絵巻物 

新年度、一般の方々と一緒に読んでいこうと思っているのが絵巻物の代表的なもののひとつ、「伴大納言絵巻」です。今は出光美術館の所蔵になっています(私も東京の出光で拝見しました)。

これは大学院の博士課程の時に

    日本美術史

のゼミに出してもらって勉強したものでもありますが、それ以前から大好きな絵巻物です。私が通った大学院の博士課程は、当時「学際的に」勉強することという方針があり、また、私自身も日本史、日本美術、芸術学などの分野に感心はありましたので、日本文学以外の授業を積極的に取ろうと思っていました。
それでたまたま日本美術史で伴大納言絵巻を読むというので飛びついたわけです。この授業ではある美術館で、その美術館所蔵の

    国宝の絵巻物

を目の前で見せてもらったり(こういう体験を積むことで文献や美術品の扱いを覚えていきます。これも大学院生の修業のひとつです)、「来週は名古屋の美術館に行きます。それで授業と言うことで」などという感じで、伴大納言だけを読んだのではなかったのですが、1年間美術史の専門家の中に混じっていろいろ教わりました。
専門外の人のお話をうかがうのはやはり面白いです。先生はもちろんですが、大学院生も将来は専門家になろうとしているわけですから、意識はかなり高いですしね。
私はあくまで素人ですから、むしろ文学(この絵巻は宇治拾遺物語に見える伴大納言の話とほぼ同じ内容です)の立場や日本史の立場から発言できることもあるかなと思っていました。そして一方で美術の勉強(顔料とか、破損の状況とか、他の絵巻物との関係や比較など)をすることで新たな視野が広がればいいなと思ったわけです。
その当時若手の先生だった担当教員はその後、斯界の大家(「おおや」じゃありません、「たいか」です)になられて、今もご活躍です。

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それを私が今度は教師の立場から読み直そうというわけで、できるかどうか今から心配です。
私が持っている本は中央公論社の「日本の美術」シリーズのもので、カラーのきれいな写真で構成されています。しかし、どうしても冊子本の宿命で途切れ途切れになり、しかもページの真ん中は綴じ目があるため見にくいのです。このシリーズの豪華版が

    「日本絵巻大成」

で、これは綴じ方も工夫してありますのであまりみにくくありません。本当はこちらが欲しいのですが、高価なために廉価版で我慢したわけです(アマゾンの中古品で600円で出ていました。ガックリ)。
今はさらに廉価なもの、あるいはさらに豪華なものも出ていますが、やはりすべて冊子本です。受講生の皆さんにはやはり絵巻物というものをご覧いただきたいという思いがあります。そこで京都の便利堂から出ている縮小版の絵巻物だけでも手に入れたいと思っていました。しかし私には手が出ない価格です。そんなときに叔母が「あんたもうちょっと勉強しなさい」とお小遣いをくれました(ほんとなんです)。いい叔母さんです。そこで早速そのお金でこの絵巻物を買って皆さんに雰囲気だけでも味わっていただくことにしました。

今年は秋に京都国立博物館で

    鳥獣人物戯画

全館も公開されるとのこと。これまた楽しみです。
2014年は私にとって絵巻物の年度ということになりそうです。

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コメント

等伯・仏涅槃図

絵巻物でなくてすみません。

わたし近所の図書館で安部龍太郎「等伯」を借りて、昨日読み終えたばかりです。

けさのA新聞をみると、なんと等伯が描いた「仏涅槃図」を京都・本法寺で公開するとの記事が一面に載っているのでビックリしました。

等伯の長男・久蔵が、敵対する狩野派の陰謀によって若くして亡くなり、それを悼んで等伯が描いた巨大な涅槃図。

これもなにかの奇縁。会期中に本法寺に、涅槃図を見に行きたいと思っています。

♪やたけたの熊さん

この時期になると涅槃図ですね、こういう巨大なものは写真で観ても実感がつかめないので、やはり本物を観たいです。
桜の季節、人出は多いでしょうが、本法寺の春をお楽しみください。

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