人流
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役人言葉、政治家言葉というのがありますが、概してよくわからないものです。「善処します」「検討します」などと言って、実際は何もしない、などということはよくあることでしょう。その場さえしのげたらあとは知らん顔をすればいいのだという発想。これは政治家や役人に限らず、権力を持つ人間のいやらしいところです。私もそういう人と接してきましたが、ほんとうに幻滅します。
どうしてああいう発想になるのだろう、と情けない気持ちになります。あり得ないことではありますが、もし私が権力者になったら、やはりあんなことをするのだろうか、と寒気がします。
最近、「ウイルスの感染を防ぐためには
人流
を抑制すべきだ」と言われます。「人流」・・・。パソコンで「jinryuu」とタイプしてもそんな変換はしてくれません。国語辞典にも載っていないので、最近できた言葉なのでしょう。「物流」と同じように考えられているのでしょうか。「物流」は本来physical distributionのことのようです。我々が働いたり遊んだりするのもdistribution(「配分」の意)に過ぎないのかなぁ、と悲しくなってしまいます。発想が「おかみ」の言葉です。
少し前に蔓延防止重点措置を
「まん防」
と略していたところ、魚のマンボウみたいだからやめようということになったそうです(私はむしろヤンマーディーゼルのマスコットみたいと思ったのですが)。「蔓」は常用漢字ではないので新聞には原則として用いない字なので、平仮名「まん防」と書いたものですから、よけいに間が抜けた印象を与えたのでしょう。
「まん坊」をやめるなら、人を物扱いするような「人流」もやめてもらえないものかと思うのですが、それは平気なのでしょうか。お役人は忙しいので略さないと気が済まないのかもしれません。
「若者言葉」がしばしばやり玉に挙げられて「最近の若者は」などと言われますが、それよりたちの悪いのが「役人言葉」かもしれません。
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- [2021/05/05 00:00]
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