本を書くということ(5) 

本を書くということは本当に大変なことです。何もないところから作り上げていくわけですから。
編集者のSさんの「絶対にいい本を作るんだ」という意気込みはすさまじく、私は彼女に乗せられるような形で仕事をすることになりました。
平成二十八年の夏以降は英さんのお宅に伺う回数がさらに増え、話し合いが終わると英さんから「次はいつにしましょ?」と次回の編集会議の日程について相談があり、それまでに何をしておくかを確認し合うのが常でした。
文楽劇場の図書閲覧室に行く回数がまた増えて、たったひとつのことを確認するためだけに日本橋に行くというのは当たり前になりました。大阪の市立図書館も、西長堀の中央図書館だけでなく、北区分館などにも初めて行ったりしました。
それ以外にも調べたいことがあると歩き回ることを厭わず、豊中市や大阪市の

    天満界隈

などは何度も歩きました。具体的な成果はあったりなかったりでしたが、「わからない」ということがわかっただけでも意味があるのです。
いかんせんお金がありませんから(笑)、昼ご飯を削ったり、地下鉄など乗らずに長い距離を歩いたりしました。梅田から日本橋まで歩くのはもう平気です(笑)。
やっと原稿を印刷所に入れ、初校が出るのを待ちました。こうなるとあとは文字の訂正だけでいいかと言うと、そうはいかないのです。どこにルビを振るか、どんな注釈を付けるかなどさらに検討の余地はありましたし、間違い探しも大仕事でした。ひとつ恥ずかしいことを書きますと

     『ひらかな盛衰記』「宝引」

と書いているところがあってびっくり。もちろん正しくは『一谷嫰軍記』「宝引」ですが、うっかりこんなミスをしていたりするのです。
かくして作業は延々と続きました。(続く)

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