密通のあとで(1) 

源氏物語の講座を続けています。
なにしろ、源氏については、ファンというだけで、何も研究していませんから、いざお話をしようということになると相当勉強しなければなりません。
120分お話しするのに何時間予習しているかわかりません。
今は

若菜下巻

で、光源氏の妻の女三宮と柏木の密通が光源氏に知られたあとの部分を読んでいます。
光源氏は今なお女三宮に送られる柏木の手紙を偶然見つけてしまうのですが、それがあまりにあらわに書かれているので、「艶書というのは、もっと

わからないように

書くべきだ」と柏木の不用意さを内心で責めています。
源氏物語の古注釈の中には、かつて光源氏が夕顔に送った文の字を筆跡を変えて書いたことや須磨の巻で朧月夜に送った文では事実をぼかして書いていることを指摘するものがあります。
昔の源氏学者はたいしたものです。
それはともかく、光源氏は柏木ごときに愛情をシェアした女三宮にも大きな不満を感じます。しかし、自分もかつて
父の后であった藤壺中宮と密通しているだけに、強くは責められないのです。
柏木は柏木で、よくよく考えたら女三宮という人は頼りない人だ、と自分のしたことを棚に上げて彼もまた不満たらたらです。
男たちの思いは勝手なもの、と言えるでしょうか。(続く)

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