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泥棒 

落語の世界にはしばしば泥棒が登場します。「盗人(ぬすっと)」というほうがよいかも知れません。だいたい

    間が抜けて

いて、失敗をやらかすことが多いようです。『おごろもち盗人』では、盗っ人が家の中に突っ込んだ手を縛られ、あげくには通りがかりの男に自分の金を奪われます。『仏師屋盗人』では、仏師屋に入った盗っ人が誤って仏像の首を切り、修理を手伝わされます。盗みに入ったらいきなり首を切られ、自分の首を抱えて走る『首提灯』もありました。
文楽では

     家宝の刀

や茶入れを盗まれる(『伊勢音頭』『昔八丈』『鳴戸』など)、というパターンがあります。
勘平のように盗みの疑いをかけられたり(半ば盗んだようにも見えますが)、お米のように夫のために十兵衛の持つ薬を盗もうとしたり、プロの泥棒(?)でない者の盗みはさまざまな悲劇を生むようです。
現実の泥棒は刃物を持つ者もあるでしょうし、暗闇の中で鉢合わせしたら恐ろしいでしょうね。

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こんなことを書いたのは、『紫式部日記』に出てくる泥棒の記事をちょうど読んでいたからです。今からほぼ1000年前の寛弘5年の大晦日(12月30日)に一条天皇が内裏として使っていた

    一条院

という邸宅に泥棒が入ったのです。女房の悲鳴を聞いた紫式部は慌てて同僚二人とともに恐る恐る声の方に行きます。そこには
    裸の女房

が二人。身ぐるみ剥がれていたのです。滝口の武士たちに救いを求めようとしますが、大晦日の行事の鬼やらいの終わった後で、彼らは退出してしまっていました。
あるいはそういうことを知ってこの時間に入ったのでしょうか。
紫式部は恥ずかしさも忘れて「弟がいるはずだから呼んで!」と言いますが、これもいません。やっと藤原資業という男が来てくれて一人であかりをつけて行ってくれたのです。頼もしかったでしょうね。
笑い事ではないのですが、裸の二人の女房は紫式部にはかなり印象的だったようで、後に思い出すと滑稽にすら見えたようです。
しかし、内裏に泥棒が入るとは、警備の手薄さが思い知らされます。

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コメント

裸の女房さんたちは気の毒ですけど、繊維製品(糸とか布とか)が貴重品だったのだなあということが伺われますね。

♪えるさん

夜中なので正装していたわけではなく、正月用の装束は盗られなかったと書かれており、盗人も綿の入ったものが欲しかったのかもしれません。
「裸」は、文字通り素っ裸に近い恰好にさせられたのかもしれません。

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