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スマホの中にある理想像 

「こうすれば願いごとが叶う」という絶対的な方法があれば、誰だって飛びつきたくなります。「こうすれば稼げます」「○○したければこうしなさい(こんなことをするな)」などという(あやしげな)本はそれなりに売れるようです。「あやしげ」などといっては著者の方に失礼に当たりますが、多くの場合、「こうすれば稼げる場合があります」「○○したければこうするといいかもしれません」という内容にとどまる「場合がある」からです。他人の真似をしてまったく同じ結果を期待する方がおかしいです。ところがそんな「理想」を高々と掲げているものはいくらでもあると思います。
今はもう、そんな本を出版するなんてめんどうはことをしなくても、もっとお手軽にYouTubeやTikTokで簡単に表現することもできます。だいたい、本にする場合は黒字になる見込みがないと出版社は企画(著者に経済的な負担はない)で出してくれませんし、自費となれば著者はかなりのお金がかかって、それを回収できるかどうかもわかりません。ベストセラー連発という超有名な人なら多少の駄作でも(笑)出版社は喜んで出してくれるでしょうが、「ちょっとした有名人」程度ではリスクが大きすぎてだめでしょうね。

    オンライン動画

は、またたくまに世界に広がりますし、それがファンを引き付けると投稿者は大きな満足を得られますし、場合によっては収入にもつながります。いわばスマホの中に「理想」があるということです。
日本語でしゃべっても、字幕で英語を出しておけばそれこそ何十億人という人が視聴可能になってきます(あくまで可能なだけ)。世界中はともかく、日本国内であれば数十万人のフォロワーなんてけっこういけるものです。いわゆる「インフルエンサー」となるともっと多くの支持者がいるのでしょう。
どこかの国じゃあるまいし、何を言うのも、発信するのも自由ですから、自由にお使いになればいいのですが、とても気になることがあります。若い「インフルエンサー」たちの言うことはかなり思い付きが多くて、それを箇条書き的・断定的に表現したり、早口で流暢に真顔でまくしたてたりして巧みに信用を得ようとしているかのようなのです。しかるにその内容は、一面的に見ればそういうことも言えるけれど、頭から信じることは危険だ、と思われます。でも、さらに若い視聴者は感心して観たり聴いたりしているのかなと不安になることがあるのです。
いくら世間を知らないといっても、私にもいつの間にか身についた

    年の功

というものがありますので、すぐに見破ることはできますけれども、若い人が妄説を鵜のみにするのは好ましくないように感じています。
よく学生さんが「・・らしいですよ」とびっくりするような奇妙なことを言っていたのを聞いたことがあるのですが、「誰がそんなことを言ったの?」といいたくなるような話もありました。
かつて大宅壮一さんがテレビばかり見ていると思考力や想像力が失われるとして「一億白痴化」(のちに松本清張は「総白痴」とも)と言いましたが、その二の舞にだけはならなければいいのだが、と余計なお節介をしています。

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