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違反ギリギリ 

この2月におこなわれたオリンピックで、スキージャンプの選手がスーツの規定違反に問われて続々と失格になったことがありました。細かい経緯は知りませんが、ルールではあのスーツを風を受けるようにゆるく着てはいけないということなのですね。ジャンプは向かい風を受けて下から煽られるようにすると遠くまで飛べます。それと同じ理屈で、スーツの表面積を広くすることで下からの空気抵抗を得ると少しでも長く飛べるようになるわけです。ジャンプの選手が着地したあと、ゆっくりと足を広げて退場する場面が映ると、股の下がだぶついているのを見ることがあります。仮に二本の足を指だと見れば、あの部分がちょうど水かきのようになっているのです。そうすることで表面積を広げているのですね。
なんだかずるいなぁ、と思うのですが、あるコーチに言わせると「これはだれもがやっていることで、

    ルール違反ギリギリ

のところで競い合っているのだ」とのことです。その人は「それくらいしないと勝てないのだ」とも言っていました。規定を作らないと野放図になる、ところが規定を作ると、そのギリギリのところまではいかがわしくても迫ろうとする、という状況です。その結果、違反と認定されてしまうと結局はすべてが水の泡になってしまいます。誰もがやっていることだから、というのはそういう場合の言い訳の決まり文句だと思います。
奈良選出の国会議員が公職選挙法違反の疑いで在宅起訴されました。この人も「誰もがやっていることで、違反ではない」という主張をしていました。「自分だけが起訴されるのは差別だ」とも言っていました。
兵庫県西宮市の市長選挙で、ある候補者が選挙違反にあたる運動をしていたのがツイッターなどで拡散されていました。選挙運動は8時から20時までですが、本人が7時前に名前の入ったたすきをかけてチラシを配っていたようです。私は法律には疎いのですが、これは明らかな違反なのだそうです。その場で指摘された本人もさすがに「ごめんなさい」と言ったのかと思ったら、現場の動画を見てみると指摘されながらなおもチラシを配っていました。多くの通報が選管に届いて、選管は厳重注意をしたそうです。公職選挙法があるのは承知のうえでそういうことをするのは「違反ギリギリ」の範囲を超えていますからまったく許容できません。本人は違反を承知で「8時と7時くらいの

    わずかな差

なら問題ないだろう」という意識があってこういうことをしたのではないでしょうか。あるいは政治家は特別なのだ、バックには強い政党があるのだ、という特権意識も働いたのかもしれません。
勝つためならなりふりかまわない、ルールを逆手に取って自分の思うままにしようとするというやりかたは、至るところに見受けられる醜い姿だと私は感じています。スポーツの世界も例外ではなく、さきほどのジャンプの場合はまだ誰も傷つけることがないだけましなのですが、「『かちあげ』は違反ではない」という理屈で、サポーターを巻いた肘で相手の顔を殴るという行為を繰り返した横綱もいました。学校でもそんなことがあります。「法律に何ら違反していない」という言い方で人を平気で傷つける、

    非人道的なこと

をする学校を私は目の当たりにしてきました。そんなことをして「勝った」としても、あなたは何も後ろ暗いことはないのか、と問いたくなります。「きれいごとを言うな」という「お叱りの言葉」が聞こえてきそうではありますが、教育に携わるものが「きれいごと」を言わなくなったらおしまいです。
結局、西宮の市長選挙はその「違反候補」が惨敗しました。

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