北斎の娘 

神戸市立博物館はしばしばお邪魔するところです。
博物館ですから、美術展ばかりではなく、さまざな企画が行われます。しかしこのところ私は美術展によく足を運んでいます。
マウリッツハイス美術館のフェルメールやレンブラントらの絵は今なお目の奥にしっかりと包み込まれています。
今は

    ボストン美術館浮世絵名品展 北斎

が行われています。
富嶽三十六景も全46図のうち「凱風快晴」「神奈川沖浪裏」など21図が出ていますが、それ以外の作品も充実しています。
よく知られた作品では「諸国瀧廻り」「百物語」「諸国名橋奇覧」など。
それ以外にも「難波六郎常任」(武者絵)や「菖蒲に鯉」(団扇絵)「花の兄」「盆踊」、さらには「新板浮絵 忠臣蔵」、洋風版画「阿蘭陀画鏡 江戸八景」、面白いところでは組上絵もあり、

    「浅草雷門」

が会場の入り口で拡大再現されています。
私のような浮世絵素人はもちろん、ファンの方にとってはたまらない展覧会だろうと思います。

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このほかに私が気になっているのは北斎の娘阿栄(おえい)が描いたものです。この人の色彩感覚はとてもすてきだと思っていて、いろいろ好きなものがあるのです。彼女は画家としては

    「応為」

の名を持ちます。結婚したものの離縁されて戻ったという経歴のある人で、北斎の晩年を一緒に過ごしました。北斎はいつも彼女を呼ぶときに「おうい」と声をかけたそうで、それで「応為(おうい)」と名乗ったということです。本名の「おえい」も響かせているのでしょう。「父は何かあると私を『オウイ』と呼ぶ。『オエイ』じゃなくて『オウイ』なんだ、私の名は。それじゃあ雅号も『オウイ』にしよう」という感じでしょうかね。
北斎は彼女のことを「美人画を書かせたら自分以上だ」とほめていたそうです。どういうところを指してそういっているのか気になるのですが、それはまた専門家の人に聞いてみたいと思っています。
今回出ている彼女の作品(肉筆画)に

    三曲合奏図

があります。女性三人が琴、三味線、胡弓を合奏しています。つまり三人阿古屋です(笑)。「実際にその格好で楽器を弾くの?」と思うほどからだの線に変化があって躍動感すら感じます。合奏という日本語よりアンサンブルという言葉のほうが似合いそうな「室内楽」の雰囲気です。三曲ではなくて弦楽三重奏というか。江戸時代の最後を生きた、言い換えると近代の芽生えの時代を生きた阿栄は伝統的な浮世絵に新しい感覚を取り込んだようで興味があるのです

神戸での展覧は今月22日までです。このあとは北九州と東京に巡回するようです。

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