初夏の遠足 パート2(2) 

近鉄奈良駅から博物館までは徒歩10分もかかりません。
鹿さん、ちょいとごめんよ、と言いながら奈良国立博物館へ。数年前の「瑠璃坏」の出た正倉院展以来です。
国宝の絵巻物というと、あの鳥獣人物戯画の展示(於京都国立博物館)が思い出され、あそこまで極端ではないとしてもかなりの混雑を予想していました。奈良博には屋根のある入場待ちスペースがあります。

    9時半頃

に着きましたので、そのあたりは人がいっぱい・・・と思っていたら誰もいませんでした。それどころか、入場口の係りの人が暇を持て余している感じでした。おそらく9時の開館時はそこ並んでいたと思われますが、その人たちが入場してしまうと一段落なのでしょう。私はそのタイミングで入ったのです。
関東では伊藤若冲の展覧会で最大5時間20分待ちということがあったらしいですが、こちらは拍子抜けするくらいでした。もっとも、中に入ると5分ほど待たなければ前列の鑑賞スペース(絵巻を目の前で観ることができる)には入れませんでしたけれども。鳥獣人物戯画の時はせっかく実物の前に来ても、後ろから押されるような感じで落ち着いて観られませんでした。しかし今回は全体的に進むペースが遅く、私もこの名品、

    信貴山縁起絵巻

をゆっくり拝見できました。
作品について細かく書くことはしませんが、なにしろ広い部屋を使って全巻を観ることができる展示方法でしたので、時間はかかりましたが、それだけの価値はありました。

奈良国立博物館
↑奈良国立博物館

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公開講座で受講者の皆様方にお話ししてきたことを確認できて、いっそうこの絵巻物が「わたしのもの」になった気がします。「自家薬籠中の」とまではいきませんが、理解がさらに深まったことは事実です。「ほんもの」を観るというのはやはり大切なことだと思いました。
そのあと、模写も数種類展示されていました。模写というのは「にせもの」ではあるのですが、とてもありがたく、たとえば「伴大納言絵巻」なども写した

    冷泉為恭(れいぜいためちか)

の場合でいうと、彼の生きた江戸時代の終わりごろにはどういう状態でこの絵巻物が観られていたのかがわかります。場合によってはその後失われたり損なわれたりした部分を復元する手がかりにもなるのです。
このあと前列ではなく、後ろの広々としたスペースから、前列の人越しに覗き込むようにざっと見直して、ここまででもう大満足。そろそろ帰ろうかと思ったくらいです(笑)。
次の展示室では、しかしまたすばらしいものを観ることができました。「辟邪絵」「彦火々出見尊絵巻」「古本説話集」などに加えて

    粉河寺縁起絵巻

が出ていたのです。実は会期前半にはこの絵巻の前半部分が展示されていて、私はどちらかというとそれが観たかったのですが、まあしかたありません。この絵巻は今年の公開講座で読むことになっています。
このほか、いくらかの「毘沙門天像」(信貴山朝護孫子寺の本尊は毘沙門天)や信貴山関係の絵、書物、聖徳太子関係ものも(信貴山は聖徳太子が物部との戦いで必勝祈願したところ)ありました。満足、満足の展覧会でした。

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