こんぴらさん 

四国香川県というと、うどんがあまりにも有名で、私も何度か丸亀や善通寺に行って食べたことがあります。「讃岐」うどんといいますし、県庁所在地は高松市ですから、「香川県」という県名がなかなか思い浮かばないことがあります。最近は県が宣伝のために「うどん県」を名乗ったりもしていますし、さすがにそれを本当の県名と誤ることはありませんが、うっかりすると「高松県」と言ってしまうことがあります。石川県を「金沢県」と言いそうになる(私だけかも)のと同じです。

    「香川県と言えば?」

と尋ねた場合、どういう答えが返ってくるでしょうか。「うどん」を別格とすると、丸亀城? 小豆島? いや、やはり金刀比羅宮(こんぴらさん)ではないでしょうか。金丸座がありますから、歌舞伎好きのかたはよくお出でになるかも知れませんが、私は一度行ったきりです。「こんぴらさん」との出会いは、おそらく多くの方がそうであるように、

    「こんぴらふねふね♪

おいてにほかけてしゅらしゅしゅしゅ」でした。
こういう歌は意味など考えずに覚えてしまうものです。「おいて」も「さんしゅうなかのこおり」も「ぞうずさん」も「だいごんげん」もわかりませんでした。こんぴら丸とでもいうおもちゃの舟を、お池に(!)浮かべていたらしゅらしゅしゅしゅと進んで、ぐるっとまわったら、なんじゃらかんじゃらでだいごんげんというところに着いたのかな、という感じでした(ほとんどわかっていない)。ただ、「こんぴら」という音の魅力はあっという間に感じ取ってしまえるものでした。

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文楽十一月公演はなんだかよくわからない番組ですが、こういう形にでもしないとなかなか手すりにかからないのが『花上野誉碑』ということになるのでしょうか。今はもう「志渡寺(しどうじ)」しか上演されませんが、金比羅大権現の利生によって果たされる仇討ちを描いています。舞台は讃州丸亀。民谷源八が森口源太左衛門に殺され、その子坊太郎が敵を討つのです。しかし幼い彼は母(遊女の其朝)とも別れ、叔父の民谷内記から敵を欺くために

     赤 ものが言えない

ように振る舞えと言われています。坊太郎を育てる乳母のお辻はものがいえるようになって敵討ちを成就させるために必死に水垢離を取るのです。南無金比羅大権現・・・と。そして、どうしても口を開かない坊太郎をみて、ついに彼女は自害し、それを見た坊太郎が思わず口を開くのです。話にいささか無理があるようではありますが、激しい場面が床(太夫も三味線も)の聴かせどころになっています。
この話は

    金比羅利生記もの

として「敵討稚物語(かたきうちおさなものがたり)」という先行作があり、「敵討稚文談(かたきうちめばえぶんだん)」にも書き換えられました。こちらは敵の名が堀口伝五右衛門、殺されたのが民谷新左衛門。民谷の子、お梅と坊太郎の姉弟が敵討ちをします。「百度平(ずんどへい)住家」という段がしばしば語られたようで、これは紀州藤代で、お梅と坊太郎が乳母のお辻とその息子の忠僕百度平に出会う場面だそうです。今回の公演は英太夫さん、清介さんでお辻の人形は文雀師の衣鉢を継ぐ和生さん。昼の部の最初の演目ですが、目一杯激しい水垢離をお願いします。

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