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お駒(1) 

お駒・才三郎の

    恋娘昔八丈

は初演当時大変な人気を誇ったようです。「そりやきこえませぬ才三さん」のクドキは誰もが愛する名フレーズ。ほとんど流行歌のようなものだったのです。

十一月大阪公演では長らく親しんできた

    簑助のお駒

ではなく、そのお弟子さんたちによる上演とあって、大変興味深いものでした。
簑二郎・勘弥という研修同期生(※12月9日・訂正 勘弥さんは文楽研修2期生、簑二郎さんは3期生です。まゆみこさんからご指摘いただきました)による静かな火花が散らされ、相手役の和生さんのきちんとした二枚目の好演もあって、私には大変好ましい上演でした。

日程の都合で勘弥さんのお駒を見る回数が多かったのです。最初はぎこちなくお駒の人物像が見えなかったのですが、千秋楽では今彼女が何を考えているのかまでくっきり描かれるに至り、これは勘弥さん一人の手柄ではなく、簑二郎さんとともに3週間にわたって築き上げてきた成果だと思っています。確認していないのですが、お互いが左遣いをなさっていたのではなかったのでしょうか?

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簑助師匠というかたはほんとうに偉い、と最近つくづく思っています。

    弟子思い

の師匠だと感じます。
勘十郎、清十郎の襲名にしても、簑助師匠のお力がなくては叶わぬものであったはずです。そして、その襲名披露の公演でお駒や雛絹といったご自身の役を後進に譲られて(師匠のお考えが反映されたのかどうかは存じません)、ご自身は新清十郎の門出を祝うように勝頼として出られる。
寄り添う

    清十郎の八重垣姫

を時には突き放し、時には抱きしめる勝頼が、簑助師匠の清十郎さんへの思いをそのまま表しているようで、芝居とは少し違った次元で私は感涙を流さざるを得なかったのです。

さて、「恋娘」のお駒です。二人のお弟子さんにどのようなアドバイスをなさってこられたのでしょうか。清十郎襲名の影になりながらも、簑助師匠の思いのこもった演目としてこの「恋娘」は私にとって忘れられないものになるだろうと感じております。

あわせて、私は改めてドラマとしての「恋娘」について、そしてお駒という人物の行動について再確認しようと考えつつ見ておりました。

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コメント

人形に生きる人

簑二郎さん、勘弥さんって、同期生なんですか!私はてっきり簑二郎さんのほうが2~3歳上だと思ってました。
簑助師匠のことですが、先日からこのブログで教えていただき、やっと気づきました。想像以上にすごい人です。
私など、ついつい上品な文雀師匠と比べてしまい、動きすぎだとか色気を見せすぎだとか、心の中でとても失礼なことを思っておりました。心からお詫びいたします。
簑助師匠は、今年の若手会でも会場でお見かけしましたし、ほんとうに人形のために生きておられる気がします。

♪退屈そうな熊さん

文司、玉英、亀次、簑二郎、勘弥は同期だと思います。年齢はばらばらですが、簑二郎さんと勘弥さんは学年も同じです。
簑助師匠といえば、十色会を思い出します。プログラムに「指導 吉田玉男、吉田簑助」と書いてありましたが、名目だけかな、などと失礼なことを思っていたので。ある時、稽古を拝見すると、客席でじっと見続けられて、一段が終わるや否や舞台に駆け寄られて次々にダメ出しされます。身振りを交えてそれはもう熱心そのもの。袖に入った人をわざわざ呼び出して注意されたり、なかなかできることではないと思いました。
情熱の塊のように見えました。

文司さんは

昭和31年生まれで50年入門、玉英さん亀次さん勘弥さんは研修2期生、簑二郎さんは3期生だったと記憶しています。玉英さんは25年生まれ、亀次さんと簑二郎さんは28年生まれ、勘弥さんは30年生まれではなかったでしょうか。このあたりの方々が、最近急速に実力をはっきしていらっしゃいますね。それぞれの師匠から受け継いだものをきちんと伝え、かつご自身の解釈を出そうと頑張っておられるのを感じます。

♪まゆみこさん

あ、そうですか。いい加減なことを言ってしまいました。。実はまゆみこさんはこういうことにかけてはどなたよりも詳しいのです。技芸員さんのキャリアについて知りたい方はまずまゆみこさんまでご一報を(笑)。
「文司君」「勘弥君」と呼び合っていらっしゃるので同期だとばっかり思っていましたが、文司さんは研修生ではなく、直接文吾師匠に入門された研究生なのですね。
勘弥さんは一時文楽を離れていますので番付上では簑二郎さんの下に位置していると言う事情があるのでしょうか。

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