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文楽・超入門(11) 

年内最後の「超入門」です。
文楽に登場する

    役名のつく人物

の男女比はどれくらいだと思いますか?
ざっと

    2:1

と言ってよいと思います。
それほどに男性の登場が多いのです。

さすがに庶民の日常を描いた「世話物(せわもの)」では女性もまずまず登場しますが、それでも男性のほうが多いと思います。また、時代物になると男性が多いのは当たり前のようなもので、「仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)」を例にとってみると、女性には「おかる」「お石」「戸無瀬」「小浪」「顔世」「おかるの母」などが登場しますが、たかが知れた数です。それに対して男性は「大星由良助」「高師直」「塩冶判官」「早野勘平」「桃井若狭介」「加古川本蔵」「大星力弥」「原郷右衛門」「千崎弥五郎」「斧九太夫」「斧定九郎」「天河屋義兵衛」「足利直義」「石堂右馬之丞」「薬師寺次郎左衛門」・・・・・といくらでも出てきます。
さらに文楽の

    (かしら)の種類

も圧倒的に男性のほうが多いのです。男性の首には二枚目系だけでも「若男」「源太」「検非違使(けんびし)」「孔明(こうめい)」「文七」などがありますが、女性の場合「娘」「老女形(ふけおやま)」くらいです。年をとってからも男性は「定之進(さだのしん)」「舅」「鬼一(きいち)」「武氏(たけうじ)」などさまざまですが、女性は大雑把に言って「婆(ばば)」ひとつ。悪人、三枚目も含めるとその数は比較になりません。

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初春公演で上演される

    花競四季寿

は春夏秋冬それぞれに1~2人の人物が出てきますが、ここでは女性上位。春の「万歳」の二人が男性で、夏は海女、秋は年老いた小野小町、冬は鷺娘(さぎむすめ)という具合です。

もし新しい浄瑠璃を作るとしたら圧倒的に女性の出てくるものを作るということも考えられそうです。
太夫さんたちは苦労しそうですが、それをきっかけに(お金と時間がかかりそうですが)新しい首を作ったりするのもいいかもしれません。
新作浄瑠璃には

    夫婦善哉(めおとぜんざい)

という作品がありますが、これにはかなり女性が出てきます。やはりその方が面白いですね。

ちょいと手前味噌ですが、私がかつて大阪府能勢町の人形浄瑠璃のために作った新作浄瑠璃の登場人物は

  女・・・お能   お勢   お熊  桂

  男・・・冬吉   晋吉   周作

という7人で、女:男の比は

    4 : 3

これも女性上位にしたのです。「した」というより、おのずからそうなってしまった、というべきかもしれません。人形の首を作ってくださった甘利さんという人形師さんもそれぞれに個性を出してくださいました。

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コメント

今年の

かしらと言えば「奥州安達原」のポスターが、何とも印象的でした。
文楽が初めての人でも「どんなんやろか?」と思う様なポスターで今でも目に焼き付いてます。

話のほうも当然期待して観たからか面白い作品でした。

♪花かばさん

ポスターの写真も重要ですね。
文楽劇場の公演ポスターは人形を正面から大きく撮る形のものが多く、ドラマ性が伝わってこないことが多いと思うのです。

「安達」は東京公演ではきらりと光りましたね。

アップ

ポスターの写真はアップの首が多いですね。迫力はありますが、背景が写ってないので、なんだかよく分かりません。
テレビ放送も、やたらアップが多いので、私はつい敬遠してしまいます。床もほとんど映りませんし。
40インチの以上の大型テレビなら、舞台全体を固定カメラ1台で撮ったものでも、十分鑑賞に堪えられるように思います。
うちのテレビですか?うちは21インチのアナログテレビです。たまに映像が出ないことがありますが、ボディ横を叩けば点いてくれます(笑)。

♪やたけたの熊さん

ポスターで客を呼ぶ、という感じであってほしいですね。
現在の大阪の写真家さんはとても誠実な折目正しい方とお見受けします。
今後はもっと大胆にドラマ性を追究されたらいかがでしょうか。
たたけば絵が出るとは、便利なテレビですね。

大きいですよ

21インチのテレビ。
私のとこは13インチです(パソコンもです)
録画も出来るし便利ですが、ワンセグは電波が届きません。
ポスターの多くは背景が無いと「きれいやわ!」で終わってしまいますね。

女形首

女形の首は種類が少ないですが、それだけに一つの首で、いろいろな表情を出せるし、またそれだけに人形遣いの工夫のしどころ、とも言えますね。
娘の首ひとつ取っても、憂いをもった思案顔や泣き顔、喜び、嫉妬…。その表情の豊かさは立役以上ですから。

♪花かばさん

昔は18型が大きいほうでしたね。木目の堂々たる枠があってもちろんチャンネルは手回し。今は薄く幅広く。近く、強制的に(?)買い換えさせられるみたいですね。
文楽人形の写真は人形を写すか、性根を写すかでかなり違ってきますね。

♪やたけたの熊さん

同じ老女形でも、政岡に使うものなどは目力のある風格豊かなものですね。
婆でも世話の婆あれば時代の婆あり。これまた三婆のものは強い意思を感じますね。

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