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2022年度国語に関する世論調査(3) 

2022年度の「国語に関する世論調査」は、一見昨年のデータのように思われるかもしれませんが、実際には2023年の1月から3月にかけておこなわれた、最新のものなのです。
このときの調査は「国語とコミュニケーションに関する意識」「ローマ字表記に関する意識」「言葉遣いに対する印象や慣用句等の理解」の三項目に大別されています。そのうちの三つ目について少し書いておきます。
  「異様だと感じてあきれる」意味の「引く」
  「より良く見せようとする」意味の「盛る」
  「冗談などがつまらない」意味の「寒い」
  「気に入って応援している人や物」の意味の「推し」
  「どうしようもなくなった」という意味の「詰んだ」
について使うかどうか、ほかの人が使っているかどうかが調べられました。
まず「使うことがある」と答えた人は、
  「引く」が70.0%
  「盛る」が53.3%
  「寒い」が50.2%
  「推し」が49.8%
  「詰んだ」が30.5%
だったそうです。
一方、ほかの人が使っているのが気にならないと答えた人は、順に83.4%、80.6%、78.7%、82.1%、66.5%でした。ちなみに、私はこの5つの言葉を日常的には一切使っていません。その一方、すべて気になります。ただし、若者が使っている場合は、逆にすべて気になりません。どうやら私は

    「微妙なお年頃」(笑)

のようです
60代の人で「引く」を使う人は69%、「寒い」は46.5%、「盛る」は42.8%、「推し」は40.8%、「詰んだ」は11.3%。一方20代では順に90.9%、65.9%、89.4%、84%、79.5%だったそうです。「詰んだ」の差がきわめて高く、「盛る」「推し」もそれぞれ20代は60代の2倍を超えています。
私が感じるところでは、「盛る」にせよ「推し」にせよ、若者が使っていた言葉を高齢層が真似るような形ではないかと思うのです。私は「盛る」に当たる言葉自体を使いません。それをひとことで表現したのはなかなかうまく言ったものだと感心しています。「推し」は私の使う言葉に当てはめると、もっとも近いものはおそらく

    「贔屓」

だと思います。「私は六代目松鶴を贔屓にしていました」という感じです。自分が推薦することを「プッシュする」と表現したことが一時よくありましたが、それとの関係があるのかな、と思わないでもありません。
若者から言葉が変わる歴史は古いものだと思います。いつもそうやって言葉のクリエーターたちが新しいものを築いてきました。破壊して建設してその中から世代を超えて使われるようになったものだけが生き残ったのだと思います。
なお、この世論調査は6,000人を対象にして、2020年からは郵送形式でおこなわれました(それ以前は面接聴取法)が、回答したのは3,579人(回答率は59.7%)だったそうです。

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コメント

放送業界用語の流出

放送業界用語が一般化したのではというものもあります。私は使いませんが。

◆噛む:言葉に詰まること。
◆まく:進行が遅れているので急いでということ。

もともとは放送業界の中だけで使っていた用語ですが、タレントが番組で使い出して、視聴者も使うようになったのかなと思います。


♫やたけたの熊さん

文楽の楽屋に行ったら、夜であっても私もうっかり「おはようございます」と言ってしまいます。
高級すし店に行ったら(行かないけど)「おあいそしてください」と言ってしまいます(言わないけど)。
それぞれの業界用語を生意気に使ってしまいますね。

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