ティツィアーノの受胎告知 

先日、文楽第一部からの帰りに何とか行きたいと思っていた美術展にたどりつくことができました。ずっと体調が思わしくなくて美術館に行くような余裕はなかったのです。しかしいくらか歩くくらいならできるようになり、文楽劇場からなら、地下鉄で肥後橋まで行けば10分ほど歩けば済みます。時間的にも1時間は観ることができますので問題ありません。帰りが、梅田まで歩くと20分ほどかかるのでいささか苦痛ではあるのですが・・・。
その美術館とは中之島にある

    国立国際美術館

です。
あたりまえのことですが、私の場合、美術は仕事には入りません。しかし仕事の助けにはなるものです。文化財の保護の話に絡めてさまざまな「受胎告知」の絵について話すことになっていたからです。ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の修復と保護の話(すなわち「文化財を守る」ことの重要性と困難の話)をするのですが、そのからみです。
「受胎告知」は多くの画家が描いたテーマです。私もできるだけ観ておきたいと思っているのですが、

    海外の美術館

まで飛んで行くということができないだけに、日本にやってきた時に少しずつ観ておくことにしているのです。

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これまでに観たものでもっとも印象的だったのはやはりダ・ヴィンチのそれでした。できることならもっとじっくり、人の少ないところで観たかったのですが、なにしろ東京の国立博物館。京都もそうですが、押すな押すなの大盛況。「観た」というだけのことでした。それでも私は朝一番に行ったり夕方以降に行ったりして比較的ゆっくり観られる時間帯に3回観たのですが。
今回の国際美術館での「アカデミア美術館所蔵 ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」では、いつかぜひ観たいと思っていた

    ティツィアーノ

の「受胎告知」を観ることができます。
写真などでは何度も観ているものですが、実物を観るのとはまったく別のものです。これはサン・サルヴァドール聖堂の祭壇にあるものだそうで、縦長のとても大きなものです(410×240cm)。向かって左から右へのダイナミックで劇的な描き方で、読書をしていたマリアは右側に身体を傾けて驚きの姿勢です。左手にはやはりおきまりの書物、そして右手はベールを少し持ち上げるようにしてきちんと大天使ガブリエルの告知を受け止めています。マリアの足もとには処女性を示すガラスの瓶。ガブリエルはマリアより視点は高いのですが威圧的でなく、粛然と大事を告げています。
色のことはうまく書けませんが、精霊の象徴のハトや天使たちの褐色の濃淡が、マリアのいわばおきまりの赤と青の装束と対照的でありながら

    溶け合うような魅力

を感じます。その褐色も輝きのある金色を含んでいて幻想的です。私はたしかに観ました。
同じティツィアーノの作品では「聖母子」も出品されており、そのほかベッリーニ「聖母子」、バッサーノ「ノアの箱船に入っていく動物たち」バドヴァーニ「オルフェウスとエウリュディケ」も出ています。私は肖像画があまり得意ではない(要するにおもしろさを十分理解していない)ので、それらも今後の課題として観ておきました。

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コメント

国立国際美術館

受胎告知の絵は鑑賞したいし、国立国際美術館は住友病院に行くついでとか近くを通る機会はあるのですが、企画展は入場料が高いんですよねえ。

♪野崎小町さん

美術を客観的に批評する能力も学識も持ち合わせておりませんが、自分の好みとしてはティツィアーノは以前から好きな画家です。映画一本観るよりは安いですよ♪

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