お茶漬け 

小津安二郎の映画はけっこう好きでした。「麦秋」「東京物語」「晩春」「小早川家の秋」「早春」「秋刀魚の味」など。小津さんの人気は今でも衰えず、しばしば小津作品の連続上映会もおこなわれているようです。
黒沢明監督(「我が青春に悔なし」)や今井正監督(「青い山脈」)にも出ていらっしゃいましたが、私が

    原節子さん

を知ったのは小津映画でした。原さんは今の女優さんのように細くて華奢な感じではなく、背も高く、お若い頃から風格のある方だったような気がします。最初に拝見した時から強烈な印象を受け、小津映画を見る楽しみは小津さんの映画であることとともに原さんが多く出演されていることもあったくらいです。今もご健在だとか。
残念ながらその原さんは出ていらっしゃいませんでしたが、小津監督には

    「お茶漬けの味」

という作品もありました。上流階級出身の奥さん(小暮実千代)が田舎の出身の素朴な夫(佐分利信)に不満を抱いて遊び回り、やがて大きな亀裂が入る。ところが夫が海外勤務で羽田を立った後、妻は言いようもない寂しさを感じることになる。そこに飛行機のトラブルで夫が戻ってきて、和解した二人はお茶漬けを食べる。トラブルを解決したエンジントラブル。夫婦とはお茶漬けなんだ、と夫は言う。そんな感じだったでしょうか。

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湯漬けは『源氏物語』にも「御ゆづけなどまゐりたまふ」(夢浮橋)のように出てきますが、強飯(こはいひ)に湯をかけるだけという簡便な食べ方ですし、もっと古くからあったようです。ちょっと塩気があればさらにいいかもしれません。この簡単さが大事ですね。
桂枝雀さんが

    「茶漬けえんま」

という新作を演じていらっしゃいましたが、あれは閻魔といういかめしさの権化のような存在と茶漬けというこれ以上はないというほどの手軽な存在のミスマッチがまずおもしろいわけです。
私もまたお茶漬けが好きなのです。といいながら、お茶漬けってどんなものなんだろう、と思います。やはり私にとっては、あの

    永谷園

のお茶漬海苔です。生まれた時からあるわけですから、完全に刷り込まれています。あれさえあれば、ご飯などいくらでも食べられました。もしない場合はしょうゆのついた「おかき」「あられ」を砕いてご飯に載せ、その上から茶をかけていました。湯をかけるのが普通かもしれませんが、私は文字通り「茶」づけを食べていたのです。類似商品もありますが、たいていは「あられと海苔と調味料」の組み合せ。単純なものですが、ベストセラーとなって、大相撲の懸賞でもおなじみになっています。広重の「東海道五十三次」のミニチュアの絵がおまけで入っていた時代があったことは、このブログでも書きました。
先日、やや固くなった冷やご飯があったので、早速永谷園。以前なら何杯でも食べられたのに、このときは一杯でじゅうぶんでした。さすがにもうかつての大食漢ではありません。

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