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老婆心 

私が(かなり田舎にあった)前任短大から今の勤務先に移ってきた時、さすがは大阪の学校だと思うことがいろいろありました。

  古典文学を担当

する者として、奈良や京都、あるいは伊勢や吉野や近江などがすぐそばにあるのはありがたかったです。
また、建物としてではなく、演ぜられる場としての文楽劇場が近くにあって、ひょいと通えるようになったのは嬉しかったですね。小さな催しにもどんどん参加できましたし。

前任短大では、文楽などほぼ無名の芸能で、地方公演に学生を誘っても反応はよくありませんでした。
ところが現勤務先に移ってみると、文楽、能、狂言、歌舞伎には何百枚もチケットを買って団体見学するのが恒例になっていました。
私は当然のように引率担当になり、チケットもしばしば取りました。その時感じたのは、劇場の

    対応のよさ

でした。

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とにかく係の方は親切。長らくポスターはいただき続けていますし、席は早くから確保でき、受付のテーブルを出してもらったり、片付けてもらったり。お願いすればたいていのことは叶い、しかもダメならいたく恐縮されて、こちらが申し訳ないくらいでした。
営業のために大学の私の研究室までチラシなどを持ってきてくださったこともありました。
よい意味での

  お役所仕事

と申すべきでしょうか。
しかし、「お役所仕事」は、へたをすると

  融通が利かない

ことになってしまいます。
とかく学校は大事にされますが、個人に対しては妙に怪しむというか、つっけんどんに対処されることがあるように(経験上)思います。慇懃無礼というのか、う~ん、申し上げにくいのですが。
悪気はなく、職務遂行に全力を挙げる姿勢はご立派だと思うのです。
そう、その「ご立派」を時々

  ゴリッパ

と書きたくなるのです。

具体的に書かずに奥歯にもののはさまったような言い方をしました。
劇場の職員の皆さん、でも、意外にそういう感じで見られているものですよ、と、要らぬ老婆心でした。

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コメント

お役所仕事

藤十郎さんの仰りたい事は十分身にしみて分かっております。

入院して電話が出来るのがやっとなのにやれ代理人を立てよ、FAXで委任状送れ、だのちょっと殺意を覚えました。(笑)
未だ発券していないはずのチケット、なのでしたが。

劇場の現場に立つ人々はこんな面倒な手続き、本当は嫌では無いか、と信じております。

いわゆる国立劇場、である振興会にはお金が無いので、更に友の会は2割引きなので、劇団四季みたいなシステムを作るのは無理、と思いますが何とかならないか、と思いました。

♪しろくまさん

何とかなる、と思うのですが、何とかしようという意欲に欠けてはいないでしょうか、と思ってしまうのです。
以前、学校関係の無理難題をお願いした時、劇場の方に「国立劇場でなにかと難しいでしょうが」というようなことを言ったのですが、「いえいえ、劇場ですから何とでもなります」と尽力してくださいました。何とでもできると思うのですよ。

航空券

JALでもANAでもふつう運賃なら変更は無料ですし、キャンセルでもたしか420円だったと思います。
なぜ国立劇場はできないのか不思議なのです。元首相のように「民間でできることは民間で」などと短絡的には言いたくありません。それだけに歯がゆく思うのです。

♪やたけたの熊さん

国立劇場の皆さんは実に自信満々で、これが当然、こう決まっているのだから、という感じでお話しになります。取り付く島もないくらいのときがあります。
何とかならないものか、何とかしよう、という意欲をもっと持っていただければと思うことも少なくありません。
皆さん上品ですしにこやかでまったく悪意のない方々ではあるのですが。

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