達筆 

先日も書いた「今年の漢字」という催しには、私はあまり関心がありません。これまでどんな漢字が選定されてきたのかも知りませんし、どうやって決めるのかもわかりません。
それでもそういう催しがあることを知っているのは、新聞に必ず写真入りで記事が出るからです。その写真というと清水寺の森清範貫主と、貫主が今まさに書き終えた「今年の漢字」が写っているのです。
注目点は二つです。ひとつはどれくらい

    墨が垂れているか(笑)

ということです。なにしろ除幕方式ではなく、書いているところを写してもらわなければなりませんからカンバス(とはいわないのか)を縦にせざるを得ず、墨がたらたら垂れていきます。それが気になるというかおもしろいというか、そういうわけで注目しています。
もうひとつは森貫主の

    達筆ぶり

です。毎年文楽の初春講演には演目ゆかりのお寺の住職などのお書きになった文字が正面に掲げられています。あれを見ると、住職さんというのはやはり字が上手いことも資質のひとつだろうなと思うのです(ときどき、イマイチという額も掲げられていますが・・・失礼)。写経はされるでしょうし、恐らく子供の頃からお寺の後継ぎになることが決まっている場合は習わされるのではないでしょうか。私の知り合いの住職はまさにそういうかたでした。

にほんブログ村 演劇へ
↑応援よろしく!

KatayamaGoをフォローしましょう

公開講座を実施していて思うのですが、ご年配の方はやはり達筆の方が多いのです。書道の先生だろうかという方もいらっしゃいますし、そこまでいかなくても、きちんとした字を書かれる方が大半です。
やはりパソコン、ワープロ以前の方々は手書きがすべてですから、字を書く頻度が今の若者とは比較にならないくらい多かったでしょう。
年が開けると仕事場に

     年賀状

が届いていることがしばしばあります。出版社とか弁護士さんとか(なぜ弁護士さんから?)来るほかに、公開講座の皆様方からもいただくことが少なくないのです。それがもう見事な字で、しばし見惚れるくらいです。
こういう方々にはやはりお返事しないわけにはいかないですから、何とか書こうと思うのですが、あまりにもあちらが達筆なので気が引けるのです。
いつぞや、まさにその達筆の方にお返事を書きましたら、その次にお会いした時に

    「きれいな字

の年賀状をありがとうございました」と言われ、「それ、いやみですか」と言いたくなりました。
ところが最近、普段は結構毒舌なかたに私の字を見られたことがあるのですが、その人が何を思ったのかほめてくれまして、こちらはもっと不気味でした(笑)。
私が字を練習したのは大学生から大学院生の頃で、日本の古典文学を専攻しています、といいながら、あまりにもひどい字では格好がつかないと思ったからです。今も格好がつかないことには変わりませんが、「へたくそ!」といわれ続けてきたことを思えば、歳をとるに連れて少しは普通になってきたかもしれない、とうぬぼれているのです。

スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://tohjurou.blog55.fc2.com/tb.php/4116-40c494aa