河童(1) 

全国各地に河童(かっぱ)にまつわる話があります。
「河(かわ)童(わらわ)」が訛ってそう呼ばれるようですが、ほかにも「かわたろう」「がたろ」「があたろ」(これらはすべて同じ「川太郎」の読み方の違いによる異称でしょう)、「川立ち男」「川小法師」「川小憎」「河伯(かはく)」「水虎(すいこ)」「かしゃんぼ」などとも呼ばれるようです。「かしゃんぼ」は「火車」に由来すると南方熊楠は言っていて、「かしゃ」は人を取って食うものの総称なのだとか。ちなみに、文楽でもおなじみですが、色茶屋の女房のことを

    「花車(かしゃ)」

といいます。これは「花」=遊女を回す存在、という意味だと説明されることがありますが、人(男)を引っぱりこむという意味で河童と同じく「火車」と言ったものに「花」の字を当てたのだろうと折口信夫は言っています(「河童の話」)。
いずれにせよ、異称が多いということは各地にその存在が伝わっていることの証でもあると思います。
「太郎」「小憎」「小法師」「男」などの文字がついていますので、概して男性のイメージが強いのでしょうが、雌河童の伝えも少なくありません。
河童は、川などに住む

    架空の動物

ということになっていますが、目撃したという話は数多く残っており、捕獲された記録もいろいろあります。今でも河童のミイラのようなものを持っているという人もあるらしく、虚とも実ともこもごもに理解されて不思議に愛される「動物」のようです。

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芥川龍之介には『河童』という小説がありますが、もうひとつ同じく「河童」と題されて『新小説』27−5(大正十一年五月)に掲載された序文の一部のみで終わる未完の文章もあります(インフルエンザに罹って書けなかったと芥川自身が言っています)。そこには、享保元年六月五日に水戸で捕えられた河童の大きさを丈三尺五寸余、重さ十二貫と記していますので、背丈は今の子どもの体格でいうなら

    小学校低学年

くらい、体重は約45kgですから、身長に比してかなり重いことになります。折口信夫「河童の話」に掲載されている、熊本小堀家に伝わる河童の絵巻には「長七寸」と注記するものもあって、これだとわずか20cmほどになります。いずれにせよ、「童」の名が示す通り、小柄な動物と認識されていたのでしょう。
すべての河童ではありませんが、多くは背中に甲羅があるとされ、

    泥亀

が出世すると河童になるという言い伝えもあるようです。
口は尖っていて嘴のようになっているものが多く、五本の指を持つ手足には水かきがついています。目は白いともいわれ、からだ全体の色は緑とか赤とか、地域によってさまざまです。芥川に言わせるとカメレオンのようにその居場所によってからだの色を変化させる能力があるようです。
そして、河童といえばこれ。頭には皿があって、これが乾いたり損傷したりすると命に関わるとも言われます。(続く)

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