天満天神繁昌亭
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もう15年前になるのだそうです。大阪の天満宮に落語の定席ができる、というのでかなり話題になりました。天神橋筋商店街連合が上方落語協会と手を組んで、天満宮が提供してくれた場所に建てたのが繁昌亭です。
当時の上方落語協会会長は桂三枝(現・六代目文枝)さん(以下、すべて「さん」付けします)で、この方が大御所の三代目桂春団治さんを人力車に乗せて練り歩くというパフォーマンスもなさいました。高座には桂米朝さんの「楽」の額が掛けられました。当時の落語界は、五代目桂文枝さん、桂枝雀さんはすでに亡くなっていましたが、米朝、春団治、露の五郎兵衛、笑福亭仁鶴、林家染丸、桂三枝といった方々は健在で、次世代の若手も次々に頭角を現していた時代だった・・のだろうと思います(はなはだあやふやです)。
私が一番熱心に落語を聴いていたのは概ね30代で、私にとっての若手というと少し年長の六代目笑福亭松喬さん、笑福亭松葉さん(七代目松鶴を追贈)、あるいは
桂吉朝さん
らで、それ以降に活躍している人は耳の病気のためにあまりよくわかりません。松葉さん(1996年没)も吉朝さん(2005年没)も松喬さん(2013年没)も若くしてガンで亡くなりました・・。
今、気が付いたのですが、繁昌亭ができたのは吉朝さんが亡くなった翌年にあたるのですね。私はこのころはもう落語を聴かなくなった、いや聴けなくなったころで、「私の繁昌亭体験」というのは前まで行って「ああ、これなんだな」と思っただけで通り過ぎる、というものでした。
2018年には神戸に
喜楽館
もできて、落語がさらに人気を高めることになったのだろうと思います(はなはだあやふやです)。
私がよく行った落語会は「○○師匠の一門会」「○○さんの独演会」「若手の勉強会」などで、たいていホールでおこなわれていました。繁昌亭のような、噺家さんが身近な落語会もありましたが、そういう場所は仮設高座が多かったように思います。そこに行けばいつも落語をやっている、という「定席」なんて上方ではついに体験できませんでした。
繁昌亭の15年は、私にとっては落語のなかった15年でした。何だか皮肉だなと思いながら、15周年のお祝いの話題を目にしたのでした。
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- [2021/10/09 00:00]
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