私、なんでこない 

落語も漫才も好きだったのですが、寄席には音楽ショーというのもあります。私は小さい頃から

    横山ホットブラザーズ

のファンだったのです。小学生の時、宝塚ホテルか、先年閉園になった宝塚ファミリーランドで何か子供向けの催しがあって、連れて行ってもらったことがあります。そこに余興で出てこられたのが横山ホットさん。もう嬉しいの何の。ミュージックソーの演奏はなかったと記憶しますが、なにしろにぎやかでした。もちろん東六師匠がいらっしゃいました。漫画トリオと横山ホット、この二組はなぜか子供のときに何度かナマで拝見していました(すべて宝塚でした)。
宝塚は歌劇、と思われがちですが、お笑いとも縁が深いのです。宝塚歌劇の第一回の公演が室内プールを改装した【劇場】だったことは有名ですが、やがて4000人収容という大劇場ができました。それとともに宝塚中劇場と言うのがあって、これはのちに宝塚新芸劇場として続きます(現在はバウホール)。関係ありませんが、私はこの劇場の舞台に立ったことがあります(ほんとです)。
この新芸劇場で

    「新芸座」

という一座が公演をしていたことがあり、Aスケ・Bスケ、いとし・こいし、蝶々・雄司といった漫才の方々も出ていらっしゃいました。のちに桂小春団治から露の五郎、露の五郎兵衛になる桂春坊さんもこの一座にいらしたのです。
話が飛びましたが、宝塚でお笑い、というのは何も不思議な話ではないということでした。

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音楽ショーではないのですが、浪曲ショーというのがありました。第一人者は宮川左近ショーのみなさん。「まいど~みなさまおなじみの~」で始まるのです。浪曲というものにあまり親しみがなかった私はさほどのファンではなかったのですが、この方々のおかげで『桃中軒雲右衛門』とか『瞼の母』などを知ったのでした。
そしてとても派手なのは暁照夫さんの三味線。途中で独奏されて必ずお客さんから拍手が来る。すると照夫さんが「もう、なんで私

    こないうまいんやろ」

といって下がっていくのです。
他のお二人が目一杯なのに対して、照夫さんは軽く飄々としています。そして、あえて生意気に自画自賛するのが照夫さんのキャラクターだったのです。ここのメンバーも今では照夫さん(現在76歳)だけになってしまいました。
私はこの「なんで、私、こないうまいんやろ」というせりふがなぜ面白いのだろうと不思議だったのですが、これは実はたいていの人が心の中で思っていることをひょいと口に出すおもしろさなのだろうと今では思っています。

    うぬぼれ

は人間に必ずあるもの。しかし大の大人がそれを口にするのははしたない。だから言わないだけなのです。私もやはり他の人にはちょっとやそっとでは負けない、とうぬぼれていることがないわけではありません。もちろんそんなことは「はしたない」から言いませんけれども。
それを生意気キャラの照夫さんがさっと口にしてお客さんの本音をくすぐる。みんな身に覚えがあるからそれを突かれたようで笑ってしまう。こういう笑いの作り方はさすがに一流芸人さんならではだと感じます。演劇の演出の心すら感じます。
宝塚新芸座に出ていらした漫才、落語の方は、その後も役者としてもかなり活躍されています。いとし・こいしさんなど、テレビドラマや映画、舞台で主に脇役としてずいぶん活躍されました。あの漫才にも芝居の心がずいぶん生きているように感じました。

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コメント

漫才

昔はよかったではありませんが、最近は使い捨ての若手芸人の宴会芸の延長のような素人とあまり変わらない芸?が多いです。

♪花かばさん

その結果、本物の芸を持つ人が埋もれたりしますね。テレビも本物の芸を見せる番組が減っているのでしょうか。
いとしこいしさんなんて、同じネタを何度聴いてもおもしろかったです。

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