文楽に行った卒業生 

卒業生の中には文楽の人形遣いさんから人形の遣い方を直々に習った学生がいます。
みんななかなか熱心でした。しかし卒業したらどうしても

    学生時代の思い出

になってしまいます。それはそれでいいと思うのです。またいつの日か、子育てが一段落した頃にでも「文楽劇場に行ってみようかな」という気持ちになってくれればそれでじゅうぶんです。
その頃には彼女たちの「先生」はトップクラスの人形遣いさんでしょうね。
あのころ(文楽人形の授業をしていた頃)の学生さんは、今二十代後半です。結婚して子供ができた人がかなりいます。
今も何人かの人とは

    Facebook

を通して交流があるのですが、だいたい2歳までのお子さんの写真をしょっちゅう見せてもらいます。
言葉を覚え、そろそろ絵のようなものも描き、走り回って遊ぶ。そんな日々を垣間見せてもらっています。
やはり手がかかりますから、なかなか自分の時間が作れず、悩むこともあるようですが、それもまた母親になった人がたいてい通る道ではあります。
夫君の仕事の都合などで関西を離れて全国に散らばっているため、関西のものに触れる機会はどうしても減ってしまいます。
時間と空間。文楽など見たくても見られない、という人が少なくないと思います。

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その一方で、まだ独身生活をしている人もいます。仕事をしながら、自分の生きがいを探して、楽しんでいるようです。これもまたこの世代の醍醐味かもしれません。
そんな中に、私が時々文楽人形を遣って催しをしたりすると興味を持ってくれる人があり、この人は昨年の秋には

    八百屋お七

の人形を手伝ってくれたりしました(⇒こちら)。
その彼女から先日メールをもらいまして、「初春公演第一部に行きます。見どころなど教えてください」とのことでした。「花競」も「彦山権現誓助剱」を簡単に紹介し、「千本の道行」が初めてだというので、それについては特に詳しく書いて返事をしました。
そしてその日に、私はあの人形遣い先生からメールをもらって、その中に「今日、○○ちゃん(彼女の愛称)が来てくれました」といかにも嬉しそうに書いてありました。楽屋に行ったのでしょうね。人形遣い先生も彼女のことはよく覚えていてくれるのです。
そのことを彼女にメールすると折り返し「千本の道行のキツネに

    涙が出た」

など感想をいろいろ書いてくれました。
彼女はよその大学に行っていたらおそらくここまで文楽に接することはないままだっただろうと思います。もちろん他大学ならもっとすばらしい教員に出会って、もっとすばらしい学びをしたかもしれません。しかし、彼女は文楽と相性がよかったのでしょう。その意味ではこの大学でよかった、といくらかでも思ってくれているのではないかと自己陶酔に浸っているのです。

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コメント

朝からジーンときました。

ほんとうに、いいお話です。

教え子が卒業から数年たってからも、授業で教わったことについて興味を持ち続けてくれ、うれしいですね。
わたしは教職に就いたことはありませんが、分かるような気がします。

♪やたけたの熊さん

やはり嬉しいです。人形遣い先生も同じような気持ちではないかな、と思うのです。
もっと昔の学生(もう40代になっているはず)とは、短歌を批評しあうグループを作ったことがあって、その中にいたある人は卒業後も短歌を作り続け、ちょっとした賞を受賞していました。そういうのも嬉しいです。
「私のおかげ」ではないのですが、きっかけは作れたのではないかな、と。

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