初日です。文楽劇場前は朝から多くのお客さんで賑わうでしょう。
例の大阪市の変な補助金制度のために、この公演で3万人のお客さんが入らねば補助金減額だなんだのと、そんな事が話題になっています。
ね、つまらないでしょう、そんな初春公演なんで。そういうことを何も考えていないから、ああいう制度を作って満足しているわけです。文化に無理解というのはそういうことなんです。
私だって、初日にこんな事は書きたくありませんから、もうやめますけどね。

さて、この公演は

第1部(午前11時開演)
 『二人禿』
 『源平布引滝』
   九郎助住家の段
 『傾城恋飛脚』
   新口村の段

第2部(午後4時開演)
 『面売り』
 『近頃河原の達引』
   四条河原の段、堀川猿廻しの段
 『壇浦兜軍記』
   阿古屋琴責の段

という番組です。
気楽に楽しめればと思います。

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飲んでみました 

年明けて2日目。
昨日はいかがお過ごしでしたか。
私は朝から一人で宝塚大劇場へ。いえ、劇場前に集まっているファンを見に行っただけです。寒いのに、皆さんご苦労様です。
そのあとは地元の神社、歌劇の生徒さんが行く神社、そして清荒神清澄寺へ。
歩いた、歩いた。1万歩は下りません。特に、清荒神は参道がずっと坂道なのでなかなか大変です。狭い参道は大混雑でした。神具、こぼれ梅、堅焼き煎餅、佃煮などの常設の店のほか、屋台もたくさん出ていました。
そのあとは犬と散歩するだけで、あとは、本を読んだり、ちょっとだけ勉強したり。
そして、無理をしない程度に、なんと、

    お酒

を飲んでしまいました。

実は、昨年末、恩師が亡くなり、親子ではありませんから表だって喪に服するのは僭越だと思いつつ、正月らしい、めでたさを半ばにしています。
昨日の記事に「おめでとうございます」と書かなかったのはそのためでした。悪しからずご容赦くださいませ。
そんなわけで、お酒もやめにしようとも思ったのですが、ふと思い返しました。
「呉春」を買うつもりでいたその日に訃報があり、恩師に最初に飲ませていただいたお酒を飲めば、お好きだった先生の供養になるかも、と思い直して呉春の半額以下(笑)だった

    剣菱

を買ったのでした。

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