道行の美学 

十一月に吹田市の市民大学で何か話をしてほしいと言われています。もうこのシリーズは何年になるのか分かりませんが、私は毎年お話をしています。というか、私は「依頼されたら断らない」という主義なのです。「できない」と断る方も多いと聞いています。偉い先生はそういうものだと思います。しかし、私のような者は断ったら二度と呼んでもらえませんから、二つ返事で引き受けてしまうのです。
というわけで、偉くない私は、さて源氏物語か、藤原公任か、平安時代の庶民生活か、と考え始めました。ところが依頼者の方から

    「文楽について」

という指示がありました。
専門家ではないので、文楽のお話をするのは気が引けますし、自信もないのです。明石の君のような謙虚さで言っているのではなく、ほんとうに不安なのです。
思い起こせば、去年もそういう指示があって、悩み抜いた挙げ句、西鶴の『好色五人女』などを使って

    「八百屋お七」

についてのお話をこじつけ(笑)て、さらには卒業生の人に手伝ってもらって文楽人形をお見せすることでなんとか務めを果たしたのでした。今年も、と言われると、さて困った。お夏(清十郎)とかおさん(茂兵衛)とか、やはり西鶴先生にお世話になろうかと思いましたが、それでは芸がないかなとまた悩み始めました。

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この講演会(5週連続)には全体として大きなタイトルがついていて、今年のテーマは「古今東西の名文句」だそうです。とてもアバウトなのですが(笑)、アバウトにしておかないと収まりがつかないということがあります。なにしろ専門分野の異なる5人がお話ししますので。
文楽で名文句というと、

    せまじきものは宮仕へ
    翼が欲しい、羽が欲しい
    十六年もひと昔、夢であつたな

などなど、いくらでもありそうです。
そして、そんな中から

  恋と忠義はいづれが重い
      〜道行の美学〜

というタイトルを考えました。
私は道行が大好きですし、名文句も多いですから、ちょうどいいかな、と。
「この世の名残夜も名残」「浮世とは誰が言ひそめて飛鳥川」・・・これまたいくらでも名文句は出てきます。出てはきますが、それをどのようにお話しすればいいのかについてはまだ何も見当がつきません。
少しずつでも思いついたことをここにメモしつつ、十一月までには何とか形にしていこうと思っています。

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