fc2ブログ

ひきずる日々 

昼休みの研究室の窓から見る箕面の山の風景はなんとなく春の兆しを感じさせます。
雲の流れのせいなのか、日差しの明るさゆえなのか、理由ははっきりとは分かりませんが。

文楽初春公演が終わって一週間ほどになるのに、まだまだひきずっています。
ここであれこれ勝手なことを書いて、みなさんの失笑を買っているかとも思うのですが、そういう試行錯誤をしないと

  この3週間は何だったのか

という課題がまとまらなくなりそうなのです。
満足に会話ができれば、書かずにしゃべることであるていどまとまるだろうと思うのです。だし巻きの夕べ一回ですっきりするかもしれません(笑)。実際以前は公演中、公演後にいろんな人としゃべっていたのですが、今はもう書くことでしか頭の整理ができなくなっているようです。
書くことが苦手なら本当にどうしようもないところですが、幸い何の苦もない作業ですので、その点だけは助かっています。
このところ、文楽の見方がわがままというか、突拍子もないというか、

    私だけの文楽

になりつつあるような気がしています。
あまりにも極端な見方だと自覚した場合は黙っているのですが(笑)、いくらかはこのブログでもそういう「独特の見方」を書いていると思います。

にほんブログ村 演劇ブログへ
 ↑応援よろしく!

最近の私は、終演になると一瞬ボーっとして、いったん立ち上がると矢のように地下鉄に向かい、自宅まで一直線。
その間ずっと何かを考えているように思います。この60分(劇場から自宅までほぼ60分なのです)の間にあれやこれやと思いをめぐらして「私だけの文楽」に至ってしまうわけです。必ずしもいいことだとは思いません。
一人の世界にこもってしまうので、やはりどこか途中でだし巻きでも食べるほうがいいような気もします。

思い起こせば以前は

    季節料理R

はもとより、ふぐの店A、坂町の居酒屋S、焼肉店(いろいろ)、おでんやさんT、その他技芸員さんご推奨のお店などかなりあちこち行きました。怪しげなお店もあったなぁ(笑)。
怪しげな店は技芸員さんが連れて行ってくれるのですよ、私の責任ではありません。
今はどこへも行きにくくなってしまったのですが、怪しげな店はともかく(笑)、ああいう時間を持つことは大切だと思えてなりません。
こういう気持ちもいつまでもひきずっていてはいけないのでしょうね。
やはり4月に

    「だし巻きの夕べ」

に参加するよりほかないようです。

スポンサーサイト



コメント

技芸員さんが行くお店

坂町の居酒屋Sでは津国大夫さん、桂枝雀さん夫妻などとご一緒になったことがあります。お母さんの上方言葉を聞くのが嬉しいお店でした。
おでんやさんTは、ちょっとお代が高いですね。おでんは、一つ100円~150円くらいが適正価格ですね。Tはえらい高かったのを覚えています。Tから数件横に居酒屋「たこ八」がありました。いまは名前が変わって「年年歳歳」。ここではH大夫さん、S友さん(匿名になってませんね。すぐに分かる!)とご一緒になったことがあります。

だし巻の夕べ

やはり、委員長不在ではだめですね。
4月のチケットは、3月3日からですので、日程は早めにお願いします。

それは……単に聴覚の問題で人さんと会話がままならんということ以上に、体を休めるために早よ帰って早よ就寝せんならんということが響いているのでしょうか?

誰かの感想が聞きたいとか、技芸員さん捕まえて質問したいとかいうだけなら、5分(笑)待ってもらえれば筆記しに行けますが、早よ帰って寝んならんのだとそれも役に立ちませんし。

同じ電車で同じ方角に帰る同好の士があればいいのかな? そしたら移動しながら「エアだし巻き」ができるんでしょうけど。

♪やたけたの熊さん

イニシャルですべて通じますね(笑)。
相変わらず「有名人に遭遇することで有名な」熊さんらしいです。
「S友さん」でも「○友さん」でも匿名になりませんね。

♪花かばさん

そうですね、3月の声が聞えたら決めなければなりませんね。花かばさん、だし巻きシスターズ、くみさんの関東勢のご都合が優先でしょうね。どこかの土曜日がベストでしょうか。

♪えるさん

そうですね、今やえるさんという強い味方があったのだ。
幕間にメールして終わった頃に来て下さい、って頼もうかな。えるさんのすさまじいスピードのブラインドタッチは大助かりです。

もっと極端な見方

私の場合、大阪公演だと終演後、定式幕が閉じるとさっさか帰り、ホテルのお風呂に入ってぼぉっとして寝る、というもっと極端な見方をしています。
貧乏性なので「通し」の後、九州からの移動の後、という事情も有るのですが。

4月のだし巻きの夕べ、二つ返事で参加します、と言いたい所ですが「財源」の問題で保留、という所です。
今回の入院で預金通帳が悲鳴を上げています。
何か臨時収入が有った場合、突然参加します、という事は充分に考えられますが。

また何かしらの事情で突然行けなくなる、という事が有ったらどうしよう、と思います。(笑)

幕間のメール、

携帯だけでなくパソコンのアドレスにもccしてくださった方がよいかと存じます。

携帯はまだなかなか見る習慣がついてなくて、遅れて気がつくことになるかもしれませんので……(外にいたら携帯だけが頼りなんですが)。

♪しろくまさん

私もホテル泊まりでホテルが近ければそうしているかもしれません(笑)。
次回「だし巻き」、なんとも微妙なところですね。なんとか臨時収入(ってどういうのがありうるのでしょう?)があらんことを願っています。

♪えるさん

そうですね、じゃあ、電報にしましょうか(笑)。
電話を3回鳴らすとか。電話をかけて無言なら私と判断していただくとか(電話番号、存じませんが)。

手旗は無理でしょうが(米相場か?)、

狼煙か空砲なら使えそうですね。

不思議なもので、人のために文字入力というカクレミノがあると、人見知りも場所見知りも直り、爆弾発言も奇行も影を潜めるのです。別人28号。

さらに、よく聞こえなかったときに訊き返すということがふだんは恥ずかしくてできず、「まあいいや」とあきらめてばかりいるのに、見せる相手があるとなると、これが聞き直せちゃうんですね。

日常的にやって慣れている方のようなレベルではできませんが(ああいう方はケタ違いに速くて正確で、何より要点を把握するのがうまいんですよね……)。

それにしても、こでまりさんとまちるださんはいつの間に「だし巻きシスターズ」になっていたのでしょうか!

顔の判別が弱いもので、

有名人に遭遇しても有名人だと気がつかない名人です。一緒に歩いている連れは気がついて教えてくれるのに、こちらは教わって見てもまだわからない、てなことになります。

昨年の東京の楽前日には劇場の裏側の横断歩道で英大夫さんを思いっきり無視しました。新年の初日、「去年、東京の横断歩道で会いましたよねえ」と言われてしまいました。スミマセン。

小規模な落語会だと、噺家さんご本人が受付で会計をされていたりすることがあるようですが、あれもけっこう怖い。もうね、落語家は洋装禁止! 眼鏡も禁止!

本当はもっとたくさん無視しているんでしょうけど、なにせ自分でわからないのでエピソードが収集できませぬ(笑)。

まあ、有名人は見分けられなくてもそんなに実害ないからまだいいのです。大家さんとか、恩師とか、顧客とか、実生活でお世話になっている知り合いが見分けられなくて挨拶しそこねる方がよっぽど困るのでした。

♪えるさん

手旗なら劇場の屋根に上がらないと無理でしょうかね。
えるさんのキータッチはかなり正確で速いですよ。
こでまりさん姉妹は「こでまり姉妹」と書くと「こまどり姉妹」みたいだし、単に「シスターズ」だと聖書を持ってそうだし、勝手に「だし巻き」にしちゃいました。
すれ違っても気がつかなくて、後日その人から言われるとドキッとしますね。
英さん、よく電話しながら歩いていらっしゃるので、逆に私が無視されたこともあります(笑)。

手旗

私が子供の頃、ボーイスカウト、と言う謎の秘密結社(?)に加入しておりました。

今は「結社」の教育プログラムからは削除されて居るようですが、ロープ結びと並んで手旗信号は必須科目でした。
私はどちらとも駄目で、落第ボーイスカウトでした。

え、「臨時収入」とは共済からのお金、です。そんなに戻って来るものではありませんが。

♪しろくまさん

手旗とロープ結び、そういえばボーイスカウトに入っていた友人は自慢げでした(笑)。
共済はありがたいですね。忘れたころにドカンと戻ってきますね。四月のご来訪が期待されます。

にんなじにあるほうし

考えてみたら、今まで観劇も「わぁわぁ(私はカタカタ)」も、連れといえば「布教ターゲット」ばかり。経験者と「わぁわぁ」したのはついこの間。

18年、基本的に一人で観て一人で帰って、疑問に思ったことを訊ねる相手もなく、詞章の聞き違いもストーリーの誤解も山ほどあったでしょう(それは番付買わなかったせいもあったけど)。仁和寺の法師状態。

それ以上に不安だったのは、自分がたまたま好きになった人(複数)が、主流なのか異端なのか、平凡なのか個性的なのか、ヘタっぴなのか上手なのか、自分以外にも好いてるお客が多いのか少ないのか、さっぱりわからなかったことでした。別に、そういうこと調べてから好きになるかどうか決めるわけじゃなし知ったからって愛に影響するわけじゃないんですが、何ともいえず心細かったなあ……。

あの人このごろ元気ないような気がする、とか、あの子うまくなったような気がする、とか思っても、自分の錯覚かもしれん、と思うとだんだんそんな気がしてくるし、そのうち忘れてしまうし(名前を知らない人は最初のうち自分にしか通じない仇名をつけてみたりしてましたね(笑))。

♪えるさん

ほんとうは「上方芸能」の文楽評が「先達」にならなければならないのかもしれませんが、なにしろ相棒はともかく私がヨロヨロしているものですから。
私もこのブログでさまざまなご意見を伺うことができて、先達どころか、これも仁和寺の法師、と思ったものです。

イデアは目に見えんので

最初は顔も名前もわからない人がおおぜい出ているという中、なにかしら特徴が記憶に残ると「ああ、あの人」と見分けられるようにもなり、情も移りやすいものですが、その特徴が「持ち味」として愛でても差し支えないものなのか、当人も克服を目指して精進している悪癖なのか、あるいはたまたまその日だけのコンディションの所産なのか、それがわからないんですね。見聞きできるのは実際に出てきたものだけで、各人の頭の中にある「イデア」は見えませんから。

呂勢さんのインタビューで読んだことがあるのですが、昔、越路師匠に「よその人が『師匠に似てる』なんて言う所は、たいてい師匠の悪い所。いい所なんてのはなかなか真似できない。悪い所、欠点を『特徴』だと思って捉えてる」と言われたのだそうです。米朝師匠もラジオで「だいたい師匠にしたら似て欲しないとこが似てしまうもんやな」と言うてはりました。

今でもたまに、シュっと涼しげで上品な動きに打たれて一目惚れした後で、「もしかして、たまたま何かで気落ちして元気をなくされてるお姿か何かを、勝手に上品と思うてたんやったらどないしょう……」なんて不安にかられることがあります。

先達とよべる方々ばかりでなく、道連れはみなありがたいものです。しゃべってしまうだけでも、妄想のようにグルグルするようなことはなくなるので。

鼻づまりの想い出

そういえばもうずいぶん前、知人を落語会にお誘いしたら、出演者の一人が風邪の治った後なんでしょう、たいしたことないんですが軽く鼻声になってまして。

ところが事情を知らない知人はその鼻声がえらく気に入ってしまったらしく(笑)。あんましステキステキ言うもんで「あれ、明日か明後日には直ってまうねんで!」と教えたげてええもんかどうか、ちょっと迷いました。引っぱるだけの根気がないから(イジワルやからと違いますよ!)すぐバラしてしまいましたが。

鼻声くらいなら翌日に治ってたらすぐ気がつくけど、「ほんとはこうしたい、でも、今その途中」なんてのは、何年、何十年もたったころにやっとわかったりするのかなあ……。

♪えるさん

昔、風邪をひいたときに、のどがやられて1オクターブくらい低い声になってしまったことがあります(笑)。
そのとき、同級生の女の子から「そのままの声でいて」と言われたことを思い出しました。
しゃべっているだけで、聞いていてくれているだけでありがたいですね。
芸事はたぶんそうだろうと思うのですが、なだらかに進歩していくのではなくて、全然進歩がないと思ったらあるときポコッと大きく進歩する、また進歩がなくてまたある日ポコッと。それの繰り返しのような気がしています。少なくとも私の仕事ではそういうところがあります。

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://tohjurou.blog55.fc2.com/tb.php/1495-dcd3b4b8