オランダの雲 

神戸市中央区京町24。桜井小太郎設計の横浜正金銀行神戸支店、東京銀行神戸支店として使用された建物。神戸市立南蛮美術館と神戸市立考古館が統合されてできたのが

    神戸市立博物館

です。JRや阪急阪神の三宮駅から歩いて10分ほど。旧居留地のまことに魅力的な、神戸らしさの一端を現すような地域にあります。私も大好きな場所です。
かなり前のことになりますが、1月6日まで、ここで

    マウリッツハイス美術館展

がおこなわれていました。
一年間待ち続けただけに感激しました。
最近はこういった「○○美術館展」という、いわば引越し展覧会が多いようです。
今回も、あちらの美術館の都合でごっそり借りることができたらしく、なかなかいいものを拝見できました。
レンブラント、ハルス、ブリューゲル(父)、ルーベンス、ステーン、デ・ホーホ、ヴァン・ダイク、ホーイエン、ライスダール、フェルメール等々。
風景画ではやけに

    

が印象的でした。
「ホーホエルテン近郊のライン川の眺望」(ホーイエン)、「帆船の浮かぶ湖」(ライスダール)などに描かれた雲です。これでフェルメールの「デルフトの眺望」があればさらにすばらしかったかな、と、贅沢な望みを抱いてしまいました。

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歴史画ではレンブラントの「スザンナ」を観ることができて感激しました。フェルメールの「ディアナとニンフたち」は以前東京都美術館で観て以来二度目。かつては別人の作とされていたものです。
静物画もすばらしい。「万暦染付の花瓶に活けた花」(ブリューゲル父)、「燃えるろうそくのある静物」(クラースゾーン)、風俗画では「手紙を書く女」(テル・ボルフ)、「親に倣って子も歌う」(ステーン)など。
しかし、

  肖像画とトローニー

の一連の絵画は圧巻でした。
レンブラントの自画像(1669年)の重厚さ。あんな顔になりたい。やはりレンブラントの「羽飾りのある帽子を被る男のトローニー」「老人の肖像」も目に焼き付いています。
ハルスの「笑う少年」は一度観たら忘れられません。ドリフターズのコントを観てケタケタ笑っているような。
今回の花はもちろんフェルメールの

  真珠の耳飾りの少女

でした。私ははじめて実物を観ました。年末に行ったときはすいていましたのでじっくり向き合いましたが、涙が溢れてきました。不覚、不覚。
なぜ君はそんなに見つめるのか。離れられないじゃないか。髪を見せない青いターバン、大きな真珠。見返り美人というのが日本にもあるんだよ。黒い瞳に赤い唇。娘を見るような錯覚。その唇から「どうしたの、お父さん」という言葉が聞こえそうだ。ほんの十秒か二十秒か、君の姿を独り占めした時間があった。最近、涙もろいことを知ってそんな顔で見つめるのか。

絵画の技法とか、絵の具かどうだとか、そんなことはどうでもよいと思わせる絵でした。
オランダの雲の下にあんな少女がいたのだろうか。

マウリッツ

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