鬼一法眼三略巻
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この東京公演で、好きな演目ひとつだけ招待するよ、といわれたら、私はほとんどためらいなく
鬼一法眼三略巻
を選ぶと思います。
第二部の「酒屋」と「沼津」というのはなんだかこってりしすぎて組み合わせとしてどうなのかなと思います。
住、綱、嶋、簑助、文雀、勘十郎・・・と揃っているのになんというもったいないことを、と言われそうです。実際、人気はこの第二部だそうで、チケットはもう取れないそうな。
関東の方から伺ったのですが、
清二郎さんの三味線の手
が少し違う(鶴澤藤蔵師匠の手だとか)のだそうで、耳さえ元気ならそれはぜひ聴いてみたいところですがもうこれはしかたがありません。
第三部の「天変斯止」は大阪公演を経てどのように工夫が凝らされているのかなという関心とお客さんの反応がいいという話ですので、客席がどんな空気かなというのが気になるところです。しかしまあ、夏に大阪で堪能しましたのでまあ、いいかなと。
↑応援よろしく!
で、気になるのが「鬼一」ということになるのです。
本格上演というと、平成3年に文楽劇場で、平成7年に国立劇場で「鞍馬山」「書写山」「兵法」「菊畑」「五条橋」が出ています。
その後は「兵法」「菊畑」が出ていますが、「書写山」が入ったのは久しぶりですね。
その「書写山」、今回は津駒さん。そして極めつけだろうと想像するのは
咲大夫さんの「菊畑」
です。
昭和41年9月の朝日座で先代綱大夫、南部大夫、織大夫(現綱大夫)らとともに掛け合いで虎蔵(人形は紋十郎)を語って咲大夫を名乗られた思い出深い演目とお察しします。もちろんこのときは私は拝聴しておりませんが。
人形陣も今回は和生、玉女、清十郎、文司、勘弥など元気そうな中堅どころ。たまりませんねぇ。
ところが、今回の公演ではどうしても人間国宝の第二部、注目の新作の第三部の陰に隠れてしまうようです。ネットで見るとチケットもまだ残っているようです。
もったいないです
誰か招待してください(笑)。
- [2009/09/16 00:00]
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コメント
第二部
「酒屋」+「沼津」の組み合わせはビックリしました。お昼にしゃぶしゃぶを食べたと思ったら夜はスキヤキだったというような、有り難いような気もしますし胸焼けしてしまいそうで迷惑な気もします。
鬼一法眼
麹町と市ヶ谷の間の1番町に法眼坂と言う坂があり、「斎藤法眼」という人の屋敷があったかららしいのですが、歩くたびに「鬼一法眼」というのが頭の中を駆け巡っていたのです。「鬼一法眼」名前だけ知っていて、何の事やらさっぱりでした。
今回やっと、ほっとしました。
♪やたけたの熊さん
両方ともこれでもかと泣かされる演目なので、ちょっと変化をつけても良かったのではないかと思うのは見に行けない者のひがみでしょうか。
客席の皆さん、どんなお顔で会場から出てこられるのでしょうか? 涙でグチャグチャ?
♪花かばさん
おかえりなさ~い。
ムーミンには会えましたか?
私、東京では最近半蔵門のホテルに泊まるので、あのあたりの坂はよく歩くのです。法眼坂も歩いたことがあると思います。斎藤法眼という人の邸の近くだったのですか。
次に行く時は是非確認しながら歩こうと思います。
男性向きなのかも?
「鬼一法眼」面白いんですよ~!3回行きましたが3回とも「菊畑」で泣きました。鬼一が菊のところで既に「気がついてる」のにあんな風に言うでしょう?あそこなんかも大好きなんです。虎蔵に「六波羅の玄関、一門の御所の案内、とつくと見覚え、すは云はば晴れの草履、引つ掴まんと思ふ性根はなく」というところ、あれはわかってて言ってますよね?
でも昨日ふと「この狂言は男性には受けるけど女性向けではないかも」と思いました。あ、いえ、私は女ですが(笑)
♪D.Dさん
やっぱりいいですか。
うらやましいです。
D.Dさんが泣かれるということは間違いなく女性にも向いているということではないでしょうか。
お金と暇と体力があれば飛んでいくのですが・・・。
コメント欄ご無沙汰しております。
一部は、明日二度目の観劇です。最初の週末の時、若手と言われる太夫さん方の思った以上の力にまずびっくり(失礼な発言スミマセン・・・東京では若手会みたいのほとんどないので、長い語りは初めて聞く方も多く。)
そして、書写山では今まで今いち不思議だった弁慶というキャラがやっとわかった気がしたり、菊畑では歌舞伎で上演されない場面で鬼一イイヤツじゃん!とか、いろいろ面白かったです
♪cocoさん
お久しぶりです!
コメントいただき、とても嬉しいです。私もcocoさん宅に限らずコメントするのが疎かになっていますので、頑張ろう、という気になりました(笑)。
書写山はあまり出ませんから、出た時には是非見ておきたいですよね。
鬼一、ええやつでっせ。
書写山楽しかったですよ
今ごろすみません、これが書かれた頃にはお邪魔していなかったものですから。
二部は1回見ておこうくらいのつもりでしたが、一部は2回行きました。
玉也さんが鬼若ってのが嬉しかったですね。全体の主役は鬼一かもしれませんが、ここでは鬼若が主役ですから(特にファンでもないのですが、この方が主役級を持たれると嬉しくなります)。暴れたり、泣き寝入りしたり、可愛かったし。
一輔君の岩千代丸と亀次さんの団平という中の良さそうな主従がちょこまか、どたばたとよく動くのも楽しかったです。子供の喧嘩につい出てしまう軽率な亀次さん♪ というのもなかなか見られないもので。一輔君はこの先、丁稚三五郎に伴内と濃い役が続くので楽しみです。
玉輝巨悪・簑一郎小悪・幸助H悪というのも、悪の層が厚くて嬉しくなりました。
♪えるさん
いえいえい過去のきじであってもいつでも歓迎です。過去のものを読んでいただいているだけでもありがたいですから。
それにしてもえるさんの独特の捉え方、面白いですね。
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