ひさしぶりの能勢(4) 

二つ目のプログラムは『義経千本桜』「道行初音旅」でした。こういう演目をなさるようになるとは大したものだと思います。
私が行った日はもう20年以上のお付き合いになるHさんが静御前を遣われました。狐忠信は地元の小学校の教頭先生だそうで、Hさん同様、劇団設立当初からいらっしゃる方です。

    人間町宝(?)

クラスの名コンビといったところでしょうか。
静御前が鼓を打って後ろ向きのポーズを決めたところで狐の登場。客席からの登場でした。これがとてもスピード感があって、教頭先生というとベテランですが、とても若々しい演技なのです。そして舞台に上がって狐らしい(とされている)演技も上々。なかなかけっこうでした。
忠信になるのは岩陰でしたが、衣装の早替りはなく、岩陰でタイミングを計っている感じでした。以前、文楽の勘緑さんが若手会だったか何かで遣われたとき、ぎりぎりまで御自身の姿の右半分(客席から見ると左半分)を晒しておいて、岩陰に入ったと思ったら忠信の人形を持っているという形で演じられた記憶があります。ああいうのを拝借してもよかったかなと思いました。
このお二人くらいになると

    足腰が安定

していて、ぶれることがありません。やはり年季が入っています。教頭先生は型を決める時はきっちり腰を落ち着けるようにして、基本に忠実になさっていました。これも安定感を感じさせる重要な技だったと思います。このかたは、以前は腕で人形をひねくるような動きが多かったのですが、その無駄がずいぶん取れていました。それだけに、見た目もすっきりしていました。ただ、忠信が狐の本性を現すところでは上下の動きがあまりなく、変化(へんげ)のものというイメージを作るためにはもう少しはでに動いていただいてもよかったのではないかと思います。

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一方のHさんはもともとしっとりとした女性の人形を見せる方でしたので、静御前にはぴったりだったと思います。上品でかわいらしい静御前でした。

    山越え

も見事に決められ、拍手喝采。なかなかいいコントロールで、このかたの運動神経のよさを感じます。どれくらい練習なさったのでしょうか。
物語の部分では二人が

    錣引き

のふりをしますが、ここはもう少し忠信が動いてあげると静御前も動けそうだなと感じました、静のほうがダイナミックになってしまうとやはり奇妙ですからね。教頭先生は体格も言い方で運動神経もよさそうです。それだけにそのからだを生かした激しい動きがあれば、と思ったのです。
もともとが名作で、演技もきちんと型ができていますから遣いやすい面もあり、一方それだけに名人たちの演技を見てきた観客からはつい比較されてしまうということもありそうです。
にもかかわらず、破綻の無い演技で、正直なところびっくり。期待以上でした。まさかこんな細かいことを書くことになるとすら思わなかったくらいです。
ご両人、おつかれさまでした。

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コメント

ありがとうございました~\(^o^)/

お天気心配される中、
能勢までありがとうございました。
そして、ほんとによく見てらっしゃる(^.^)
変身や動きのくせ、忠信、静のバランス・・。
稽古をみてこられたかのようです。
思ったのは、ストーリーのはっきりしているものは
ストーリ-でみてくださる方をひっぱることができるけど、
こういう、華やかさとかで見ていただくものって、少し違う。
師匠方であれば、ひとつひとつの仕草でおお!っと思わせるものがあるけど、
そこが未熟な我らには、
かなりの挑戦だったな~と、
やってみて感じました。
よい経験させていただきました\(^o^)/

♬yayoiさん

yayoiさん=Hさん、ありがとうございます。
ほんとうにお見事でした。安定感があって、きっちり稽古されたことがわかりました。
教頭先生にもよろしくお伝えくださいませ。

はい!
教頭先生にも、
ここ、紹介させていただきます(^.^)

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