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久しぶりの枕草子 

あまりにも有名で、しかも長めの作品は意外に読まないというか、通読しようという気になるまで時間がかかります。
私にとっては

    枕草子

などがそれにあたります。
この夏は頑張って読んでみようと挑んでいます。やはり面白いです。
学生時代に読んだときよりもずっと面白い。

このごろ、古典文学と呼ばれるもののおもしろさをやっとわかってきたような気もします。遅いです。これまで私が古典文学の授業をしたのに付き合ってくれた学生さんには申し訳ないくらい。

    すさまじきもの

の段は有名で、高校の教科書で出会いましたが、「すさまじ」は重要単語です。入試に出ますから覚えましょう、と言われたのは記憶にありますし、実際、大事な言葉です。たしか、「興ざめだ」と覚えなさい、と言われ、その通りに覚えて、フムフム、勉強したぞ、と満足しました。
その例に挙げられているのは「昼に吠える犬」「火をおこさない炭櫃」「方違(たが)えで外泊したらもてなしてくれない所」「任官できると思っていたらできなかった人の家」などなど。「興ざめ」はなるほど正解でしょうが、そういう言葉で表現できない感覚が自然に呑み込めるようになった、というか、現代語に置き換えず「すさまじ」のままで納得してしまえる面白さ。
うまく言えませんが、そんな感じで読んでいます。

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おもしろいことがいろいろ書かれています。

  めったにないもの
    ・・舅にほめられる婿、姑に可愛がられる嫁、主人を謗らない家来

  同じことを言ってるのに違って聞こえるもの
    ・・法師の言葉、男の言葉、女の言葉

  説経の講師は美男がよい。講師の顔を見つめていると尊く感じられる


この「法師」「講師」は学校の教師にも置き換えられますかね?
作者清少納言の漢詩文の素養はほんとうに素晴らしいです。漢文の苦手な私はただただ羨ましい限りです。

季節感も枕草子では繊細に捉えられます。今の時期なら、

  七月頃、とても暑いので、あちこち開け放して
  夜も明かすのだけれど、月の頃ははっとして
  外を見るととても心惹かれる。
  闇もまたすてきだ。有明はもういうまでもない。

などと言っています。
有明は平安時代の人が多く愛した時間帯であり、またその頃に出る月であり。

まだ最後までは読めていません。もうちょっとがんばります。

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