学生からの質問(その4) 

私、以前キャッシュカードをなくしたことがありまして、銀行に行って再発行してもらおうと思ったのです。係りのお姉さんが丁寧に手続き方法を教えてくれました。その通りにして書類を出すと彼女はおもむろに「1000円お預かりいたします」と言ったのです(1050円かも)。私は銀行で「預かる」という言葉を聞いたものですから、(利子はつかないと思いましたが・・笑)一時的に預かってあとで返してくれるのだろうととっさに判断してしまい、お金を出しました。ところがそれはどうやら

    手数料

だったのです。高い! 「あのね、銀行がお金を貸してくれっていうから貸してるんですよ。窓口でなく自分で機械を操作して返してもらってるだけなのに、その操作するときに必要だというキャッシュカードを再発行するのになぜお金を取るんですか。また取るなら取るで『1000円いただきます』とか『手数料を1000円頂戴致します』とかはっきり言ってくださいよ」と言いたかったのですがにっこり笑ってお金を持っていった彼女の笑顔に負けて(笑)私は黙って帰ったのでした(ナサケナイ)。大体、銀行というのは休日にお金を出すと手数料を取るとか、勝手なことを言います。貸してくれといいながら返すときには渋るような体質のなせる業でしょうか。
と、そんな不満を書くつもりはなかったのです。
この

    「預かる」

という言葉も学生の悩みにあります。
学生はレジを担当しているものも多いのです。

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★お客さんが800円お買い物をしたときに「800円からいただきます」といってもいいですか?
★800円の買い物をしたお客さんが1000円札を出されたら「1000円からお預かりします」でいいですか?

などの質問が出てきます。どちらも私は否定しています。800円の買い物をされたら「800円いただきます(頂戴致します)」がいいでしょうし、1000円札を出されたら「(本当は800円なのでそれ以上いただくことはありませんから、仮に1000円預かって200円は返しますという意味で)1000円お預かりいたします」がいいでしょうと話しておきます。

こういう質問がほんとうに

    山のように

あるのです。具体から抽象へ、というわけで、私の授業ではこういう具体例を解決していきながら一般論に話を進めているのです。

最後になりますが、私は知つい「本を読むのは大事」と言いますが、学生は「どういう本を読めばいいのか」と聞いてきます。これはもうとても答えにくいです。同世代の人であっても本は興味の対象が個人によって違います。まして私のようなものと理系の彼女たちでは当然違うでしょう。
それでも「学生のうちに古典をいくらか読んでおくといい」とだけは言っています。この場合の「古典」は学生のイメージする「古文」とは同じではなく、たとえばバルザックもマンもシェークスピアも聖書もニーチェもすべて古典だと話しています。そして一例を挙げるなら、と言って私の大好きな芥川作品、特に

    「くもの糸」

を朗読して私がこの文章をどれほど評価しているかを話します。
簡単な言葉でどれほど美しく極楽の様子を描いているかどういう文章の構成になってるかなどを話すと「『くもの糸』は知っていたけれど、こんなに美しい言葉だとは気がつかなかった」という意見も出てきました。わかってくれたのであればうれしいです。

学生からの質問は私にとっても刺激的です。彼女たちを何も知らない幼稚な者、といってしまうのは簡単なのですが、そうではなく彼女たちも精一杯きちんとコミュニケーションをとろうと努めているのです。それをわかってやった上で優美な日本語を教えたらきっと彼女たちも納得してくれる、今私はそんなことを思いながら授業をしています。

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