fc2ブログ

折れた桜 

三月半ばの日曜日のことでした。私は、いつものように朝や夕方に徘徊していました。ご近所にミモザの立派な木を植えているお宅があり、これがもう見事に満開でした。以前なら桜ならともかく、それ以外の木の花なんて目もくれなかった私ですが、特にここ何年かの間、命の大切さを真剣に思うようになって、きれいだな、という気持ちがこれまでとはまったく別次元のものとして湧きあがるのでした。息をのむような美しさに、つい写真に撮ってSNSにでも上げたい、という衝動すら起こったのですが、このお宅はお付き合いもありませんので、そういうことは遠慮しておきました。
同じころ、もう何年も空き家になっているお宅の梅の花も実に見事に花を咲かせていました。紅梅で、なかなか大きな木なのです。あるじなしとて春は忘れずに咲いているのでした。
それらの花盛りを横目に見るようにして、そのほかの木々にも新芽が出ていました。街路樹として植えられている紅白の

    ハナミズキ

も枝のいたるところに花芽がのぞいていました。まだまだ硬いようすでしたが、しっかり季節をわきまえていました。
学校があるところを歩いたのですが、その道には桜の木がたくさん植えられています。昔からある大きな木とともに、比較的最近植えられたと思われる木もありました。その中に、よく見ると枝がぽきりと折れてだらりと垂れているものがありました。高いところでしたので、いたずらなどではなく、強風にやられたのではないかと思います。かわいそうに、この枝には花がつかないのだな、と思ってじっと見ていると、なんと、枝に

    つぼみ

があったのです。そして、枝に触れるとまだみずみずしさが残っていました。あるいはわずかに幹とつながっている部分から水分などが運ばれていたのかもしれません。
ついいとおしくなって、何かひものようなものはないかと探しました。手遅れかもしれませんが、もとのようにつなげて強く縛っておいたら、ひょっとしてくっつくことはないだろうか、と思ったのです。しかしそんなに都合よく見つかるはずもありません。しかたなく半ばあきらめながらしばらく歩いたところ、なんと、使えそうなひもが道端に落ちていたのです。矢も楯もたまらず、それを拾って引き返し、はかない望みとは知りながら元の姿に戻したうえで縛っておきました。ただ、意外に枝先が重くて、きちんとくっつかなかったかもしれません。夕暮れ時でしたので、あたりは薄暗くなっていて、うまく確認できませんでした。あれ以来その木は見ていないのですが、ダメだったかな・・。
ふと思ったのですが、昨今、至るところに

    防犯カメラ

というのがあるようです。これのおかげで犯罪が減ったり犯行現場が映って犯人の逃走のようすが知られたりしているでしょうから、有益な面が大きいのだろうと思います。しかし、ひょっとしたら、「怪しげな人物が桜の木にいたずらをしている図」というのが付近のどこかにあるカメラに映ったのではないか(笑)と、心配になったのでありました。

にほんブログ村 演劇・ダンスブログへ
にほんブログ村
↑応援お願いします
KatayamaGoをフォローしましょう

スポンサーサイト



コメント

桜のお礼

桜の精が美女になって深夜お礼に訪れますよ🎵 知らんけど。

🎵やたけたの熊さん

私もそれを期待した(笑)のですが、何もありません。久しぶりにまた行ってみたら、残念ながら風にやられたのか、また折れていて、もうどうしようもありませんでした。

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://tohjurou.blog55.fc2.com/tb.php/6054-c6acc550