原爆ドーム 

今さら原爆ドームについて書くこともないのですが、先日は世界文化遺産の話のついでに沖縄戦(沖縄のグスクに関連して)と原爆(もちろん原爆ドームに関連して)という具合に、立て続けに戦争の話をしておきました。こういう話は関心を持たないのかな、と思いながら話すのですが、関心がないどころか、とても反応が鋭いのです。
沖縄戦の話の中では

    姫百合学徒隊

のことにも触れました。なにしろ、大半の受講生が看護学科ですので、息づかいが違ってきます。修学旅行などで行った経験のある学生もいますし、中には防空壕の「ガマ」に入る体験をした学生もいます。そのときに「看護師という仕事がどれほど大変で、どれほど尊いものかを感じて、ますます看護師になりたいと思った」という学生もいるのです。
沖縄のグスクは琉球王国の三山の争いの結果、勝利した南山のものだけがきちんと残ったわけですが、その

    首里城

も沖縄戦などで無残な姿になってしまいました。
今は再建されてきれいになっているものの、やはり戦争は文化を破壊するものだということを感じないわけにはいかないのです。
そしてその戦争を「終わらせるため」ということで広島と長崎に落とされた原子爆弾についても悲惨な事情を話しますし、また彼女たちも知っているのです。沖縄に行ったことがなくても、小学校の修学旅行では広島に行くことが多く、そのときに原爆ドームも観たという学生が少なくありません。

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今年は、アメリカのオバマ大統領が広島を訪問して演説もしました。学生はその演説にもとても興味を示すのです。授業では時間の関係で要点だけ紹介したのですが、試みにホワイトハウスの出した公式の演説全文とそれを訳したものを学生が自由に見ることのできる学内のフォルダに入れて「興味があれば見てください」と言ってみました。まさか読もうという学生はいないだろうと思ったら、何人もの学生が是非読んでみたい、というのです。
また、朝日新聞が

    原爆ドームの敷地内

の写真を公開しましたので、それも彼女たちに見せてみました。そのときの学生の視線は普段の授業の時と全然違う(ちょっと悲しい)くらい真剣なものでした。

    「国境なき医師団」

に関心があるという学生もいました。彼女は海外に出たら戦争に巻き込まれることもあるのだろうか、と不安も漏らしていました。
戦争はダメ、結局殺されるのは市民、ほとんどの市民は戦争をしたいなどと望んではいない、戦争は憎しみで生まれて、しかも憎しみを残したまま終わる、宗教の違いが原因で争うことはやめてほしい、権力者の横暴は許せない。
いろいろと意見を言ってくれました。私は、現代史の専門家ではありませんし、戦争にも詳しくありません。しかしそういうことに怖じずに話をしてよかったと思っています。私の授業は知識を増やすことは目的ではなく、考えて意見を言ってくれればそれでいいのです。成績なんて全員100点でもいいくらいです。

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コメント

これからの時代は若いひとのもの

戦争に対する学生さんたちの反応が鋭くて、こちらまでなにかほっとした心持ちになりました。わたしは「戦争に良い戦争も悪い戦争もない。苦しむのはいつも庶民」だと思っています。さらに「戦争をしないことが政治家の最大の仕事」なので「クリーンなタカ派よりダーティなハト派のほうがマシ」とまで思っています。でもそんな考えを強要できません。できることは事実を伝えることで、それを若いひとが自分で考えることがだいじだと思います。しかし権力者は都合のよくない歴史は隠そうとします。歴史教科書の検定もしかりです。事実を伝えること、事実を隠そうとするチカラに抗するのがわたしたちの義務だと思います。
若いひとたちが戦争について考える授業に拍手をお送りします。

♪やたけたの熊さん

高校までは教科書検定があります。あるていど内容やレベルを合わせることも必要ですから、完全に悪いものだとは言えないでしょうね。ただ、歴史の教科書に関してはよけいな力が加わって捻じ曲げられることが怖いと思います。
大学までが役所の言いなりになるようでは話になりません。教員としての残りの日々をそのことを忘れずに務めたいと思っています。

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