宇治の蛍 

『生写朝顔話』「宇治川蛍狩」はなかなかいい場面です。
京阪電鉄とJRの宇治駅の間にあるのが宇治橋」ですが、このあたりは源氏物語や平家物語、さらには平等院、宇治茶のお店などもあって観光地としていつもにぎわっています。
私も宇治に行くとどうしてもあのあたりを歩くことになってしまいます。宇治上神社、宇治神社、朝霧橋、源氏物語ミュージアム、宇治橋、浮舟と匂宮の像などなど。
そのあたりよりずっと上流(宇治川はかなり曲がりくねっていますので、宇治橋から見ると南東ということになります)に天ケ瀬ダムがあります。その近くに

    蛍塚

という石碑があるのです。
ここには
  宇治川の蛍は、古くから世に知られた、夏の風物詩であった。
  高く低く川面に映える無数の蛍火は、蛍ヶ渕と名付けられた
  このあたりを中心にして、幻想的な光の渦を描きだしていた。
  とりわけ毎年旧暦五月二十六日の夜は、平家打倒の夢も空
  しく、治承四年(一一八〇)のこの日に、平等院の境内で無念
  の最期を遂げた、源三位入道頼政と同志の武者たちの亡魂
  が、蛍と化して挑み合うと伝えられ、宇治の蛍合戦とさえと呼
  ばれて、多くの遊客をあつめていた。源氏蛍の名を得た所以
  もまたこゝにあると言う。

と記されています。
さらにその横には源三位頼政の

  いさやその蛍の数は知らねども
    玉江の芦のみえぬ葉ぞなき


の歌碑もあります。

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宇治川は水量が豊かで風光明媚。
藤原道長が別荘を置いたのもむべなるかな、という気がします。
宇治川の蛍狩りについては『都名所図会』に絵があります。

宇治川蛍狩り

この絵の左上にもさきほどの源頼政の歌が記されています。
今では宇治川よりも宇治市植物公園で蛍を鑑賞するイベントがその時節にはおこなわれているようですが、上の絵では船の上からも、陸でも蛍を捕まえようとしている人たちがいて、なかなか風流な遊びのようです。
こういう常識がある時代なので、

    宇治川蛍狩

というのがごくあたりまえのように場面に取り入れられたのでしょうね。
この場面は宇治橋近くで、

    通円(宇治橋の東詰に店を出した茶人)

の店が「人絶えなかりけり」と言っています。
通円は、今も宇治橋の東詰に立派なお店があります。

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