予習復習 

自己点検という名のもとに、学生がその授業をどのように見ているかについてのアンケートに答えてくれることになっています。
そのアンケート結果が3月の初めに教員に届きます。そして今度はそれを見て教員が

    反省文(笑)

のようなものを書き、それで一件落着にするのです。それで気が済むなら付き合います、という気持ちで私も書いていますが、これで自己点検をしたことにするというのがなんとも役所的で・・・。
反省文といいましたが、具体的に申しますと「シラバスに書いた内容を達成できたか」「アンケート結果をどう思うか」「授業でどんな工夫をしたのか」「今後どうするつもりか」ということをそれぞれ200字程度で書けというのです。
全部の授業について書くので、200字×4問×6つの授業=4800字。実際は4000字くらいでしょうか。学生への返事ではありませんので、適当に、とはいいませんが、あっというまに書いて、すぐに送っておきました。
学生は

    5点満点

で授業にどう関わったかについての設問に答え、さらに自由にコメントを書くこともできます。その5段階評価の中に「この授業1回あたりにどれくらい予習復習をしたか」という項目があります。「5」は「3時間以上」なのです。でも考えてみてください。たとえば「文学」という授業のために看護学科や食物栄養学科の学生が毎週3時間も予習復習するなどということがありうるでしょうか? いや、専門科目だってそこまですることは少ないでしょう。

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実際、この設問に対する学生の回答は極めて点数が低く、教養のすべての科目を平均すると2点もありません。他の項目が概ね3点台なのに対して、極端に点数が少ないのです。もちろん私の授業も同じことで、少なくとも「3時間以上」などということは絶対にあり得ない・・はずなのですが・・「文学」の授業に「3時間以上」と答えた学生がいました。
それを見た瞬間、私にはおよそ「ああ、

    あの人だな」

という見当がつきました。
私はいつも言うのです。「この授業のために家で勉強してもらう必要はありません。ただし、たとえばテレビで『今日は葵祭でした』というニュースが流れたら興味を持って観てください。それは『源氏物語』「葵巻」の予習、復習になります。また、京都に遊びにいって史跡を見つけて『これ、授業に出てきた』と思い出してくれたらそれも自宅学習と同じことです」と。
するとある学生が「宇治に行って

    紫式部の像

を見つけた」と報告してくれました(宇治橋のたもとにあります)。授業の中で私は「いい復習ができましたね」と話すと、彼女は明らかに「私にできたんだ」という満足感を漂わせていました。この人は「誕生日に古語辞典を買ってもらって読んでいる」とも言っていました。
教養科目というのは虚しい面があって、学生とはほんのわずかのおつきあいでお別れですし、なかなか興味を持って話を聴いてくれることもありません。しかしときにはこういうこともあり得るのです。

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