ちゃくだのまつりごと 

平安時代の話です。
昔の暦ですから今と季節感は違いますが、五月には「着だ(金へんに大)政」という年中行事がありました。
「ちゃくだのまつりごと」と習いましたが、「ちゃくだせい」と読まれる方もいらっしゃいます。
「金へんに大」の字は、

    枷(かせ)

のこと。罪人にこれを掛けて数珠つなぎのようにするのです。
都にあった市(いち。もともとは東西の市でしたが、西の市は廃れたので東の市のみ)に幄舎(あくしゃ。テント)を張り、衛門佐(えもんのすけ)らの役人がその座に着き、看督長(かどのおさ)という

    検非違使

の下級役人が罪人をつないで引き出します。
検非違使は都の治安を守る警察。文楽人形の首で検非違使というと「けんびし」と訛りますが、本来は「けんびゐし」「けびゐし」です。「非違を検ずる使」つまり犯罪を検察する役人ということです。かなり権力があったようで、泣く子も黙る検非違使、というところでしょうか。
看督長というのはもともと監獄の番人でしたが、のちには警察の最前線として働きました。

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こういう行事は見せしめのようなものですね。
江戸時代にも火あぶりとか獄門さらし首というのがありますが、悪いことをするとこうなるよ、ということなのでしょう。
現代とはかなり考え方が違うようです。
平安時代の末に描かれ、今は残念ながら模本だけが残る

    年中行事絵巻

には、罪人が押さえつけられて繋がれている絵があります。このころになると罪人は枷をされるのみならず、きつく縛られたようで、その様子も描かれています。罪人を押さえつけるようにしているのは放免(ほうめん、ほうべん)と呼ばれる者で、彼らは曲がりくねった鉾(長い棒)を肩にかついでいるのが特徴です。放免はもとは罪人で、「放免」されて検非違使の仕事をした者です。『伴大納言絵巻』にも恐ろしい顔をした放免が描かれています。

昨今、実際に犯罪行為に及んでいなくても、

    共謀

した段階で罰せられるという法が作られようとしているそうですが、その法案と、年中行事絵巻の罪人が数珠つなぎにされている図とがどうにも結びついてしまっておぞましく感じられるのです。
政治や法律には疎いので的外れなことを言っていたらごめんなさい。

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