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家康の顔 

私は武将というのが嫌いなので、信長も秀吉も家康も人間的にはあまり興味がありません。あるとすれば彼らの残した文化的な財産くらいでしょう。ただ、奴らは文化財を破壊もしていますのでやはり好きにはなれないのですが。断定はできないのですが、和歌山県粉河にある粉河寺の『粉河寺縁起絵巻』は戦乱で焼けたらしく、今は冒頭部分などボロボロになっています。戦国時代より少し前の応仁の乱ではさらにいろんな文化財が灰燼に帰したのだろうと悲しくなります。
戦国時代の人なんてそんな昔ではありませんから、書いたもの(書状など)はいろいろ残っていますし、刀とか鎧とか武具に関するものも伝えられているでしょう。そういえば家康の眼鏡というのも伝わっていました。顔についても、平安時代の貴族ならみんなよく似た顔で描かれていますが、鎌倉時代になると似絵(にせゑ)というのが流行し、リアルな顔を伝えようという機運が高まったのです。その後もその傾向は続いて、織田信長像とか豊臣秀吉像など、よく知られたものがあります。家康像というと徳川美術館にある「三方ヶ原戦役画像」という、ちょっと困ったような顔をしたもの(それゆえ

    「しかみ像」

ともいう)やでっぷり太った東照大権現像などがあります。いずれにしても現代風の男前とはかけ離れた(笑)風貌のように思います。
今年はNHKの大河ドラマで家康の話を取り上げているそうで、、いつぞや家人が観ていたのを、私も5分くらい観たことがありました(私は大河ドラマというのはもう長らく観ていません)。ところが、家康がどの人なのかさっぱりわからず、やっとわかったときは「え、この人?」という感じでした。まだ若いころの家康でしたのでしかたがないのかもしれませんが、あまりにも私のイメージから遠かったものですからびっくりしました。とても若い(たぶん)役者さんでした。しかるべき演技力のある人なのでしょうが、私は拍子抜けしてしまったので同時に出ていた

    武田信玄

にむしろ圧倒されてしまいました。
昔、緒形拳さんが秀吉を演じた時、私はまだ子どもでした。それで、緒形さんという役者さんを知らなかったこともありますが、何となく秀吉というのはこういう人なんだ、というのがにじみ出ていたように思ったのです。
「昔はよかった、今はダメだ」なんて言いませんが、何と言ったらよいか、以前の人は役の顔になっていたのですが、先日観た人は役者さんの顔が前に出ていたというか家康のイメージが湧きませんでした。悪口を言う気はないのですが、演出の問題としてもあれでいいのかな、とちらっと思ったのです。無理に「しかみ顔」をしてもらうことはないのですが。

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コメント

藤十郎様
なにわの孝夫さんだったのですね。

私も大河ドラマは見ておらず俳優の顔はよくわからないのですが、5月の東京の文楽公演の『菅原』では判官代輝国がとっても素敵だと思いました(すみません・・・初心者の感想なので)。ハンサムだなーとうっとりと双眼鏡越しに眺めました。人間味もあり武芸に秀でていて「萌え」を感じました! 
 もう一つの演目の『夏祭』の団七は、かしらは文七であるとネットで読み、もともとは団七のかしらは団七だったのか?と混乱・・・とはいえ、文七のかしらでOKです!(笑) 『夏祭』の最後の20分くらいは、もう観客も全身全霊で見ているような、「咳きひとつ聞こえず」とか「満場水を打ったような静けさ」というのはこのような観客の雰囲気だろうか、と思うような観客の異様な緊張感をひしひし感じる舞台でした。こちらはお梶やお辰といった女性キャラがとてもとても素敵でした。
お顔の話つながりで・・・・ちょっとずれましたが。

🎵おみつさん

私は大阪ではないので「なにわの」ではないのですが、若い男が滅多にいない病院という特殊な場所でおばさんに言われただけの与太話です(笑)。
判官代輝国は女性ファンが多いですね(笑)。
文楽の「首」は固定しているようでそうとは限らないようです。団七九郎兵衛の首はもともと「団七」だったようですが、性根が合わないところから『男作五雁金』の文七に使われていた首(これが「文七首」)に変えたようです。先代吉田玉男師は「白塗りでないと団七九郎兵衛の性根にならない」という意味のことをおっしゃっていました。
『壷坂観音霊験記』の沢市の首は「源太」を使いますが、かつて人形遣いの吉田玉造は、三代大隅太夫の語りの時に「又平」を使ったそうです(三宅周太郎『続文楽の研究』)。
http://tohjurou.blog55.fc2.com/blog-entry-4010.html
に書いています。

おみつ様
藤十郎さんは、仁左衛門(孝夫)程ではないですが、
シュっとしたエエ男ですよぉ。
もう何十年もお会いしてませんけど。
それとも変わってしまいはったかな…ぁ(笑)
横から失礼いたしましたぁあ。


藤十郎様
ブログ18年目なんですね!スゴイです!!
おめでとうございます!!
私がブログを始めた頃は、沢山のブログを訪問していましたが、今は激減しました。
そんな中、いつも最初に訪問するのがここです!
去年は久しぶりにコメントをさせて頂きましたぁあ。
文楽ではなく、サッカーワールドカップ。しかもドイツ!!
これからも色んな話題を日々更新して下さい。楽しみにしていまぁす♪

🎵かしまし娘さん

いや、だからさぁ、そういうときは、「謙遜してるけど、ほんとは仁左衛門に匹敵するんですよ」とか何とかお世辞のひとつも言うものでは(笑)?
まあ、「シュッとしてる」だけでもじゅうぶんお世辞ですけどね(笑)。
もうすっかり衰えましたよ。いつ倒れてもおかしくないので、突然記事がなくなる日が来るかもしれません。
かしまし娘さんとは、大阪の中津で会って以来でしょうか。
ますますお元気で、次のワールドカップでもドイツ🇩🇪を応援してください。

かしまし娘様
ええと、藤十郎さんは仁左衛門(孝夫)の匹敵するという説もある「エエ男」さんなのですね。了解です! (^o^)
そして、夏祭の観劇についてのブログの記事を拝見しました。この記事を拝見してから行きたかったですよー。(泣) これからもお邪魔したいと思います。

藤十郎様
リンクをありがとうございました。拝読しました。そして『壺坂観音霊験記』を見たくなりました!文楽は本当に奥が深いと思います。お人形あり、語りあり、お三味線あり・・・初心者ということもあって、一生懸命鑑賞すると帰宅してぐったりです。こればかりはたくさん見るのが良いのでしょうね。笑

🎵おみつさん

仁左衛門さんは私よりずっと年長でいらっしゃいますが、とても叶わない色気と若さがおありですね。
かしまし娘さんはとてもかわいいお姉さんです。お人柄も大好きな方です。
これからもよろしくお願いします。

おみつ様
なんと!拙宅へもお越し下さったのですね!ありがとうございました。
たまたま文楽ネタがUPされていましたぁ。
文楽の探求もしておらず、
劇場にいったい何しに行ってるんや!というくらい、いつも寝てしまう
オコチャマ観劇人ですので、藤十郎さん宅とは月とスッポンですが、
どうぞよろしくお願いいたします。

藤十郎様
ハハハ!すみませんでしたぁあ。
そうです!中津ですよぉおお。懐かしいぃい。
いつのことだったか忘れてしまいましたね(笑)
次回のW杯でもドイツで盛り上がりましょうぞぉお!!
おみつさんへの素晴らし過ぎる推薦文ありがとうございました。恐縮ですぅう。
もうお姉さんではなく、おばちゃんでぇす(笑)

家康様、がんばって!!

あらま、センセが大河ドラマをつまみ食いなさるとは・・・驚愕。



それはさておき、

今どきの俳優さん達(特に、地上波ドラマ)はそれこそ血を滲ませて。

若く見えること、小顔であり続ける努力が痛々しいほどです。



センセが掻い摘んでご覧になった主役の坊ちゃんも、

キャリアは素晴らしいのでしょうが。

役が似合っていないという声はちらほら聞かれます。

頑張って頂きたいものですが、そう言いつつ。

わたくしも録画予約を消そうかどうしようか迷っております。

(こらこら、でも、受信料分は取り返したい)



家康ねぇ・・、関東に住んでいたころ、平家の人気の無さに驚き。

徳川家を本気で尊敬している人の多さに、世間知らずを痛感いたしました。

天皇ご一家を京都から引っ越しさせたという、関西人の視点を。

白い目で見られるという、痛い経験をしたなぁ。。

(その解釈も如何なものかを言うことに気づこうね、私)



あ、因みに。かつての照明会社での偉い偉い・元NHKさん曰く。

大河ドラマは、信長と幕末、新撰組さえヤットきゃ視聴率が伸びるんだよ。

と、仰ってました。そういえば、高視聴率だった蔦姫は女主人公でしたが、幕末か‥。



次の大河は個人的には待ってました!!の、紫支部さまだそうです。

がんばれ公共放送! あ、今の家康さんも頂点に立って頃には、

しっくりくると信じている受信料・年間引き落とし納金者より。

※このコメントでセンセのお庭が在れません様に。。

  • [2023/06/09 05:22]
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  • 受信料拒否したい・押しエゴ。
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🎵押し得子さん

戦国時代の「ウワァァァ」と兵がぶつかる戦の場面と幕末の田舎(土佐、長門、薩摩、武蔵など)から出てきたスターたちを出せばおもしろい、というのはもうお約束ですね。稀に源平、忠臣蔵。でも、忠臣蔵の神通力はもはや危ういかも。
私は戦国時代も江戸時代末期もあまり興味がなく、余計に観る気がしないのです。セリフにも時々眩暈がするようなものもあるし。
文楽でも時代もので大将が出てくると「お前のせいでたくさんの人間が苦しんでいるぞ」と言いたくなります。文楽は、実はすべて世話ものである、というのが私の見方です。
紫式部を描くなら、せめて現代京言葉でやってもらいたいですけどね。無理なのはわかりますが。

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言い訳

あ、センセ。
センセのお庭の高偏差値コメントの皆様に引き換え。

アホ丸出しな誤字を繰り返しているのは、寝ぼけまなこでぼーっとしたまま送信しているからです。

いつもいつも、すみません。
※ワードで下書きしてから貼り付けて送信すると、
行間の幅を取っているのは何故だ?

  • [2023/06/09 07:39]
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  • 受信料拒否したい・押しエゴ。
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世話もの、とは

遥か昔、
歌舞伎役者さんのTVドラマを、我が家族が評する時に。
あの人はセワモノが上手いと語っていたので。

世話≒セケン話を世話物と解釈すると知らず。
誰かのお世話をする役柄だと勘違いし。

Q,、お金盗んで心中する人って、誰のお世話をしたン?迷惑かけただけヤンか‥。

と、つい、うっかり聞いてしまい。

TVを消されて説教を始めさせてしまった、愚かな歴史を自爆いたします。
つくづく、情けない・・・が、しかし。小学校の娘に世話ものを知らないことを嘆くのは、勘弁して貰いたかったので、ありまする。。。。...../

  • [2023/06/09 08:19]
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  • 暴露する・押しエゴ。
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