青信号 

よく言われる珍しくもない話です。でも、学生に話してみると新鮮だったらしく、調子に乗って書いておきます。
信号などない国からやって来た人に、「あれが信号です。青になったら渡っていいですよ」と話したら、その人はいつまで経っても動かないのです。どうしたのか聞いてみると「赤と黄色と緑にはなったが、青にはならない」と。
まあ、これは他愛ない冗談ですが、古来「青」というとこの国や隣国では緑をイメージした感があります。
草が青々と茂るとか、四神の青龍とか、どう考えても緑色でしょう。
もっとも青色を知らなかったわけではなく、

    縹色

があり、浅葱色や藍色、紺色もあります。
信号の緑は日本人にとっては青の範囲なのでしょうか。
絵の具の青色というと、フェルメールがよく用いたウルトラマリンがありますし、北斎の富嶽三十六景などの浮世絵に用いられたベロ藍もあり、私はとても好きな色です。
今年のノーベル賞に青色LEDの開発をされた方々が選ばれたという話もありましたね。

昔読んだ本に、英語ではorange catという言い方があると書かれていました。オレンジ色のネコ。日本人が見たら、「それは薄茶色でしょ」と言いたくなる色だとか。同じ本に、このかたが外国でレンタカーを借りようと申し込んだら、「orange car」をホテルまで届けると言われ、待っていてもなかなか来ない。ところが、すぐそばに茶色の車が止まっていた。それがこの人の待っていた車だったという話です。

そんなことを学生に話した直後にたまたま読んだ本にまさに orange cat の話が引用されていました。その本には茶封筒のことをフランス人は

    黄色い封筒

と言う、とも紹介されていました。
おもしろかったのは、パプアニューギニアのある部族の言葉には色を表す言葉が二種類しかない、とのこと。
色の感覚はさまざまです。

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その本には、我々が「雪」と呼んでいるものを、北極圏のある言語では20以上の呼び方で区別していることも書かれていました。もちろん我々も「ぼたん雪」「粉雪」などの区別はしますが、「雪」には違いありません。また、馬について、モンゴルでは「子のいる牝馬」「大人の牡馬」など全く別の言い方があるのだとか。
といえば明らかなように、生活にきわめて密着した重要なものについては細かく言い分けることがある、ということでしょうね。
我々も rice のことを

  「稲」「米」「ごはん」

と区別します。「田んぼにごはんが実っている」とか「スーパーで稲を買ってきた」とは普通言わないのです。
私は外国語ができないのですが、こういうことを考えると、日本語の感覚でそのまま外国語に置き換えるわけにはいかないことも多々あるのでしょうね。

青と緑の話に戻りますと、世界にはこの二つを区別しないところがかなりあるのだそうです。となると、やはり

    「青信号

で渡ってください」といえばかなりの人がわかってくれるということですかね。

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コメント

突然失礼します。
以前から記事を拝読していた
文楽ファンです。
「雪」ですが、日本でも青森あたりでは
降り方、積り方、積ってからの日数、
その形状などによって相当数の
言い分けがあると伊奈かっぺいさんが
言ってました。ご参考まで。

余談ですが、私には「水色」がなぜ
「水」の色なのか昔から謎です。
「空色」が淡い青なのは納得できますが。

♪cotaさん

ありがとうございます。生活に密着したものは同じものでも呼び方が変わってきますね。
この話は学生にもしたのですが、思いがけないほどの反応がありました。色についてはまるでわからないのですが、学生は敏感。興味があったようです。
他愛ないことばかり徒然に書いておりますが、また何かございましたらお教えくださいませ。

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