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床本を読みませんか 

以前から、文楽で太夫さんがお使いになる床本が読めるようになりたいというお声をSNS(ほぼFacebook)で見かけることがありました。
今、私にとって「友だち=Facebook友だち」といっても過言ではありませんので、何かそういう方のためにできることはないかと思っていました。ひとつ考えられるのは、そういう講座を持つことです。しかし講座を実施してくれるところなんてそうそう簡単には見つかりません。自分で場所を借りてということになると、赤字になりそうです(笑)。そもそも、対面講座だと近隣にお住まいの方に限られてしまいますので、Facebook友だちの方の需要には応えられません。
それならいっそFacebookそのものを使って何かできることがあるだろう、と考えました。
ちょっと苦しいやり方なのですが、

    グループ機能

を使って、希望される方だけにご覧いただけるようなものを書いたらどうだろう、と考えるに至りました。床本ならいくつか持っていますし、古いものですから画像を挙げても著作権侵害に問われることもありませんので早速ページを作ってみました。あまりきれいにはできないのですが、そういうことを気にされる方は少ないだろうと勝手に決めつけて(笑)います。
私は平安時代文学を勉強してきましたので、鎌倉、室町あたりに書写された和歌や物語、あるいは注釈書などは学生の頃から相当読まされてきました。大学院の授業では、大阪府立中之島図書館にある『古今和歌集』の古い注釈をいくつも撮影してそれを製本したものが教材になったのです。何が書かれているのかを解読するためにはかなり読み慣れないと歯が立ちません。新入生が入ってくると、まずは読み方から先輩が手ほどきするような感じでした。ほかにも、自分の研究のために

    宮内庁書陵部

や神宮文庫、静嘉堂文庫などに行ったり写真撮影を依頼したりして古い文献を読むのは当たり前になっていたのです。京都の陽明文庫の持っている藤原道長の日記『御堂関白記』の注釈に際しても、実物や写真版で原文を確認しながら書き進めました。しかし、文楽の丸本や床本の文字は似て非なるものです。また、床本にはゴマ章とか譜という朱色の書き込みがあります。これらについても何と書いてあるのか、どういう意味なのかなんて、平安時代の勉強ではわかりません。それで、四代竹本津大夫師の

    「熊谷陣屋」

の床本をテキストにして勉強したことがありました。また、岩波書店の日本古典文学大系『文楽浄瑠璃集』には八代竹本綱太夫の朱が翻刻されていますので、それも教材にしました。また、ひどい字ではありましたが、自分でも『曽根崎心中』の床本を書いてみたことがあります(笑)。
そうこうしているうちに、仮名の崩し方は古典の写本と共通するところも多いですから、何とか読めるようになってきたのです。しかし文楽を愛好するのに床本なんて読めなくてもかまわないわけで、耳と目で楽しめばそれでいいのです。ただ、私のような好奇心のあるかたは少なくないようで、「床本を読む講座があったらいいのに」とSNSに書き込む人が何人かいらっしゃって、それがいささか気になっていたのです。
という経緯でそんなグループを始めてみたところ、20人ばかりの人が参加してくださいました。中には、淡路や能勢で浄瑠璃を語っていらっしゃる方もあって、なんだか畏れ多いような気がしてきました(笑)。そういう方のご参加はもちろんうれしいのですが、私が始めた当初もっとも強くイメージしていた参加者は「興味があるけどまったく読めない」という方でした。すると、そういう方から「読めるようになってきた」という反応をいただくことがあり、とても嬉しい気持ちになります。
興味のおありの方は、どうぞFacebookに登録のうえ、「床本を読む」のグループを探してください。

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