ごんべえさんとやまのかみさま(加筆版 その2) 

(雨音)ポツッ、ポツッ。おや、雨が降ってきました。ついさっきまであんなに晴れていたのに、山のお天気はとても変わりやすいのです。そして、遠くからごろごろごろという音が聞こえてきます。(雷鳴、次第に強くなる)ごろごろごろごろ。
「こりゃたいへんだ、雷様じゃ」
ごんべえさんが荷物をまとめて逃げようとすると、雨はどんどんひどくなってきました。ポツポツという音がシャーッという音になり、やがてザアザア、ゴロピカ。そしてとうとう、ゴーッ、ドンドンドン(激しい音)。
「雨じゃ、雷じゃ、助けてくれ、助けてくれ。助けてくれ、助けてくれ・・・・」
ごんべえさんはうろうろするばかりです。雨と雷はますます激しくなってきました。
「助けてくれ、助けてくれ、神様、仏様、助けてくだされ、助けてくださりませ、助けてくだせぇ、助けて下せぇ・・」
ごんべえさんは神様にお祈りをしましたが、雨も雷もやみません。ごんべえさんは怖くて、寒くて、
「助けてくだせぇ、助けてくだせぇ、たすけ・・」
とうとう倒れてしまいました。


倒れたごんべえ
↑倒れたごんべえ

山の神様がその様子を見ていました。
「ごんべえはいつも山の動物をかわいがって、くだものやきのこも、自分たちの食べるだけのものを持って帰る。山を荒らしたり、生き物をいじめたりせず、大切にしてくれる。う~ん、よし、助けてやろう。それっ!」
山の神様が合図をすると、どこからか傘が飛んできました。(傘の舞)ぐるぐるぐるぐるぐる、傘が舞います。ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる・・・・。そしてその傘はごんべえさんの頭の上でぴたり(ツケ)ととまりました。


救いの傘

↑救いの傘がごんべえの真上でぴたりと止まります

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やがて雨がやみました。神様のおかげであまり濡れずに済んだごんべえさんは、ふと目を覚ましました。もう命はないと思っていたのに、助かったのです。
「おお、生きとる。わしゃ生きとる。生きとる、生きとる。ひどい雨と雷じゃったに、わしや生きとるぞ。おや、この傘はなんじゃ。ああ、山の神様がおめぐみくださったのにちがいない。ありがとうごぜえます、ありがとうごぜぇます」
ごんべえさんは山のてっぺんに向かって何度も何度も頭を下げました。
「ありがとうごぜえます、ありがとうごぜえます・・・・」
ごんべえさんは荷物をまとめて帰る用意をしました。そして、さっき採ったばかりの3つのきのこのうち、1つを元に戻しておきました。
すっかり晴れあがった空の下、        
「おお、あんなところに、きれいな虹が」   
ごんべえさんは荷物を持って立ち上がり、山に向かって叫びました。
「やまのかみさまー」(ごんべえやぁい)             
ごんべえさんはうれしくて涙が出ました。


きれいな虹が
↑きれいな虹が出ます。これも作っていただきました

この部分で山の神様に呼びかけたごんべえに対して、あたかも山びこのように神様の声が返ってきます。ここが今回新しくしたところです。

杖を取り上げたごんべえさんは、ゆっくりと、ゆっくりと山を降りていきました。ゆっくりとゆっくりと。途中で、山の神様にもう一度
「ありがとうごぜぇました」
と頭を下げて、また歩き始めました。ゆっくりとゆっくりと。
ごんべえさんは、家に帰ったら、このできごとをおばあさんに話してあげよう、と思っています。
(雀が飛ぶ 鳥笛。雀が去り、傘のような形をしたきのこが一つぽつんと残っている)
                      (おわり)

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