天皇の退位(3) 

話がそれますが、かつてアメリカの雑誌が、この1000年の間に世界に影響を与えた100人というのを発表したとき、日本からただひとり選ばれたのは、源頼朝でも、徳川家康でも、伊藤博文でも、天皇ヒロヒトでもありませんでした。ダ・ヴィンチ、エジソン、ニュートン、アインシュタインらとともに、国際的にもっとも影響を与えた日本人と評価されたのは

    葛飾北斎

だったのです。もちろんこれはアメリカの雑誌の見解ですが、結局、政治は泡沫、文化は永遠ということを示しているのではないでしょうか。国というのは文化の総体だと私は思っています。
昭和天皇が亡くなって、平成元年2月に大喪の礼がありました。私はたまたまあの時期に親の住む東京にいたのです。しかもわけあって(けっこうやわらかい「わけ」ですが)深夜まで港区六本木にいた日がありました。その場ではそれなりに盛り上がったのですが、そのあと一気に興ざめしてしまいました。同じ区内にあった家まで帰る途中、

    警官

が至るところにいてとてもいやな雰囲気だったのです。昭和天皇が亡くなったことと、この警官に一体何の関係があるのだとすら思いました。そこまでしないと危険なことが起こるかもしれないというのはわかります。しかし桁外れのお金をかけて、いくら天皇とはいえ、ひとりの人間の葬送をおこなうというのは今の時代には合わないような気がしました。あのとき、六本木のはずれで私は妙な女性に手を取られて、彼女はひそひそとした声でこう言ったのです。「ちょっと休んでいかない?」。そうなんです、彼女たちは居並ぶ警官には目もくれず、日常をこうやって繰り返していたのです。

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今の天皇はああいうことを望まないのでしょう。何ごとも簡素にしてほしいと繰り返し言っています。高齢となった今、正直な気持ちを訴えるのは未来に向けていいことだと思います。自分ひとりのために人々が長い時期いやな思いをするのも、多くの負担をかけるのも遠慮したいといわれるわけですから、ぜひその意を汲みたいものだと私などは思います。
そんなことをしたら天皇家の権威がなくなるといわれるかもしれませんが、むしろこういう発言をすることでかえって国民は象徴としての天皇を

    敬愛

するのではないでしょうか。
天皇の退位の規定は皇室典範にありません。これはこの法の「欠陥」だと思います。三笠宮の意見を取り入れずに押し通したのは間違いだったと思います。欠陥がある法なら早く改めるべきです。
今さら平安時代の天皇のように数年ごとに権力者の勝手で交代させられることはありません。そういう権力者がいて、国民がそれを許すのであれば、天皇制などなくしてしまえばいいのです。
私は、天皇は

    世襲で終身制

が原則でいいと思っているのですが、きちんと法律によって「高齢や病気など
特別な事情がある場合は、天皇自身の意思によって退位することができる」という形にすべきだと思っています。私は法には疎いので、具体的にどういう文言になるのかは存じませんが。

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