勘違い 

蒸し暑くなってきて、しかも回数を重ねることで学生さんの授業への集中度がいささか失せがちです。しかも私の授業の場合、専門科目ではありませんから、単位さえ取っておけば何ら問題はない、という程度の認識の人も少なからずいますし、とどめをさすように話自体がおもしろくないので、学生さんも苦痛になるわけです。同情致します。そこでなんとか彼女たちに話を聴いてもらおうと工夫するのですが、工夫が行き過ぎて

    暴走する

こともしばしばあります。
「だいたいね、大学教授とか、医者とか、政治家とか、役人とか、弁護士とか、インテリぶってる人間ほどバカで単純なんです。だからある程度はおだてておいたらいいんですよ。手のひらに乗せてコロコロ転がしておけば、彼らも(自惚れたり勘違いしたりして)喜んでまた働きます」。
こんなことを授業で言う教員がいるでしょうか? もしいたら

    けしからん話

だと思います。職業で人を決めつけたりしてはいけませんから。医者にも政治家にもいろいろな人がいるのです。なるほどコマッタ人もいますが、信頼するに足る人もいくらでもいます。それを医者だから、政治家だから、といってバカだの単純などと言って枠にはめてはいけません。
しかしまあ、なんですね、授業の中のお笑いネタというかツカミに使うくらいなら勘弁していただけないでしょうか。冗談4分の3、ホンネが4分の1くらいで。

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このあいだ、話の成り行きでそんなことを言ったら(言ったんかい!)やたら受けてしまって、すぐにやめようと思っていた話だったのに引っ込みがつかなくなってしまいました。今さら「今言ったのはウソですからね」と逃げようとしてもそれはもはや後の祭り。さてどういいわけしようかと、しばし頭が混乱しました。もっとも、私自身が単純でバカというのはまず間違いありませんから、言ったことの100%がうそというのではないことだけは保証できますし、笑っていた学生さんの中には「私もそう思います」と

    賛同してくれた

人や「母が看護師なのでお医者さんをどう手なずけているか、聞いておきます」という人もいました。
というわけで、あまり尾を引かないように、ちょっとした冗談ですから、という空気を漂わせながら、適当に切り上げました。くわばらくわばら。
そして本来の授業に入って、そのあとは割合に真面目な話をして終わりました。するとその授業のあと、ある学生が何を思ったのか「私、この授業好きです。週明けは憂鬱なのですが、この時間を楽しみにしています」と言ってくれました。突然の告白(笑)に有頂天になった私は心の中で「うひひ」と喜んでしまいました。しかしその直後に

    「やられた!」

と気づいたのです。
学生さんも人が悪いです。私に「単純でバカ」をみずから証明させてしまったのですから。天に唾するとかこのことでしょうか。ところが、お世辞だと分かったあとでも「あれはお世辞のふりをして実は本気で言ってくれたのではないか」と思ったりするのですから、我ながら手に負えません。

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コメント

今もなお、想像できます。

脱線ネタ・・。

@話の成り行きで・・・(言ったんかい!)やたら受けてしまって・・・

ええ、えええ、仰ったかと存じます。そりゃお見事に、大受けなさたっことでしょう。

私のゼミの尊敬と感謝しか無い恩師が、授業という時間の核心を突かれた一言が、今も忘れられません。

ふ●し●先生が、仰るには。

大体、あなたたちは、我々教員が言ったことなんて。授業内容よりも、こういう脱線した話しか覚えてないモンな
んです。源氏、清少納言、そんなことより、余計な話しか、絶対覚えていない。

と、仰っておられました。

・・・えっと、えぇぇぇぇっと・・。

ハイ、物凄く、仰る通りでした。
・・・とは、絶対に内緒ですが。
さすが、わたしが選んだゼミの教授、授業、物事の核心を突いておられました。この話が一番、あの教授の授業で印象に残っているとは、口が裂けても申しせません。


イカン、どうも、あの先生のお話しになると、まっすぐに尊敬の念が伝えられません。

(まあ、あの先生のゼミに入りながら、卒論に伊勢物語を選んだ時点で、もう裏切り行為だったのは承知しております。
が、どうも、センセをお慕いしていることへのジェラシーが、わたしの敬慕の念が曲がるのであります)


余談の奥行きの深さこそが、
機械や、マニュアルではない、生きた授業の醍醐味だと思います。

@この授業好き・・・と、
仰った生徒さんのお気持ち、とてもよく分かりますワ。私は、センセの博学についていくのに、アップアップでしたが、でも、和泉式部の脱線話とか、楽しかったなぁ・・。

  • [2016/07/24 06:10]
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  • 押し得子です。
  • [ 編集 ]
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♪押し得子さん

あのころ、私の今よりはるかに未熟だった話を唯一聴いてくれたのが押し得子さんだたと思います。大体どこでもそうなのですが、○○○部の「いますぐにでもコートに行きます」という服装の人たちは勘弁してほしかったです。まあ、世界的に有名だった伊○さんが大学に来て授業に出てくれていたら私の気持ちも変わったかもしれませんが。
押し得子さんの恩師への愛情はひしひしと伝わります。京都の大学に移られたあの大先生もかわいくて仕方のない教え子さんだったのでしょう。

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