生写朝顔話4(有朋堂文庫による) 

三段目の口に当たるのが「小瀬川」です。これは安芸と周防の国境にある、今なら広島県と山口県の境を流れる川のことをいうのでしょう。
ここで深雪は謎の老女に連れ去られます。

小瀬川
小瀬川の入江に繋留している船に向かって、在所の親父が声をかけます。その船に乗っている老女にお守りを求めているのです。前夜のお守り(実は薬王樹)のおかげで病状がよくなった娘にもう一度お守りを、というのです。老女は承知してついてきます。
そこに二人の悪者が現れます。深雪を拐かそうとしているのですが、見失い、仲間割れをしたり仲直りをしたりしています。二人がまた深雪を探しに行くと入れ替わりに深雪が出てきます。深雪は母や浅香や阿曽次郎を思いながら、

    抱え帯

を枝にかけて死のうとします。そこに先ほどの老女が現れ、自分が恋しい男を探して逢わせてやろうといいます。するとまた悪者が現れるのですが、老女が痛めつけた上で金を投げつけると、悪者はそれを持って逃げていきます。
老女が

    呼子の笛

を吹くと船の者が歩み板を掛け、深雪を伴って船に乗ると船はすぐに出ます。
そこに関助がやって来るのですが時すでに遅く、舟は陸を離れていきます。先ほどの悪者が関助の着物を狙いますが、逆に殺され、関助は必死にあとを追います。

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摩耶が嶽
摂津と播磨の間にある摩耶が嶽。その岩窟に住まうのは老女荒妙です。
雪の降る冬の朝、荒妙の娘千里が、今日は亡き父の祥月命日のため、仏前に供えるための花を折って戻ってきました。
千里は母に「新参の

    浮洲仁三郎

はまだ戻らないのか」「先日つれてきた若い娘はどうしたのか」などと尋ねています。荒妙はわずらわしそうにごまかして娘を奥にやります。
そこに三人の男が戻ってきます。
猿辷(さるすべり)という男は八十くらいの老人から衣類を剥いできたと言い、山蛭洞八は娘を一人拐して来たと言います。つまり彼らは追いはぎ、人買をなりわいとする山賊なのです。
もう一人の浮洲仁三郎は山伏から人参、珊瑚樹、金などを奪ったといい、荒妙から褒められます。男たちが休息のために奥に入ると、

    関助

が現れ、「小瀬川で見失った主人の息女をさがしている。六十くらいの老女がこの山に連れて登ったと人に聞いたのでお尋ねする」と荒妙に問います。荒妙は「そんな娘は知らない。十四五丁先に猟師の家があるから、そこを訪ねたらどうか」と言います。
関助が感謝して去ると、荒妙は手下に関助を谷に落としてしまうように命じ、猿辷や山蛭はあとを追います。
そこに蘆柄伝蔵が山岡玄蕃の書状を持ってやってきます。駒沢次郎左衛門が主君の放埓を諌めたので、このあと薬王樹も奪い返しに来るかも知れないから気をつけるようにという伝言をして伝蔵は帰ろうとします。しかし何を思ったのか、奥庭にひそむのでした。(ここまで端場)

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