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手書きの手紙 

創作浄瑠璃『重源上人徳地功』がやっと活字になりました。依頼してくださった地元の方にお送りしなければなりません。ご当地の図書館やメディアにもあいさつ代わりに送っておいたほうがよさそうに思います。さらにそのほか、若干お送りするところがあって、都合約10か所に送ったのです。
現物だけ入れて済ませるわけにはまいりませんので、手紙を添えます。宛先が違いますし、送る目的も異なりますので、それぞれに手紙を書かねばなりません。
プリンタを使える場にいませんでしたので、手書きすることにしました。
最近は、めっきり手紙を書かなくなりましたが、特に手書きの手紙は少なくなりました。
パソコンなら、間違えればすぐに書き直せます。手書きだと便箋1枚無駄にしてしまいます。何といっても、パソコンは字がきれいです。というか、誰にでも読んでもらえる字が出てきます。自筆だと、悪筆のうえに、どうしても

    

が出てしまって、「この字、読んでもらえるかな」という不安が浮かんできます。
一筆箋にして「創作浄瑠璃を活字にしましたのでお送りします。ご笑覧くださいませ」くらいにする手もあったのですが、あいにく一筆箋自体がありませんでした。しかたなく、手元にあった便箋に、おひとりあたり2枚ずつ書くことにしました。私は古い人間ですので、便箋1枚というのは苦手です。
書き終えてみて、読み返してみると、なんと、すべての手紙に「拝啓」「敬具」などの

    頭語、結語

を書き忘れていました。悪筆のお詫びも書きませんでした。時候の挨拶もずいぶんいい加減な書き方をしてしまいました。古い人間だとたった今言ったばかりなのに、手紙の定型をかくも簡単に忘れてしまっています。
しかし改めてまた書き直す元気もなく、便箋もなくなってしまいますので大変失礼ながらそのまま出してしまいました。
最近、手紙の形式なんて意味がありますか、という意見を多く聞きます。招待状に対する返信ハガキでいちいち「ご住所」の「ご」を消すのが常識だとか、宛先に「○山▽子 行」と書いてあるのを「○山▽子 様」に直さなければならないとか、そういうルールに対して「くだらない」と、特に若い世代の人から苦情が出ます。なにしろ彼らは私以上に手紙を書きなれていませんから、「めんどくさい」ことを異常なまでに嫌うようです。
学生に「実習先へのお礼状を書いたので見てください」と言われたことがあったのです。一生懸命書いた(はずの)彼女には大変失礼なのですが、それを見た瞬間、私は「小学生の手紙か」と思いました。これは彼女個人の問題ではなく、手紙と縁の薄い世代に共通することだろうと思います。
郵便料金が今秋から値上げになるそうですが、そうなるとますます手紙文化は衰退する可能性があります。

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