「ごんべえさん」本番です 

奈良市在住の旧知の方から「文楽人形を幼稚園児に見せる催しができないか」と依頼されたのは、その方のご子息が幼稚園児だったころです。今はその坊やも少年野球チームで頑張っている小学校3年生のはずです。
最初は1年だけと思っていたのです。それは学生がいなくなったので、人形を動かしたくてもできないからです。それに、幼稚園児に喜んでもらえるかどうかわかりませんし、園が続けてほしいとおっしゃるかどうかはさらにわからなかったからです。
ところがどういうわけか

  子供たちには大うけ

で、保護者の皆さんもこれならもう一度と思われたのかもしれません。
しかし学生がいないというのは致命的で、お断りするほかはなかったのです。が、地元のボランティアの皆さんが協力しようとおっしゃって下さり、文楽人形など触れたこともないという方が積極的に参加してくださいました。
最初は私もこわごわ。皆さんがどれくらい熱心にしてくださるのかも、どれくらいのことを要求すればよいのかもわかりませんでしたから。
ところが、私の予想はよい方にはずれ、想像していた数倍も熱心に取り組んでくださって、何とか無事に務めを果たせました。
ここで園長先生が交代されました。
新しい園長先生ははたして理解のある方だろうか、そうでなければもう依頼されることはないだろうと思っていました。
ところがこの先生がまた「これは

    とても大事な催し」

とおっしゃってくださり、昨年も無事実施できました。その時点で園長先生が「来年もぜひ」とご依頼くださったのでした。これまでは秋におこなっていたのですが、私の事情で一学期にしていただくことになり、暑い中皆さんに稽古をしていただくことになったのです。
メンバーはかなり代わってはいるのですが、最初からずっと参加してくださる方もいらっしゃり、ある程度はその方が新しく参加された方に指導してくださるまでになりました。

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ただ、私には不満もありました。稽古がどうしても十分にできず、「ほんとうはこうしてほしいんだけど、我慢しよう」という気持ちになったことが何度もあったのです。
そこで今年は稽古の回数を増やしていただき、多少の難題もあえてお願いしてみたのです。そのひとつが

    ごんべえさんの足

です。これまでは二人遣いで、足がないため立ち姿での演技がほとんどできず、また演技してもあまり見栄えがしなかったのです。そこで今回思い切って足をつけ、動きを細かく、しかも大きくしました。
ごんべえさんが鍬で土を耕すしぐさがあるのですが、ここでは子供たちと一緒に

     「よいしょ」

の掛け声をかけて精一杯動いてもらうことにしました。見得も切って棒足をして、という文楽人形の伝統的な動きも取り込んでいます。
もう一つの人形の「お染」は極めて細かい動きをお願いしています。この人形の左を持って下さる方はもう三年目で、左遣いがすっかり板についていて、私など、もうほとんど申し上げることもないくらいです。
主遣いさんは初めての方なのに、私はかなり無理難題を言っています。しかし勘もよく、うまく対応してくださっています。
語りの皆さんにも、私はどんなふうに語ってくださっているのかよくわかっていないのに、えらそうにお願いごとをしています。たぶん失礼なことも申し上げただろうな、と反省はするのですが・・・。
稽古期間が長かったので、小道具もずいぶん立派に作ってくださいました。
もぐらの小さな人形を、ということだけはお願いしたのですが、もうひとつキュウリも作っていただきたいというのは申し訳なくて小さな声で(笑)お願いしました。私としては苗ひとつが成長する様子を見せればそれでいいかなと思っていたのですが、出来上がったものはネットにいっぱいのキュウリでした。もう大道具と言いたいくらいです。月もきれいにできましたし、冗談で「文楽劇場の小道具に就職されたら?」と申し上げたくらいです。

6.26キュウリの小道具
↑キュウリ

こうして一か月の稽古が終わりました。今日(7月3日)が本番です。その様子については明日以降の記事にいたします。

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