国というのは 

木下順二の「瓜子姫とあまんじゃく」で、山父が「人間というのは思いがけないことをするからかなわない」ということを言いますが、あれは自然の権化である山父が(言い換えると自然そのものが)人間に向かって言っている、きわめて意味深長でおもしろいせりふだといつも思います。ああいうせりふが書ける劇作家に憧れます。
学生もまた時々思いもよらぬことを言うのでびっくりすることがあります。「大学の先生は勉強するのですか」は久しぶりの爆笑版(笑って申し訳ないのですが)のヒットでした。
爆笑版というと、「私、ダ・ヴィンチの

    『最後の晩酌』

が好きです」というのもありました。居酒屋でイエスと十二使徒がほろ酔い機嫌になっているところを想像させる「名作」でした。ダ・ヴィンチよりはバッサーノの「最後の晩餐」がそんな感じですかね。
最近、2時間目(10:40〜12:10)の授業で「近くの大学病院ではRRホテルのレストランが入っています。ランチは1080円でこんなものが食べられて、スイーツはこんなのが650円です」という話をしたのです(なんという授業!)が、そのあとで学生から「お昼前にそういう話をされると

    おなかがすきます」

と言われてしまいました。これは爆笑ではなく、申し訳ないと思った反応でした。
冗談もけっこう言われます。「先生、今度ハロウィンのころの授業ではとんがり帽子をかぶってきてください」とか。色画用紙を買ってきて本当に作ってかぶっていこうかなと思案しているところです。ウケるか、バカにされるか。
いるんですよ、『バカと違う?』と冷笑する学生が。

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とても鋭いことも言ってくれる学生もいます。
青少年の暴力の話をしていると、「青少年だけではないですよね。モンスターペアレントや子どもの虐待などは大人の暴走ではありませんか」などと。まったくそうだと思います。
私が作った幼稚園児のための文楽人形劇の話をすると、とても興味を持ってくれます。「文楽なんて、

    幼稚園児にわかるんですか?」

という質問が必ず出てきます。百聞は一見に如かず、写真を見せると納得してくれます。「文楽」=難しいという思い込みがあるので驚くようです。
この間、「最近は地方自治体も赤字で苦しんでいるので、これが一番手っ取り早いとばかりに文化予算を削ってきます。図書館も本を買うお金が減りますし、人件費も嘱託の人ばかりにして抑えているようです」などという話をしたのですが、ある学生がこんなことを言ってきました。
「国というのは

    国民と文化

で成り立っていると私は思っています。それなのに、最近はそのどちらもが軽視されているように思えてなりません」。管理栄養士を目指す学生の言葉です。もうビックリしたのなんの。国というのは政治と経済で成り立っている、と思われがちなのに、核心を突いたことを言ってくれました。「学生というのは思いがけないことを言うからかなわない」と山父のように言ってみたくなりました。こういう学生がいると心強いです。

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