日本文化なのに 

ついこの間、日本文化の授業で壁画の話をすることがありました。そこで、法隆寺金堂の壁画とその焼損、そして文化財保護法の話などを付け加えました。するとまさにその日のニュースに法隆寺金堂壁画の本格調査が行われることになったと出たのです。なんという偶然! 
私はいつも学生に「この授業に関しては、

    予習復習

の必要はありません。しかしもし皆さんが日本文化に関するニュースや新聞記事などを目にして、これ、この間授業でやったことと関係あるかな」と考えてくれたらそれは立派な復習です」と話しています。
すると、効果はてきめん。学生は「この間こんなニュースを見ました」とわざわざ報告してくれるようになりました.うれしいことに「これまでだったら絶対に興味を持たなかったことなのに、ピンと来ました」などと言ってくれることもあります。たとえば、文化の日のニュースに城南宮でおこなわれた

    曲水の宴

が出たそうです。その2日後に私の授業がありましたので、早速学生が「よくわかりませんが、和歌を詠んで盃が流れてくるのでそれを飲む、みたいな催しのニュースがありました」と注進してくれたのです。「もうちょっときちんと見ておいてほしいな」という言葉は呑み込んで、「それは多分『城南宮の曲水の宴』でしょう」というと学生は喜んでくれました。また、他の学生はこの際覚えておこう、という顔をしてくれますので効果は2倍。
そんなわけで、次の授業(18日)では学生が法隆寺の話を知っていてくれているかも知れない、と楽しみにしています。

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教養の授業なので、知識を丸暗記することを強要したりはしません(今のダジャレ、わかりました?)。前述の学生のように「ピンと来る」という体験をしてくれればそれでいいと思っています。
文化財保護という話をするのに、私はもうひとつの有名な壁画であるダ・ヴィンチの

    最後の晩餐

を取りあげます。ほとんど丸1コマ(90分)の時間を使って、この壁画がどういう描き方をされ、どういう歴史を持ち、どういう害を受け、どのように修復されて来たかなどについて話をしています。そして文化を保護するということがどれほど大切か、どれほど難しいか、戦争がどれほど簡単に文化を痛めつけるか、政治家の見識のなさがいかに文化を停滞させるかなどについても話しています。
中にはまるで

    関心を示さない

学生もいます。「そんな絵なんて観に行きたくもない、壊れないようにするのはいいけど、むやみに税金は使わないでほしい」という意見も出てきます。さらには「日本文化の時間なのに、『最後の晩餐』の話になるのは何故か」という手厳しい批判もあります。
そういう意見を持ってくれること自体は歓迎です。学生には「日本文化の時間になぜ『最後の晩餐』の話をしているのかを考えてくれることこそが大事だと思うのです」となんだか禅問答のような答えをしています。

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