枯らしたキュウリ 

前期の授業が終わりました(補講を除く)。
最後に来て気管支炎でひどい目に遭いましたが、学生にさほど大きな迷惑をかけずに済んだ(と、自分では思っている)のが救いでした。


    14日から

体調がひどくなったのですが、実際はもっと前からしゃべるのが苦痛で、仕事以外何もできませんでした。帰ったら何か食べて寝る。朝は早くから出て行き、仕事。
唯一窓辺の朝顔に水を遣るのが気晴らしになったくらいです。ところが、大きなプランターに植えているキュウリの世話がどうしてもおろそかになり、挙げ句には病気で倒れて

    10日ほど

何もしてやれませんでした。
キュウリといえば水やりが不可欠。
それだけに寝ていても心配で悪化しそうでした。

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あさがおのかんさつ(6) 

もう一度、和泉式部のように、朝顔がすぐにしぼんでしまう儚さを詠んだものを挙げてみます。こんな歌があります。

  起きて見むと思ひしほどに枯れにけり
    露よりけなる朝顔の花
      (新古今和歌集 343 曽祢好忠)

起きて見ようと思っていたらすっかりしぼんでしまっていた。露よりも明らかにはかない朝顔の花よ。
「けなる」は「異なる」で「格別である」「普通とは違っている」ということです。露というのははかないものの代表とされているものですが、それ以上にあっけなく枯れてしまった朝顔を詠んでいます。世の無常を詠んだとまでは言えないかも知れませんが、どこか通ずるものがあるのではないでしょうか。

  消えぬまの身をも知る知る
    朝顔の露とあらそふ世を嘆くかな
            (紫式部集)

はかない身であることを知りながらも、朝顔の露とそのはかなさをあらそうような短い人生をなげくことです。
露が消えるまでのようにはかない人生であるとはわかってはいるのですが、それでもなお命のはかなさを嘆かずにはいられないのです。この歌は疫病の流行ったころに詠まれたもののようです。
赤染衛門(あかぞめえもん)は朝顔と夕顔を植えて、

     昼間こそ慰むかたはなかりけれ
      朝夕顔の花もなき間は
            (赤染衛門集)

と詠みました。朝顔も夕顔もない昼間は心の慰むものがない、と言っているのです。和歌として秀作だとは思いませんが、それほどに朝顔や夕顔に心を寄せている、という気持ちはよくわかります。

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15回で語る『源氏物語』 

『源氏物語』は長い長い物語です。注釈書の本文(解説などを除いた原文と注釈の部分)は概ね2500ページで、私も初めて通読したとき、その峰の高さに最初は茫然としました。
そのときは夏休みを使って読んだのですが、最初の日は桐壺巻(第一巻)だけで四苦八苦しました。それ以前に谷崎潤一郎の現代語訳で読んでいましたからそんなに苦労はしないだろうと高を括っていただけに、読解力の無さにあきれました。
ところが不思議なことに文体に馴染むとペースがぐんと上がりました。終盤の

    「匂宮(匂兵部卿)」「紅梅」「竹河」

の三帖で文体が変わるのにとまどいましたが、あとは一気でした。
ただ、そのときは「読んだだけ」で中味のおもしろさはまるでわかっていませんでした。
あのときは『源氏物語』を読んだというだけでうれしかったのです。幼稚でした。
しかし、その厖大な話を今はコンパクトにまとめて

    15回で

話さなければならないという仕事があります。
もちろんすべては話せませんから、選ぶことも大事です。
これまでには「六条御息所という人」「初老の光源氏」などのテーマで、さらに大胆にカットして紹介してきました。

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社会復帰 

11日ぶりに働きます。
ただし今日は授業をするだけで帰ります。
医者がどうしても来いと言いますので仕方ありません。
4日間、抗生物質を服用してきましたので、その効き目を確認して、さらにどうするかを決めてもらいます。
また血液検査もするのかな。
たまっていた疲れに急激な暑さが加わり、

    抵抗力

が弱っていたところに、細菌感染があったのかもしれません。細菌なんてそのあたりにうようよしていますから、結局はそれをはねつけるだけの抵抗力の有無が問題でしょうね。
以前、健康保険で本人が

    1割負担

だったことがありました。
今は3割で、つまり負担額が3倍になっていますから、入院もおいそれとはできません。
今後がさらに心配です。

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文雀という家 

文楽人形遣いの吉田和生さんが重要無形文化財の各個認定を受けられました。
いわゆる

    人間国宝

です。
まずもってお慶び申し上げます。
文楽の人間国宝は、住太夫、嶋太夫、寛治、清治、簑助の5人で、変な言い方をしますと人形に欠員が1人あったわけです。それは昨年の文雀師匠のご逝去によるものでした。
紋壽さんが次にいらっしゃいましたが、今年になって亡くなり、ベテランの脇を遣われる勘壽さんは何かと評価されにくく、次の年代の和生、勘十郎、玉男の

    三羽烏

の長男格の和生さんが栄誉を受けられました。
太夫の咲さん、三味線の団七さんなどもいらっしゃいますが、めぐり合わせなどもありそうです。
その意味で、人間国宝にならなかったから技芸員として完成しなかったのだ、とは思いません。

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2017年7.8月公演初日 

今日から夏休みの文楽が始まります。

第1部
金太郎の大ぐも退治
赤い陣羽織
第2部
源平布引滝(義賢館、矢橋、竹生島遊覧、九郎助住家)
第3部
夏祭浪花鑑(住吉鳥居前、釣船三婦内、長町裏)

8月8日(簑助師匠のお誕生日)までの18日間の公演です。

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弱い人 

人間が弱いものであることは言うまでもないでしょう。
自分自身を顧みれば一目瞭然。他人さまのことを言うのはおこがましいですが、似たようなものだと思います。
新聞の政治論調を大きく分けると「SとY」対「AとM」になるのかもしれませんが、今、一番目を覆いたくなるのは「S」すなわち産経です。自社の言いたいことをいうのは自由。中立の立場からできごとを羅列して伝えるだけでは新聞にはならないでしょう。インテリを自認しているらしい記者の

    青くさい

物言いは大目に見ても、他者の意見を封殺するような高い位置からものを言う態度にはうんざりします。
新聞は政治部で成り立っている、俺はその政治部の記者、だから新聞は俺の発言スペース、とでも思っているのでしょうか。
また、同調する学者、評論家などもどうしてあんなに人をバカにした物言いができるのか、不思議です。
朝日も毎日も読売もたいしたことはない。

    民主党政権

成立前後の朝日のお追従のような記事を思い出しただけでもそう思います。
だから新聞は批判的に読めばいいのです。
所詮、弱い人間が書いているものですから、間違いもあればミスも誤解もあります。
四大紙の政治部の記者は間違いは言わない、とでも思いますか?
このブログでは基本的に政治の話はしないのですが、近ごろ目に余るのでつい。

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発熱1週間目 

依然としてすっきりしません。
昨日も37度台の熱がありました。今日は病院に行きます。
とうとう1週間無駄にしてしまった、という感じです。
しかし、ものごとにはめったに無駄はないもので、この体験を生かしたら逆に何かいいことも見えてくるかもしれません。
この1週間、勉強はできませんでしたが、いろいろ思うことはありました。

    言いたいこと

は言おう、やりたいことはやろう。簡単に言えばそういうことですが、これがなかなかできないのが浮き世の定め。
しかしもはや私は怖いものといったら学生に「この授業、つまんない」と言われることくらいで、ほかには何もありません。
往往にして「巨悪」というのは極悪人のしわざではありません。ものを考えない、想像力を巡らせない

    権力を持った凡人たち

のなせるわざです。持ち上げられていい気になって思考停止に陥った者たちの愚行です。
こういう輩に追従して何も言わずに黙っているのが世渡り上手なら、私はむしろ世渡りジョーズとして噛みつきに行きます。
休暇明けの自分がどうなるか、まだ何もわかりません。

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プチダイエット 

発熱6日目になりました。
昨日も7度台をキープしてしまいました。
咳はいくらか減りましたが、強弱に分けたらまだまだ

    

の部類です。一昨日までは「激」だった、といえばいいでしょうか。
食欲がなく、水分は普段以上に消費するため、水ばかり飲んでいます。
何もすることがないので、「この5日、どれくらい食べたかな」と思い出したりしています。
ごく大雑把に計算すると、5日トータルで

    3000kcal

くらいかな、という感じです。
この期間は「咳以外の運動」はわずかにしかしていませんから、実際の消費エネルギーは1900から2100kcalくらい。5日で概ね10000kcalです。
とすると、マイナス7000kcal。
一説には、体重1kgは7000kcalに相当するとも言われますので、閑人の計算では5日で1kg痩せたことにになります。
と言っても体重計がありません(笑)ので調べようがないのですが。
こんなダイエットはごめんですね。

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発熱5日目 

しんどいながらも何とか続けてきた仕事ですが、この時期になってダウン。
14日(金)からの発熱と思われ、今日(18日)で5日目になります。
金曜日は熱っぽいというだけで、熱は測りませんでした。
土日は38度を超えてしまい、月曜日も37度台の後半でした。
熱があっても、仕事ができればいいのですか、頭が回転(開店?)せず、何もできません。
ものもじゅうぶんに食べられず、睡眠は不規則、気分的にもハイになる要素がありません。
若い頃なら、すぐに良くなる、と確信しましたが、今はもう「回復しないかも」とか「これで終わりじゃないか」とか、まったくろくでもないことしか考えません。
とにかく、今週は休んで、再起を図ることにします。

暑さと疲れで 

四月からずっとしんどくて、五月以降はあるくのがつらい日々です。
でも、仕事をしないわけには行かず、私なりに働いています。
そのツケが前期授業の最後に回ってきました。
7月17日は海の日らしいですが、大学は海の日を休むことはありません。祝日法なんて無視です。
ですから、私は海の日がいつなのかなんて、考えません。
来年になったらまた忘れるでしょう。
今年も授業がありますが、私はまったくダメで、今年度初の休講。
休講した場合は補講しなければならないのですが、学部も学年もバラバラの学生が集まれる日なんて期待できません。
さて、どうするか、次回相談致します。

足洗ひ屋敷の初演(1) 

この1週間は、とても長く感じられました。
頭が重く、仕事は多く、仕事がはかどらないから仕事が積み残しになり、金曜日の源氏物語の講座の予習には時間ばかりかかってしまいました。
その結果、金曜の夜から何だか熱っぽく、昨日(土曜)の朝、眼を覚ますと明らかに発熱していました。古くて、うまく測れない(笑)体温計で何とか測ってみると

    37.4度

まで上がっていました。
昨日は大阪道頓堀の「魚匠 銀平」で野澤松也師匠の創作浄瑠璃の会があって、私が本を書いた新作「足洗ひ屋敷」のお披露目でした。
何としても行きたかったのですが、どうにもならず、欠席してしまいました。
きわめて残念です。
この「銀平」という店は、

    和歌山

和歌山に本社のある会社が展開する店で、和歌山のほか、大阪、神戸、東京、そして上海に店があります。

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2017年Ⅰ期講座終了 

昨日、今年度の講座の第Ⅰ期(というのかな・・?)が終わりました。わかりやすく言えば一学期ですね。
10週間の講座でしたが、なんとか最後までたどりつきました。
『源氏物語』の「若菜下」巻を50ページ前後読んだことになるでしょうか。
あと少しでこの巻も終わりになります。
第Ⅱ期には残りの部分からさらにその次の

    柏木巻

に入っていくことになります。
この講座に長らく出てくださっている方は、「若菜上」からスタートしましたので、250ページ以上詳しく読んでいただいたことになります。『源氏物語』は多くの注釈書でだいたい2500ページくらいですので、10%を超えたことになります。
私自身、専門家ではありませんから、ここまで詳しくこのあたりを読んだのは久しぶりのことで、とても勉強になりました。
ただ、最後の2週間は体調が悪くて準備が不十分なままでした。おいでくださった皆様方にお詫び申し上げたく思っております。

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久しぶりの買い物 

めったに物を買いません。買う意思がないわけではないのですが、財布が私を止めるのです(笑)。
今、買うといえば、食べるもの(朝ごはんのミューズリなど)と日用品くらいで、趣味娯楽の類にはまるでお金を使っていません。本も借りるばかりです。あれほど貧しかった学生時代も今に比べたら優雅なものでした(笑)。
その私が久々に大物(だいもつ、じゃなくて、おおもの)の買い物をします。といってもお金を出すのは私ではなくて仕事場です。私は注文してお金を出せと書類を書くだけです。
何と一気に

    2万円近くも!

買うことにしました。
冷蔵庫が壊れたとき以来の大金かも(笑)。
で、何を買うのかと言いますと、

    紙芝居

に関するものです。
紙芝居は図書館にそこそこあるのですが、物足りないので、少し買い足して、さらには私専用の「舞台」を買うつもりです。
「舞台」というのは紙芝居を演ずるときに使う「木枠」のことです。簡単なつくりの「舞台」もあるのですが、できればしっかりしたものが欲しいので、これだけで1万円以上します。
私の研究室は文楽人形と紙芝居の部屋になります。

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乗っ取り 

乗っ取りといえばまず飛行機を連想します。
地に足が着いていない乗り物だけに、乗っ取られつぃまうと乗客すべての命に関わる一大事です。空港では危険物の持ち込みを阻止するためのチェックが当たり前になり、身に覚えがなくても1度や2度は身体検査をされた経験のある人が多いのではないでしょうか。私も1度だけですが経験があります。なんだか嫌なものです。
しかし最近は乗っ取りといえば

    アカウント

でしょう。
ライン、ツイッター、フェイスブックなどでしばしばそういうことを目にします。
先日は同じ日にフェイスブックの「ともだち」が立て続けに乗っ取られたようでした。
やはり嫌なものですから、できるだけ予防線を張りつつ、もしそうなった場合の対処法もいくらか知っておこうと思いました。

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早退 

体調不良です。歩くのがかなり苦痛で、目が回る感じです。
昨日(11日)は3コマの授業があったのですが、1時間目から集中せず、パワーポイントを使って進めているつもりが、プロジェクタの電源を入れ忘れていて、学生に注意される始末。
1時間目と2時間目の間の休憩時間はしばらく横になっていて、気がついたらもう授業懐紙時刻を5分ほど過ぎていました。
午後は寝て、夕方の授業に備えようと思ったのですが、予習不十分のため、休憩を切り上げて予習にかかり、あというまに定刻になりました。
しかし体が持たず、15分暗い前にダウン。学生には嬉しかっただろうと思いますが(笑)、こんなに早く授業を打ち切ったのはいつ以来だろうと思います。
そのあとは翌日(つまり本日)の予習をせねばならず2時間ほど働いてやっと帰りました。
食欲はなし。横になっても眠れず。
今週はまだ始まったばかりなのに・・・。

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ねがいごと 

七夕は旧暦でおこなうのがよいと思っているのですが、現実にはそんなことをいっても誰も聞いてくれません。
今年は8月28日が旧暦の七月七日ですから、多くの人は「そんな時期にするのは変だ」と思われるでしょう。
私に言わせたら、梅雨のさなかにするほうが変なのですが(笑)。
学生に聞いてみると、やはりこういうのが好きな人は多いようです。

    願い事

を書いて笹の葉に結ぶなんてロマンがあるのでしょう。学生の中には、「ほかの人が書いている願い事を読むのが面白い」と言っている人もいました。正直な気持ちでしょうね。
私はこのところさらに不調で、食欲が減退してこの土日(8日、9日)はあまり物を食べていません。
そんなわけで昨日(10日)は授業をしながらちょっとふらふらしていました。久しぶりの感覚です。
おまけに、パソコンがついにだめになって、家では授業の予習ができなくなり、早朝出勤でずっと予習をする羽目になっています。
ワードとエクセルとパワーポイントさえできれば予習は可能ですので、中古のパソコンを買おうかなとも思うのですが、なかなか手が出ません。
授業のあとも翌週の予習をしますので、かなりきついです。
そんなわけで、七夕どころではなかったのです。ところが、日曜日に窓辺に伸びている朝顔のつるを見てふと思いついたのです。朝顔は牽牛花ともいって七夕にはゆかりの花ですし、これに願い事をつけたやろうかな、と。
体調は悪かったのですが、それくらいはできます。短冊がありませんので、色のついた紙を探してそれに書いて結んでおきました。
私の願いは

    文章の上達

です。これ以外にはありません。
七夕は技芸の上達を願う「乞巧奠」(きっこうてん)でもありますので、文章の上達はお願いできそうにも思います。
もっともっと、さらにさらに文章が上手になりますように。ひたすらそれを願っています。

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あさがおのかんさつ(5) 

和泉式部は世の中の無常を朝顔の花に喩えましたが、こういう発想は和泉式部だけのものではありません。

  朝顔を何はかなしと思ひけむ
    人をも花はさこそ見るらめ
        (拾遺和歌集・哀傷 藤原道信)

これまで、朝顔をはかないものだと思ってきたが、どうしてそんなことを思ったのだろうか。人間だってはかないじゃないかと花が思って見ているでしょうよ。

  朝顔の花に宿れるつゆの身は
    のどかにものを思ふべきかは
        (新勅撰和歌集 相模)

朝顔の花に宿っている露のようにはかない我が身は、のどかにものを思うこともできないのです。
無常というのではなく、「あっというまに移ろう」ということを人の心に喩えるものもありました。和泉式部より早い時期のものですが、こういう歌があります。『伊勢物語』ですので全文を掲げておきます。

  昔、男、色好みなりける女に逢へりけり。うしろめたくや思ひけむ、
   我ならで下紐とくな
     朝顔の夕影待たぬ花にはありとも
  返し、
   二人して結びし紐を
     ひとりしてあひ見るまではとかじとぞ思ふ
               (『伊勢物語』三十七段)

昔、男が色好みであった女に逢いました。色好みな女だけに気になったのでしょうか、次のような歌を詠んだのです。「私以外の男に対して下紐を解くなよ。夕陽を待たずに移ろう朝顔の花のように、あなたがあっというまに心が変わる人であっても」。すると女は「二人で結んだ紐ですから、今度あなたに逢うまでは一人では解くまいと思っていますよ」。と返事をよこしたのです。
朝顔の花は別に実景でなくてもいいわけで、本文にも何も書いていません。女の家に朝顔があったのだろうというような深読みをすることもないと思います。「朝」というのは、男が帰る頃、というイメージであることは間違いありません。男が帰ったあと、夕方には移ろって(心が変わって)別の男を迎えるようなことはするなよ、というのを朝顔の花に喩えています。女の返歌には「紐」「とく」という男の歌の言葉をそのまま用いていますが、朝顔は詠み込んでいません。

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若き日の父(4) 

私の家のことですし、わずか70年あまり前のハガキのことですので歴史的な価値があるわけでもありません。それだけに、こんなことを書き連ねても興味のない方が大半だとは思いますが、自身の覚書として続けます。
父が養母に出したハガキの差出人の部分を見ますと、所属隊などに違いがあります。軍隊のことはさっぱり解りませんのでどういう順番なのかも厳密なところははっきりしませんが、入来隊、鈴木隊、加藤隊、齋藤隊という所属が伺え、おおむねこの順番に属したのではないかと考えています。
最初に入ったのは入来隊というところだったようで、同隊所属の時期の「陸二」(陸軍二等兵)という肩書きのハガキが四枚あります。そのうちの三枚には「入隊して一週間 十二月初め」「十二月」「紀元二千六百四年正月」とあります。

    紀元二千六百四年

は昭和十九年ですから、ほぼ時期がわかります。おそらく昭和十八年の晩秋あたりに入隊して新年を迎えたのでしょう。
入隊一週間のハガキには、「三寒四温の大陸の気候は時々馬鹿げた様な高温を齎します」「今日もシャツ一枚では暑い位です」「しかし寒いとなれば十二月初めでも既に氷が張る位の寒さです」とあります。馴れない独特の気候で、若いとはいえ大変だったでしょう。
正月を迎えた時のハガキには

    「大陸の戦野

に餅を食べ雑煮を食ひたのしい正月を迎へましたがすぐに猛訓練に入ります」とありました。
やはり正月はそれらしいこともして、休暇もあったのでしょう。
入来隊の時のもう1通のハガキは極めて事務的なもので、「戸籍謄本1通」を送ってほしいというものでした。どういう理由だったのかはわかりません。

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2017年幼稚園における文楽人形劇(2) 

私の行っている幼稚園のある地域はとても閑静な新興高級住宅街ですが、町づくりの時にマンションやアパートを建てることを計画しなかったのか、そういう高層住宅はほとんど見当たりません。いきおい住民の出入り(転入、転出)が少ないように思われ、それに加えて昨今の少子化の事情もあって、

    子どもの数

が減ってきているようです。
私が関係したこの6年間だけを見ても、幼稚園児の数が漸減して、今年の年少クラスは20人くらいしかいなかったように見受けました。以前は40〜50人くらいいたと思うのですが。公立幼稚園ですから存続していますが、私立だとどうなんだろう、と疑問も持ちます。
今年の

    文楽人形劇

の客席は、その影響で昨年よりかなり少なかったと思います。
園児、先生、保護者、地域の人、報道関係などで100人くらい入っていたのですが、今年は60人か70人かだったと思います。報道と言えば、今年は奈良市がプレスリリースしないということにしたらしく、毎年のように来ていた新聞記者などはいませんでした。
ちょっと寂しいな、と思わないでもなかったのですが、子どもの元気さはそんな憂鬱を吹っ飛ばしてくれます。

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七夕の話 

七夕は旧暦で祝うものです。今の暦の7月7日では意味がありません。
あるとすると、夏休み前の学校の行事くらいでしょうか。
旧暦7月7日は、今の暦に直すと毎年日が変わりますから、わかりにくいです。
今年は

    8月28日

だそうで、かなり遅いです。これは、今年は5月が2回ある、つまり閏5月があるからです。
実は、今がその閏5月で、今日7月7日は閏5月14日にあたります。
七夕は秋のはじめの行事ですが、8月28日ならいくらかそれらしいかもしれませんけどね。
子どものころ、なぜ「七夕」と書いて

  たなばた

と読むのか、不思議でした。
「夕」に「ばた」という訓があるのか、調べたこともありました。
結局、大学生になって本格的に日本文化を学ぶようになるまてわからずじまいだったかもしれません。

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久しぶりの「研究日」 

仕事場の待遇については強い不満があり、喧嘩しています。まだまだ負けません。
私の超安月給で、いわゆる研究日は週に2日まで、ということになっているはずです。
しかし私は授業の関係で1日しか休めず、しかもこのところは仕事が多くて、結局6月は研究日無しの

    22日

出勤というありさまでした。今はタイムカードなので、多分私は260時間は働いていることになっているでしょう。
バカみたい(笑)。
今日(7月6日)は、さすがにからだが悲鳴を上げていますので意地でも(笑)休みます。
久しぶりの研究日です。
もっとも、家で仕事をするのでゆっくりは休めませんが、

    往復する時間

が浮きますから、それだけでもありがたいです。
ついでに能勢町淨るりシアターの公演についても、奈良の幼稚園の人形劇についてもまとめて書いておきます。明日以降アップできるかなあ?

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ピークは過ぎましたが 

時間は探せばあるはずですが、探す時間がありません。
貧乏暇なしの6月はやっと終わりました。
正直に申しまして、授業の予習がいつもの八掛けくらいしかできず、学生のみなさんには申し訳なかったと思っています。
私のような障害を持つ場合、

予習が命

なので、これがおろそかになると授業のレベルが下がります。
それに加えて、体調が思わしくないので、授業中は元気を振り絞るものの、あまり冴えません。
授業が終わると、ひと寝入りしないと次の仕事ができず、10分ほど寝てはまた予習です。
そんなありさまですので、ブログの記事も

おざなりに

なりがち。
以前ならそろそろ夏休みなのですが、今どきは半期15回が必要なので、あと3週間あります。
15回実施するにしても、3月の終わりから始めたら楽なんですけどね。

というわけて、能勢町淨るりシアターの公演について書ききれていませんし、幼稚園の人形劇についてもほとんど書いていません。
歩みがのろいので停滞していることはわかっていますが、スピードが出せず、まだしばしこんなありさまだと思います。

2017年幼稚園における文楽人形劇(1) 

マンネリになっていないかな、と思いながら、毎年続けている奈良市の幼稚園での文楽人形劇が6月29日(木)の午前におこなわれました。
今、子どもたちには

    花かっぱ

というアニメが人気があるそうですので、その人気に便乗してカッパを登場させました。といいましたが、実は便乗商法ではなくて、たまたま私がカッパを登場させようと思っていたらそういうアニメが人気だったというのがほんとうのところです。
カッパを出そうと思っているのです、といつも相談に乗ってくださる方に申し上げたら「それなら今は『花かっぱ』が人気だからちょうどいいですよ」と言ってくださったわけです。
花かっぱというのは、カッパの姿なのですが、頭の上にはお皿でなく花が咲いているのです。しかし私の作品では正真正銘お皿が載っています。
ごんべえさんともぐらのモグリンが歩いているとカッパの女の子が倒れています。このカッパをごんべえさんが助けてあげるところから話が始まるのです。
ストーリーの詳細は後日に譲りますが、今回はカッパと人間のかかわりを

    自然と人間

のかかわりの隠喩として描いてみたいと思いました。
さて、この日は大忙しでした。私は現地に9時に行くことになっていたのです。ところが、朝の交通事情など知りませんから、吹田から鳥飼大橋あたりまでとても混雑していて、そこまでで予定より15分くらい遅れてしまいました。やはり本番の日くらいは高速を使うべきでした。しかし守口市に入ってからはまずまず順調で、山越えも問題なく、結局は5分ほどの遅刻で済みました。遅刻は遅刻ですが、三々五々集まってこられるみなさんが揃ったのはもう少しあとでしたから。特に問題なくスタートすることができました。

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スタイル 

長らく服用している薬の副作用があり、呼吸困難のため運動ができず、脂肪がついてきています。
今、体脂肪を測ったら悲惨だろうと思います。
これまではいていたズボンのウエストサイズがひとつ上がりそうです。
ただ、新しいズボンを買うお金もありませんから、苦しみながら(笑)同じものを身につけています。
先日亡くなった京唄子さんが漫才をされていたころ、相方の

鳳啓助さん

がピチピチの衣装で出てこられ、安いからこれを着ている、とおっしゃっ、唄子さんに「値段に合わさんとからだに合わせ!」とつっこまれるネタがありました。
いやぁまさにあのときの啓介さんの心境(笑)です。
私はもともと背が高くて痩せ型で、学生時代はほとんど183cmで68kgの体型でした。
今は、怖くて測っていませんが(笑)、

70kgを超えている

と思います。
以前もそういうことはありましたが、歩いてダイエットをして元に戻していました。
今は歩けないのでどうにもなりません。
今さらスタイルなんてどうでもいいですが、健康のために、「歩いてダイエット」を復活したいのです。
そんなことを先日学生に話したら、
「せんせ、スタイルいいですよ!」
と言ってくれました。ただし、彼女はきっと「年の割には」という言葉をぐっと呑み込んだのだろうと思います(笑)。
目指せ!70kg!

金閣 

今から67年前、つまり昭和25年の7月2日、京都北山で火災がありました。
焼けたのは鹿苑寺の金閣でした。足利義満が造営したという絢爛たる舎利殿が黒こげの無残な姿になったようです。
放火で、犯人は修行僧。
それが明るみに出た時の世間の反応はどんなものだったのか。

    三島由紀夫

の『金閣寺』を初めて読んだのは大学生の時だったと思います。当時、三島由紀夫の主な作品を読もうと、まとめて何十作も読んだものでした。大学の恩師の一人が三島由紀夫の研究でも知られた人でしたから、のちには全集にしか入っていないものもその先生の影響で読み漁りました。
水上勉の『五番町夕霧楼』や『金閣炎上』はそのあとで読みました。
私も再建されたものしか知りませんが、今の学生はさらに金箔を張り替えたあとしか知りません。そして金閣が燃えたことを知らない者が大半で、彼女たちは室町時代からずっと今のようなキラキラしたものが保存されている、と思っています。

    そうじゃないんだ

という話をすると、たいてい驚きます。
私はどうも、あまりキラキラしたものは好きになれず、もう金閣には行かなくてもいいかな、と思っています(銀閣にはまた行きたいですが)。
放火した修行僧の気持ちはよくわからないものの、どこかこの人とは共通点がある、とも感じています。
7月2日、また三島由紀夫を読みたくなります。

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足洗ひ屋敷の初演 

7月になりました。
昨夜、つまり6月30日夜から、かなり強い風が吹いていて、朝顔が傷みそうで気になっています。
この風は何なのでしょうか?
ニュースがわからないうえ、新聞も丁寧には読みきれず、お天気ネタなどはついあとまわしになってしまいます。
さて、7月はひとつ楽しみがあります。
歌舞伎竹本三味線の野澤松也さんがなさっている

    創作浄瑠璃

に拙作を入れていただいているのですが、今月またひとつが初演されます。
今月、松也師匠は松竹座で夏祭浪花鑑に出られますが、出番のあと、駆けつけてくださって創作浄瑠璃を演奏してくださるそうです。
15日(土)午後1時から大阪の道頓堀二丁目にある

    魚匠 銀平

でランチ。そこに駆けつけてくださる松也師匠の演奏というプログラムだそうです。

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ランチ代込みで3,500円ですから、お手ごろではないでしょうか。
もしおいでくださる方があれば、お知らせください。
少人数で義太夫三味線。迫力あると思います。
演目は本所七不思議から

    足洗ひ屋敷

です。
旗本の次男坊の鬱屈した日々と亡き父の怪異譚にしてみました。
私の書いたものですから大したことはありませんが、松也師匠が、
いい曲ができた、とおっしゃっていますので、お楽しみいただけると思います。
もう一曲、「子蟹仇討譚」もあるようです。猿蟹合戦の創作浄瑠璃かと思います。
よろしくお願いいたします。